観　笑　亭　日　乗

　12月1日（水）　保冷保冷詐欺
　婆ちゃん、保冷だよ、冷蔵庫が壊れて保冷できなくなったから金送ってよ。もうすぐ東京旅行だ。チケットも送ってきたし、旅行用の小遣いも3万円（笑）貯めてある。今回はと学会例会参加が主なる目的であるが、それ以外にも浅草の藪で鴨南そばを食べるのだ。鴨の脂が溶け込んだ濃厚な汁をツマミに、お銚子もくいくいやるのだ。そうしていい気持ちになったところでこの前見つけておいた立ち食い寿司にいって、オオトロ、ヒラメ縁側を頼み、さらにもう一本お銚子を開けるのだ。このへんでかなりべろになっているけれども、よーし、まだまだいくぞ、これから神谷バーに行って電気ブランを飲んで、ひっく、うーい、ああ、もうなんだかいい気持ち。考えただけでうっとりしますなあ（笑）。

　特撮同人誌、「特撮がきた」の来年夏コミ用のアイデア。ゴジラを題材にした悲恋物。恋に恋する無邪気な女子高生、彼女は前回ゴジラ襲来の折に避難所で一人の男と出会った。女子高生はたちまち恋に落ちてしまう、しかし避難所生活が終ればもう二人は別れ別れ。うっかり携帯の番号を聞き忘れてしまったからチョーくやしい。でももう一度ゴジラが来れば、あの人に会えるかしら。そうして女子高生はゴジラ襲来を祈るようになる・・・。はい、ゴジラ版「八百屋お七」でございます。一応書いとかないと、すぐ忘れちゃうからね。

　本日は休み。珍しく午前9時半までぐっすり。体調最高。シャワーを浴びて事務所へ。ざっとネットのチェックをして、午前10時半から恒例のウォーキング。終了後、車で昨日書いたとおりに丸八ラーメンへ。むむ、久留米ラーメンらしく粗野なスープ、だがしかし、その分旨みはきっちりと出ている。期待の麺は、真鍋製麺所だけあって、安全食堂よりは若干太いもののこのつるつる感はそうどこでも食べられるものではない。替え玉までして600円だし、うーん、通っちゃうかな（笑）。

　その後天神へ出て、ビックカメラにて待望の『ドラクエ8』を購入。それからジュンク堂へ回って長いこと捜していた西澤保彦の『転送密室』を求める。やはり天神界隈の本屋ではここが一番在庫数が多いのではないか。午後2時に帰宅。その後は午後5時過ぎまで事務所詰め。受け取り仕事多数。

　午後5時半より、車で久留米へ。弟のところへプレステ2を借りに行ったのであった（笑）。高速使って午後7時近くにようやく到着。ゲーム機を受け取ってすぐさまとんぼ帰りという心づもりであったけれども、義妹の好意で夕食を頂くことに。弟がすっかり「おれは一家の主じゃけん」という顔をしていて、どうにも面映い。義妹から見合いの話あり。その気持ちはありがたいけれどもと、私はこの間「生きているうちが花なのよ、一生独身宣言」をしたばかりだとお断りする。まあ、弟の性格から推し量って、私も好ましい人間だと思われたのだろうが、はっきり言ってオオマチガイである（大爆笑）。年期・気合の入ったオタクというものは、一般の人から見て、狐狸妖怪のたぐいとさして変わらぬものであり、価値観の相違を埋められるものではない。それに加えて私自身がヒドイ人嫌いである。まともな結婚生活など営めるわけがない（笑）。もう40であるから、それなりに人当たりを良くしているけれども、本音を言えば普通の人とのお付き合いなど仕事上ならともかく、プライベートでは面倒くさくて仕方ないやと本気で考えている男なのだ。できればオタクの友人知人とだけ付き合っていきたいと思いつめているのである（笑）。

　午後7時半に弟夫婦宅を辞し、帰宅。今度は高速を使わず（何しろ800円であるからな）、一般道をひた走ったから、一時間半ほど掛かったか。帰り着いてすぐにシャワーを浴び、缶ビールをぷしゅーっとあけて、ごきゅばきゅずきゅっ、プレステ2を起動させて、『ドラクエ8』を立ち上げた。このままさらに飲みながら2時間半ほどプレイ。へろへろと酔っ払ってしまいました。

