The Day It Came to Earth (1977)Starring:Wink Roberts Roger Manning Robert Ginnaven Delight De Bruine George Gobel
Rita Wilson Lyle Armstrongn Ed Lover Bill Elfstrom
Director:Harry Thomason
DVD Release Date: August 13, 2002
本日のネタは1977年製作の『The Day It Came To Earth』、宇宙から飛んできた謎の物体が死者を甦らせるというあまりにもアレなストーリー。50、60年代の低予算SF映画に対するノスタルジーと評す人もいるようですが、そんなの単に低予算をごまかすためのエクスキューズじゃん。低予算でSF映画作ったら、概ねこんなものにしかならないんだよ（笑）。
警告、警告、このＤＶＤのリージョンは1です。したがって日本国内のＤＶＤプレーヤーでは再生できません。警告、警告。
舞台はアメリカのとある町。巻頭いきなり、マフィア同士の争いによって、ジェイコブ・ルーが射殺されます。彼を撃った二人の殺し屋は死体を車に乗せると、鎖のオモシをつけて、ミラー湖へどぼん。ぶくぶくと沈んでいくルーの死体でとてもイヤな気持ちになったところで、オープニングクレジットです。でけでけというロックンロールの音楽に合わせて、頭の悪そうな大学生たちがスチルでぞろぞろ出てきますわ。
この物語の主人公は、二人の大学生、ロニ−・マクギー（ロジャー・マニング）とルーム・メイト、エディ・ニュートン（ウィンク・ロバーツ）の二人組み、ロニ−は空とぶ円盤にに感心があるらしく、天文学のクラスでバーソロミュー教授（ジョージ・ガ−ベル）に「先生はUFOの存在を信じますか」と質問したりしています。教授の答えは、「現時点では判断材料が不足している。よってその答えは保留だ」といささか玉虫色なのは教授という一種の人気商売ゆえ、仕方ないでしょう。
授業が終わるなり、ナンパに精を出す二人。あっという間に捕まったのが、サリー・バクスター（デライト・デブラニ−）とデビー・ジョーンズ（リタ・ウィルソン）の二人の女子学生。新入生の彼女達に、「高校と違って勉強が大変だろう､たまには息抜きしないと体が持たないよ、という訳で、明日ミラー湖へピクニックに行かない？」はい、カップル成立。なんだか、犬のつがいを決めるみたいですな。
ロニ−とマクギーは自分達の部屋で明日のダブルデートに備えて、いろいろと準備。そして、何を考えたのか、窓の外を双眼鏡で熱心に覗くロニ−。エディは「何だ、何だ、女の子が着替えしてんのか？」と世界の中で、“女の子の着替え”ほど大事なものはないのだと言わんばかりの口調でロニーを問い詰めます。「馬鹿、空とぶ円盤を探してるんだよ！」その夜、ロニ−の願いどおりに夜空に現れた謎の光。ちんけな特撮のそれは炎をあげながら、ミラー湖に墜落するのでありました。ん？隕石か。
それは単なる隕石ではありませんでした。どういう仕組みなのか、皆目分かりませんが、とにかく、それには死者を甦らせる力があったのです。もえーん、もえーんと音を立てながら水中から現れるルーの死体。どうしたことか、頭は骸骨、ぼろぼろのスーツでオモシの鎖を引きずってじゃらじゃらと歩きだします。その姿に、公開当時、この映画をみたアメリカ人の65.8パーセントが「お前は“クリスマスキャロル”か」とツッコンだそうです。ロニ−の死体は湖畔のコテージでポーカーに興じていた二人の殺し屋を惨殺。またミラー湖の水中にぶくぶく帰っていきます。殺人事件だ！と駆けつけた警察のマイク・ケリー（ボブ・ギネバン）警部はコテージの床に奇妙なドロの染みがあることに気づくのでした。