　最初のダンジョンを攻略したところで、とりあえずおしまい、おやすみなさい。

　12月2日（木）　脂身法典
　盗みをしたら500キログラムの脂身を食わせよ、人を殺したら1,000キロの脂身を食わせよ。前にも一度書いたと思うけれども、九州ラーメン紀行という有名ラーメンサイトの掲示板、相変わらずヘタクソというか文章に慣れていない人が無理やり書いたというか、とにかくへんな投稿が多いのだ。「リンガーハットの長崎チャンポンを食べたら化学調味料でげっそり胸焼けした」げっそり胸焼けってどんな胸焼けなのか（笑）。「あのドロッスープがさらさらに」どんなスープなのだろう。「スープの肉片が少ない」おそらくチャーシューのことだと思うのだが、なんでこんな書き方をするのか。たぶん、スープに使った肉が少なくって出汁が良く出ていないっていう意味じゃないよねえ（笑）。この掲示板、こんな調子だからうっかり読み始めると止められなくなったりするのである。

　（株）ウンコの社章はとぐろをまいたウンコである（ウンコ大学と同じかよ）。110台ほどある社用車にはすべてこの社章が描かれてあるので、朝、営業部員たちがいっせいに出かけるときなど、近所の人々はあまりに多くのとぐろウンコに仰天するのだと仕事。細かい仕事がたくさん。先日入居した人から出たクレームのために工事打ち合わせ、他の件での立会い、受け取り仕事など。

　昼飯は時間がなかったので自宅にたまたまあったカップヌードルで済ませる。たまに食うとそれなりに食えるのですが。その後すぐに事務所へ戻ってある不動産会社の人間と待ち合わせ、案内にかかる。城南区某所まで行ってお客さんをピックアップし、そのまま近くの物件を見せる。結果は・・・、微妙なところだなあ。午後3時過ぎに帰社。留守中の用件多し、ひとつひとつ片付けた。この時、ぴんでんさん、来訪。何、たまたま会社の出張が重なって、来週東京へ、ええ、じゃあ、あれにも？細かいところはサシサワリがあるので、省略するけれども、腐れ縁というか、なんというか（笑）。

　ぴんでんさん帰っていった後、他不動産屋の営業マン来社。敷金なしとした場合の家賃構成の話し合い。うちとしては初めての試みだけど、これで入居者が増えてくれるのならばいうことはなし。保証会社かければ滞納時の心配もないし。

　夕食はイサキの刺身、出来合いの天ぷら、牛蒡かき揚げ、レンコン揚げ、鰯天、ナス天など。生野菜、ワカメと油揚げの味噌汁。牛蒡はぬるい麺ツユに大根おろしを入れたもので食べたが、一応名店のものなのにとにかく固い。一度麺ツユでふかさなければ歯が立たないほどである。特に牛蒡のかき揚げなどうっかり大口あけてかじりついたら口中がずたずたになるのではないか（笑）。ゴハンは一膳、ビールはなし、〆のコーヒーは如例。

　その後はずっーとドラクエ。今作からすべての映像が3Ｄ、ＬＲボタンでぐるぐる回すと目がくらくらして、しまいにはオエーッとなりかねないが、そこのところは慣れ。違和感があったのは最初だけでそれからは快適にプレイできている。特筆すべきなのは、ＰＳ2になったのに、戦闘場面がさくさくと進むこと。あまり過剰な演出をせず、レベル上げが苦にならないのがいい。

　午前2時過ぎまでやって終了。それから録画しておいた「いきなり黄金伝説」でうつら、うつらして（半分も内容を覚えていない）、午前3時頃ベッドに入る。

　12月3日（金）　ピカチュ−紳士
　お察しの通り、ピカチュ−に極めて甘い男のこと。どうもまた寝つきが悪く、またその眠りも浅いので困っている。午前2時半ぐらいにベッドに入っても午前3時半近くまで寝られないのがざらである。朝は妙に早く目が覚めることも多くなったし、どうも充実した眠りが取れない。これはひょっとしたら本気でアルコール依存症の睡眠障害を疑ったほうがいいのかも・・・、でもなあ、自己弁護する訳ではないけれども、そんな依存症になるほど最近は飲んでいないからなあ。ええ、今週なんか休肝日が5日ですぞ。そんなアル中はいやしない（と思う）。

　腹がたつのは自室でテレビなんかを見ていると無闇に眠くなること。特に録画しておいた「ぐるない」とか「黄金伝説」を見ているとものの20分もしないうちにソファの上ですやすや。別段この二番組に含むところはないのだけれど、本当にあっという間に寝てしまうのだ。ところが、これが、ベッドに入ったとたんに目が冴えてしまうのである。今まで砂袋でがんがん私の頭を殴りつけていた眠り男が「じゃ、だんな、あっしはこれで失礼しやす」と言ってどこかに行ってしまう。気楽そうに書いていると思われるかもしれないけれども、実はこの“寝られなさ”には結構悩んだりもしているのだ。1回、睡眠薬でも試してみようか、でも今度はそっちの方で中毒になったら困るし、ああ、40を迎えてなお、悩みはつきぬのであった。

　（株）ウンコには社員に対する福利厚生として、トイレリフォームの優遇措置がある。だから、社員の家はみーんな、分不相応にトイレが立派で、今年入社したペーペーの新入社員でさえ、ウォシュレットつきなのだと仕事。昨日に引き続いて細かい仕事たくさん。リフォームの打ち合わせ、年末の掃除打ち合わせ、契約書の受け取り、襖建具の修理、そしておまけに管球交換。

　昼飯は先日気に入った丸八ラーメンへ行く。なんか憑かれたかのように、濃い久留米風スープをずいずい啜り、替え玉までする。食後、体が重く感じるようなへヴィなラーメンだ。大満足で店を出てげっぷげっぷとラーメン臭い息を吐き出しつつ管理物件の見回り。午後3時ごろ帰社して、もう1件契約書の締結。それから受け取り仕事数軒。

　夕食はまたも昭和30年代、小津的メニュー。塩鯖・大根オロシ・カツオの刺身、これだけ。もっとも塩鯖は脂たっぷりで大根オロシと合わせて食べると応えられぬ美味しさ。カツオの刺身はワサビ醤油やマヨネーズで食べるとうんうん、こてっとしてこちらも実に美味いもんだなあ。ゴハンがどんどん進んで進んで仕方ないって、一膳しきゃ食べないけどさ。ビールはなしで、麦茶のみ。〆のコーヒーは如例。

　その後自室にて録画されている筈の「ＳＡＭＵＲＡＩ7」みようとするが、あれ、今日は放送なしか。なんだか放送間隔の一定しないアニメだなあ（笑）。じゃぁってんで、すばやくＰＳ2を立ち上げ、あとはひたすらドラクエ。序盤ではただ道にそって進んでいけば良かったのだが、中盤からそんな目印がなくなってしまう。3Ｄで分かりづらい森や岩山の中を地図を参照しつつ進まなければならなくなる。かなり厳しく分かりづらいのであるけれども、おお、この感覚、訳も分からずやっていたドラクエ3初体験時に共通するものがあるのではないか。

　午前2時過ぎまでやって後はテレビ、午前2時半過ぎにベッドへ入る。

　12月4日（土）　鬼畜寛
　「鬼畜父帰る」「鬼畜恩讐の彼方に」ってただ鬼畜ってつけただけじゃん！明日5日は午後10時よりハイビジョンで『バトルロワイアル　2　波打ち際で手持ちカメラは基本です！」が放映される。この作品、賛否両論を巻き起こし大きな興行収入を上げた前作の虎の衣を借りて作られた全くの駄作であり、前作の遺産をものの見事に食いつぶした点でいえば日本映画史上屈指と言える作品。私はこれをハイビジョン録画するべきであろうか。

　確かに前田姉妹はいいし、役者としてのビート・たけしも捨てがたい。竹内力兄ィの訳わからんトライ、も大爆笑できる。しかし、それ以外があまりにもカッタルイからなあ（笑）。おまけに上映時間が2時間オーヴァーという無駄としか思えない長さ。だからＳ-ＶＨＳテープによるハイビジョン記録という230円コースがつかえないのである。ううん、どうしようかなあ。録画しようかなあ、やめておこうかなあ。

　（株）ウンコは糞尿総合商社である。今日も（株）ウンコの敏腕なる社員は世界各地を飛び回り、数多の貴重なる糞尿の取引を行っているのであると仕事。（株）ウンコ、思ったより面白くなりませんなあ（笑）。ネタ考えてはいるのだけれど、もうやめちゃおうかしらん。今日は朝から雨。時間がたつにつれて雨足強まり、しまいにはほとんど台風なみとなる。気温が暖かいのはいいけれども、風までびゅーびゅー吹くのはやめてほしい。おまけに、この天候に体が引きずられたらしく、ぐしゃんぐしゃんと酷いクシャミ。そんな中、メンテナンス仕事、他不動産屋との案内打ち合わせ、駐車場契約書作り等々。この天候ゆえ、来客は入居者のみ。