はい、今日は楽しい、楽しい、ダブルデート。きゃっきゃ言いながら、ミラー湖にやってきたお気楽四人組。ランチを食べて、ばしゃばしゃと泳ぎまわります。この時点ですでに、サリーとエディ、ロニ−とデビーのカップルがきまっちゃってましてな、それぞれ、いやらしくべたべたしたり、ぶちゅぶちゅぶちゅちゅーとキスしたり。さすが、アメリカ人の若い人はやることが早い。ちなみにルーの死体、湖の浅いところに沈んでいて、はしゃぎ回る四人に何度も踏まれそうになります（笑）。そろそろっと手を伸ばして四人を捕まえようとするのですが、それじゃどうみたって、「あ、アブナイ、僕を踏まないで」と抗議しているようにしか見えないんだから。
エディはふと湖岸に落ちていた奇妙な石に気づきます。ロニ−とデビーを呼んで、相談するのですが、その正体は分からず、仕方ない、それじゃ、バーソロミュー教授に見てもらおうということになりました。石をみたバーソロミュー教授は「うむ、どこで見つけたのかね、なに、ミラー湖、じゃ明日私を見つけた場所に連れていってくれたまえ」翌日、改めて湖を訪れる、教授、エディ・ロニ−。彼らはそこで水中に沈んでいた隕石を発見します。
その夜、また湖から現れるルーの死体。死体はぺたぺたと歩いて、酔っ払い運転のおじさんを死ぬほど驚かしたりしながら、大学へ侵入。教授の研究室から、隕石を持ち出そうとします。変事に気づいた警備員が、銃を乱射しますが、まったく効果なし。逆に床に散乱した化学薬品に引火して、火災になってしまいます。青くなって、消火作業をする警備員を尻目に、死体は隕石抱えて、窓からどすん。逃げてしまいます。再び駆けつけるケリー警部と警察。事件を知らされたバーソロミュー教授も現れて、警部に盗まれた隕石について説明するのでした。「それにしてもあんな重い隕石をなぜ」といぶかしがる教授に警部の部下が「きっと文鎮にするんじゃないすか」と茶々をいれて、物凄いケイベツのまなざしで見られるというギャグあり。あんまり面白いものではありませんが。
いろいろ事件が起こっているのですが、そこはお気楽学生生活。図書館でリポート書いているサリーとデビー。サリーはエディにプレゼントされたというネックレスを嬉しそうにデビーに見せるのでした。「ほら、あの隕石のかけらでエディが作ってくれたのよ、もう嬉しくってたまんないわん」羨ましがるサリー。この二人、図書館でぺちゃくちゃ喋っているもんですから、周りからシー、シーって言われつづけている（笑）。
さらにお気楽なのが、エディ・ロニ−を始めとする、男子学生たち。彼らは幽霊屋敷で行われる恒例の女子学生肝試し大会に乱入して、女の子を死ぬほど驚かせてやろうと企んでいたのです。幽霊屋敷を下見にいくエディとロニ−。こういうノリは嫌いじゃないんですけどねえ。
さて、その夜、車でミラー湖畔にやってきたサリーとエディ。もうこうなったらやるこたぁ一つ。カーセックスですわ。ぶちゅぶちゅぶちゅちゅーとキスを交わす二人。サリー「ああ、エディ、もう我慢できないわ、来て、来て」「あ、ちょっと待って、俺オシッコ行って来るから」憤然とする、サリー（笑）。それでも車の中で目をつぶって大人しく待っております。そして、人の気配が・・・、「エディ、さあ、来て」嬉しそうに目を開いたサリーはギャ−！そこにいたのはあのおぞましきルーの死体でありました。ズボン下ろしてジャージャー放尿していたエディ（その前に何か別のものを出していたかもしれない）、彼女の悲鳴に驚き、ズボン下げたままで、車に戻ってくるのですが、車の中でぐったりしていたサリー、うわごとのように「怪物が、化け物が」と言うばかりでありました。その時、エディも木陰にいたル
ーの死体に気づいた、ギャ−！彼は危くチンチンをジッパーで挟みそうになりながら、ズボンを上げて、車に飛び込んで逃げ出します。