　昼飯は久々に冷凍うどんの納豆ぶっかけ。これにフランスパンを四分の一くらい。フランスパンにはシーチキンをレモン汁とマヨネーズ、胡椒少々で和えたものを挟んで食う。あまりカロリー的には誉められた食事ではないが、どうしたって、僕はフランスパンが好きなのだ。多少太ったって構うものか・・・、あ、いやいや、やっぱり太るのは困る。

　夕食は、ああ、あっという間に飛びましたな、何しろ仕事では特筆すべきことがあまりなかったものですから、では改めて夕食はモツ鍋とマグロの刺身。最もモツはあまり入っておらず、実質的にモツ鍋のスープで野菜・豆腐・肉団子を煮込んだ風になっている。このメニューでビールが飲みたくなったけれども、ここは我慢。どうせ、一週間後には東京で暴飲暴食暴オタクなのだ。節制を心がけねばならぬ。ゴハン一膳、〆のコーヒーは如例。

　それから久しぶりの映画。ハイビジョンの『フリーダ』の残り、ソダ−・バークの『フル・フロンタル』を続けて。『フリーダ』は芸術と革命、性愛による近代メキシコグラフィティという趣だが、そちら方面の素養がまるっきり欠けているものだから（笑）、いまひとつ共感できず。それでも入念に練りこまれた色彩設計がハイビジョンのお陰もあって、あざやかすぎるほどに甦り、それだけで見た価値があったと思わされる。『フル・フロンタル』浮き草のようなどこか存在感のないキャラクターたちの描き方には感服するけれども、その希薄さが気に入らず。ショービジネス界の人間関係なんてものはそんなものだと言われてしまえばそれまでなのだが。

　シャワーを浴びて今度はＣＳ部屋にて録画しておいた『らぶれたぁ』『ホノルル・香港・東京』を続けて。『らぶれたぁ』、文通をしていた相手が実は好きだった男の弟だった。最初戸惑ったヒロインであったが、結局「私は文通していたあなたに本当の恋をしていたのよ」と言い出して、ラストに丸く収まってしまう。はあ、そうですか。『ホノルル・香港・東京』、スクリューボールコメディを思わせる洒落たラブコメディ。タイトルに恥じず、本当にハワイ・東京・香港でロケしており、当時の東宝の勢いが分かろうというもの。またこういった気軽な題材に戦争花嫁で苦労している草笛光子が出てくるあたりがいかにも日本的ではあります。

　その後自室に戻ってドラクエ。午前2時半ぐらいにベッドに入る。ああ、また眠れない。

　12月5日（日）　任侠の家
　イプセンの兄ィ！マンションの廊下にガムを吐き捨てる奴がいる。私はかねがね、マンションの廊下にタバコをポイすてする奴、つばをぺっぺと吐く奴は地球人類のためにならぬから即座に抹殺すべし、いやそれでは生ぬるい、そやつの中に存在すると思われるポイ捨て遺伝子、ぺっぺ遺伝子を根絶するため、一族郎党皆殺しにせよと主張するものであるが、ガム捨て野郎も同じことだ。お前にそんなことをさせるために、19世紀のガムの発明者、ジェイム・アダムソンはガムを発明した訳ではないのだぞ。アダムソンは南米アマゾンの原住民がゴムの木から染み出る汁を固めて、それを噛むことで餓えをごまかしていたのを見て、ガムを発明したのだが、お前はそのアマゾンの原住民にさえ劣る、原始人間じゃ。もう死ね、死ね、死んでしまえ！

　（株）ウンコにはキャノンに特注したウンコファックスがある。これでファックスを受信すると、通常のファックスではじーじーと味気ない音がするだけだが、ウンコファックスはぶりぶり、ぶりりと実に魅力的な排便音を出してくれるのだ。（株）ウンコを最初に訪れた人はたいていこの音に驚くと仕事。雨は上がったけれども、無闇に寒い日。気温の低下はともかく雰囲気がもろに真冬、あん、手が冷たいわ、だったら僕のコートのポケットを使いたまえ、うふあなたのコートのポケットってとても暖かいわ、馬鹿野郎、殺すぞと私がわめくみたいなそんな日であった。そうそう、手が冷たいわといえば先ごろ旭川医科大で性体験のある高校生のうち、11パーセントがクラミジアに感染しているという調査結果を発表したが、どうにも汚らしい話で閉口しますなってぜんぜん関係ない（笑）。

　とにかく寒い、寒いとうめきつつ仕事。襖の修理立会いとか、受け取り仕事とか。来客あれど、実際の案内には繋がらぬ。また入居が決まっている人がもう一度部屋を見せて欲しいとやってくる。これを済ませて、保証会社への申し込み。これにて入居が本当に確定となった。昼飯はパックのゴハンとレトルトのカレー。これにフランスパン八分の一（笑）。皿に残ったカレーソースをなすって食った。

　午後から風邪を引いたという母親を病院に連れていく。家へ戻ってから動けぬ母親に代わって買い物。パックの寿司で簡単に済ませることにしたが、あらあら、ここのスーパー、お寿司の品揃えが悪いのねえ、たった六個しか入ってなくて400円もするのお。結局3パック買うことにした（笑）。他に麦茶や白身魚のフライなど。管理物件の見回りもついでにやって午後3時半帰社。他不動産屋の来客あり、信じられぬ話を聞いて大いに笑う。

　夕食はお寿司ってさっきも書いたじゃんねえ。それと白身魚。野菜がまったくないけれども、つけあわせのしょうがを食べたから大丈夫だろう。ビールを二缶飲み、量的には物足らなかったものの、これでオシマイにした。〆のコーヒーは如例。

　その後自室にてレンタルDVDの『4人の食卓』を大画面再生。スーパーナチュラルの要素をチョン・ヒジョンの過去を見通す力だけに止めて結婚を間近に控えたインテリア・コーディネーター（現在の韓国では若い女性の間でカッコいいというイメージを持たれている職業だとか）の幸せな日常がくずれていくさまを丹念に描いた、いわば日常ホラーというところか。その過程で主人公の記憶から抹消されていた忌まわしい過去がえぐりだされ、そして、それをえぐりださせた本人のチョン・ヒジョンさえも破滅に追いやってしまう。あまりにも起伏に乏しく、また裁判で警備員が偽証をほのめかせるなどの伏線がきれいに消化されていないものの、これはなかなかの力作と言えるであろう。

　またチョン・ヒジョン、この人はあまり典型的な美人とはいえぬのだが、それだけに若い主婦の草臥れた色気というものをうまく表現していて、興奮させられた（笑）。ええ、草臥れたというのがいいんです、これがくたびれたでも、クタビレタでもいけないんです、頭の草の字がたまらないんです。わあ、もう我慢できない、ぴょん、ぴょん、ぴょん、気にしないでください、私、むらむらするとぴょんぴょん飛び跳ねる癖があるんです、ぴょん、ぴょんぴょん。

　終了後シャワーを浴びてK-1見ながら酒。けけけと酔って午前一時ごろ就寝。

　12月6日（月）　任侠姫
　人魚の姐御！大分寒くなってきまして、どうにもガスファンヒーターが欠かせなくなりましたな。もうこのガスファンヒーターという奴、皆様方のご家庭にきているガスを燃やしてあったまろうてぇものでございますから、灯油のように、燃料に限りがない。もうガス料金滞納して止められるまで使えます。いきおい、ちょっとでも寒いとつけてしまういけない癖がついてしまいまして、12月の頭というのに、もう1日、2時間、3時間は使うことになりますな。当然ガス料金はかさむし、事務所が妙に暖かくなって、来たお客さんが驚いて「ええ、春がきたのかい」なんておっしゃるのでございます。ええ、もうほんとうに節約という概念がない男で、テレビの節約番組などには一生掛かってもでられませんな。

　（株）ウンコは昨今の会社には珍しくエアコンではなく集中式の暖房システムを採用している。社屋地下に備えられたボイラーで大量の糞尿を温め、それをパイプを通して社屋全体に循環させるのである。この温められたウンコ（温熱ウンコと称する）がパイプの中を移動するとき、ぼももも、ぼももものと特異な音がして、これが（株）ウンコの冬の風物詩になっているのだと仕事。午前中、自戒入居予定のお客様に関して、先方不動産屋から紹介してもらった保証会社とやりとり。例によって詳細は明かせぬものの、ちょっと納得いかない部分があり、契約とりやめ。他の会社を使うこととした。申し訳ないけれども、やっぱりそれじゃ引き合わないのよ。