警察に駆け込んだエディとサリーでしたが、当然ながら、彼の証言など誰も信じやしません。相次ぐ怪事件で頭を痛めていたケリー警部もその例に漏れず、実に面倒くさそうに二人の話を聞く警部、ふと、サリーのペンダントに目を留めます。「そのペンダントの石、どうしたのかね」「エディが隕石のかけらで作ってくれたんです」「なに、隕石！」ケリー警部、ようやく、隕石と怪物の関係に気づいたようです。
さて、いよいよ女子学生肝試し大会の夜がやって参りました。例の幽霊屋敷に集まる、花も18、番茶も出花の女子学生たち。サリー、デビーに請われてペンダントを彼女に貸し与えます。後でえらいことになるとは夢にも思わずに。丁度その頃、またミラー湖からルーの死体がご出勤。行くところは決まってます、隕石のペンダントがある、幽霊屋敷です。
どうも、隕石らしいものに何かそういうパワーがあるという設定なんでしょうな。で、その隕石を持っていかれちゃうと、怪物は動けなくなってしまうので、ぺたぺた歩いて、回収しているのでしょう。
折悪しく雷も鳴り出して、実に不気味なムード。そしてどこからともなく聞こえてくる、謎の物音。これは実は、エディ達男子学生の企みでありました。そしてカットバックで描かれるルーの死体。自作の不気味な人形で女子学生たちを驚かそうという算段の男子学生たち、うろうろと建物のまわりをうろつく、ルーの死体、にししと笑う男子学生たち、うろつくルーの死体、ええ加減にせんかい！
とにもかくにも男子学生たちの悪戯は大成功。死ぬほど怖がらせた女子学生達に種明かしをして、後は、ワインパーティだとはしゃぐのですな。そこにルーの死体が踊りこんでくるという・・・。みんなから離れた部屋で抱き合ったロニ−とデビー、「脅かしてごめんね」「ううん、いいの、あなたの腕の中にいれば安心よ（けっ）」とたんにドアがバリバリ破れて、死体がつっこんでくるのが痛快至極。
ここで、隕石と怪物の関係に気づいたケリー警部が部下を連れて駆けつけてきます。ギャ−ギャ−逃げ惑う学生達を建物から逃がして、死体目掛けてショットガンで、ずがーん、ずがーん、死体はたまらず逃げ出すのでした。
ついに町の廃業した映画館に逃げ込んだ死体。ケリー警部は応援を呼んで劇場を包囲させます。死体、劇場の中をうろついているうちにガス管蹴っ飛ばしたので、シューシューと大量のガスが漏れ出すのでした。ここで、夜空にまた怪しい光が現れます。ちんけな特撮でひぱーっ、ひぱーっと光ってみせますが、みんな死体に気を取られて気づかないんです（笑）。よーし、まずは、催涙ガスだ、彼の命令一過、劇場に打ち込まれる催涙弾、ガスに引火して劇場ごとちゅどちゅどちゅどどどーん。こうして、住民を恐怖のどん底に陥れた怪物は退治されたのでありました。
本編終了後、流れるニュースキャスターの声。「ミラー湖でルー・ジェイコブの射殺死体が発見されました。この死体は以前から警察がマフィアの抗争事件の犠牲者とみて捜索していたものです・・・・」え、するってぇと、あれはルーの死体じゃなかったの、え、え、どゆこと？どっかで、英語のヒアリングしくじったかな。
カラー・スタンダード収録。モノラル音声。暗い部分は見えづらいですが、まあ、そこそこといった画質。音質はなかなかいいのですが、録音をしくじったらしく、時々蚊のなくような音量になってしまうのが困ります。イメージエンタティメントのDVD。
Release Information:
Studio: Image Entertainment
Theatrical Release Date: January 1, 1977
DVD Release Date: August 13, 2002
Run Time: 87 minutes
Edition Details:
Region 1 encoding (US and Canada only)
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