　昼飯は冷凍うどんのオロシぶっかけ。大根オロシを大量に作ってうどんにばさりとかけて食べるスタイル。また、これが納豆と違った美味さで、ずるずるずるずる、がっぽがぽ、いくらでも入ってしまうバイ！とんとクッキングパパ状態となってしまい、ついにたまらずもう一玉茹でてしまった。それから車で外出、管理物件の見回りと、お客様を拾っての案内。結果については、ああ、書きたくない、書きたくないといったら書きたくないのだ（笑）。

　午後3時半過ぎに帰社。受け取り仕事の合間に午前中の件についてフォロー。電話がやたらに多くてあたふたしてしまった。夕食は母親が出かけていたので、コンビニ飯。ツナ入り生野菜サラダ、一口餃子（パックのものだが、これが意外と美味い。冷凍食品よりこちらの方が好みとなってしまったくらい）、インスタントラーメンのラーメンライス。これにビール一缶飲んだのだから、こりゃ、食べ過ぎ、食べ過ぎ。〆のコーヒーは如例。

　その後、自室にてハイビジョンの『バトルロワイアル2　ボートの中でげろげろは基本です。スピルバーグも言ってます！』をちょっとだけ再生。冒頭、いきなり日本の不良が集められた中学というところでまず最初にずっこける（笑）。やっぱダセェ！次にラグビー、さらに、ラグビーなんかかったりーと言っている不良たち、いわば不良の中の不良、そして最後に止め、ラグビーボールへの寄せ書き。ああ、なんでこう古臭くてダセェのか。ダセェの三段活用だよ、こんなの。もうすでにここで見るのがイヤになっている（笑）。

　そして竹内力兄ィの演説の後、戦闘参加を選択させられる生徒たち。もうすでに迷彩服を着ているのがおかしい。こいつら、失神している間に迷彩服に着替えさせられたのか、そんなに手間かけるのなら、とっととバスから降ろしてどっかの倉庫で目覚めさせるようにした方が良かったのではないか（笑）。

　とっとと趣旨変え。今度はレンタルDVDの『スパイダーマン　2』を大画面再生。うう、前半の酷い目に会うピーター、これはモロに大都会に受け入れられなかった田舎者の疎外感だ。真冬の四畳半に帰り着いて裸電球をぱちっ。電気ストーブをつけて手をかざしながら目にうっすら涙を浮かべている一人ぼっちの男、「かっちゃ、都会の人は冷たいだ、おら、もういやになっただ、帰りたいだ」とつぶやきつつ、食べるのは二週間前に実家から送ってもらった乾し芋みたいな、そんな田舎者のメタファーに他ならない。20年近くまえ、乾し芋こそ齧らなかったものの、同じような立場にあった私としてはイタくって、イタくってたまらなかったよ。

　それだけに後半自分を取り戻したピーターことスパイダーマンの活躍は大痛快。前半の鬱屈を大気圏外までふっとばすような胸のすく大活躍である。いったんは結婚してもう手の届かなくなる存在になると思われたMJ（キルスティン・ダンスト）もウェディングドレス姿で町中を走り回って（大笑い）、ピーターのもとに帰ってきてくれた。MJと婚約者（あの新聞社編集長の息子）との関係が今ひとつ曖昧だったから、その婚約者との結婚式をドタキャンすることに、現実感がなく、ちょっとオタクの妄想めいているけれども、いいじゃないか、幸せならば。

　今回の主なる悪役、ドクター・オクトパスは久々に見た大馬鹿悪役。背中の触手使って町中をげいんげいんと歩いてくるのがもう底抜けに馬鹿で実に楽しい。すぐ、女を人質にとって高いところに上りたがるキングコング的なワンパターンも相まってシリーズのレギュラーにして欲しかったと本気で思うぞ（笑）。このドクター・オクトパス（名前からして大間抜け）を楽しそうに演じているのはアルフレッド・モリーナ、つい先日『フリーダ』での重厚な演技を見たばかりだったから、そのギャップにさらに笑いを誘われてしまったのであった。

　終了後、シャワーを浴びて、後はドラクエ。ああ、トロデーン城にあるという魔法の鍵がどうしても見つからない。地図があっても見つけることができない、ああ、俺は三国一の方向オンチ。午前3時頃就寝。

　12月7日（火）　考えるSID
　緊急警報　UFOガ急速接近中、コレカラドチラヘムカウカカンガエチュウデス。11日から東京行きである。最初は空いた時間を使って浅草でかも南蛮で酒、立ち食いすし屋で酒、神谷バーで酒という酒三段活用を考えていたのだが、ここにきて急に八起の焼肉が私の考えの中に浮上してきた。八起は午前11：30から午後1：30までランチをやっており、昼間っから美味い焼肉を食えるのである。これで焼肉＋和牛カルビ定食1,134円、絶品のレバ刺し724円、焼き野菜（やっぱりバランスもとらないとね）409円、いい加減腹がいっぱいになったけど、めったにこれない店だ、ええい、骨付きカルビ1,029円もいっちゃえ。そしてやっぱり焼肉には生ビール、二杯飲んで1,000円か。しめて4,296円（わざわざ電卓使って計算しました）、くう、考えただけで涎が出てくるぜって、浅草の時もそんなこと言っていましたな。

　明日の休みは『ゴジラ　ファイナルウォーズ』を見に行く予定である。ネットでの評判は最悪といっていいし、おまけに私はねっからの龍平嫌い。嫌うあまりに、東宝の社長に胡麻をすっていた龍平の姿まで見えてくるようである（私の目には）、「いや、社長、ゴジラといえば、ゲイシャ・フジヤマと並んで日本の名物、そこで、ゴジラの他に怪獣もいっぱい出してですな、外人客の誘致にこれ勤めると。それでヒットしたら、こんどはハリウッドを巻き込んでパーッと続編作りましょう」それは龍平じゃなくって、のり平です。うまくオチたところで（笑）、まあ、年に一度のゴジラ、それも最終作ってんだから、龍平だけれども、それはそれなりに楽しみなんです。

　（株）ウンコの勇名は海外まで鳴り響いている。一度など、（株）ウンコ一社による糞尿の輸入量があまりにも多いためにアメリカ下院で「（株）ウンコ一社に独占的権益を許してはならない」という法案が提出されたことすらある。でも結局ウンコをあまらしても仕方ないということで、あっという間に立ち消えになったのだと仕事。午前中がしがしと物件シートの整理、ホームページの更新。

　昼飯は冷凍うどんを使ったカレーうどん。とにかく私の場合、冷凍うどんがなければ夜も明けないのであります。それから事務所へ戻って先日の保証会社の件、はっきりさせておこうと思うが連絡取れず。あれ、あそこは火曜定休だったかな。それから管理物件の襖交換の立会い。終了後、事務所に戻って、税理士さんとの打ち合わせ。その後来客あって、結局今日は管理物件の見回りができなかったな。見回りしないと、絶対ゴミが増えているんだよな（笑）。

　夕食は天然ヤズ（ぶりのちっちゃいの）の刺身、ほうれん草お浸し、出来合いの豆腐・魚すり身のコロッケ、ヤズのアラの吸い物。ヤズ、さすがに天然ものだけあって、身がさっぱり。新鮮そのものという感じではなく、身のぷりぷり感はそれほどでもなかったけれども、その分旨みが増しているよう。ああ、こんな魚を食うと、日本酒のぬる燗やりたくなりますな、ねえ、お姐さんってやらないけれども。仕上げにゴハン一膳食って〆のコーヒーは如例。

　その後、ドラクエ。本題の筋を追わずにやっと手に入れた船を使ってあちこち彷徨いまくる。ドラクエ、実はこういう部分が楽しかったりするのである。就寝午前3時。

　12月8日（水）　みなし子ハチソン
　寂しさを紛らわせるためにへんな機械を作ってしまいました。ドラクエやってます。どこぞの教会に泊まったら王女様が夢に出てきて、「あたし、あの人と結婚して大丈夫かしら。凄くわがままで子供っぽくて思いやりのかけらもない駄目人間だけど、結婚したら変わってくれるのかしら」私は思わず画面に向かって「いえいえ、王女様、そんな奴が結婚したら即思いやりのあるオトナになるなんてことがあるもんですか。駄目な奴は徹頭徹尾駄目です。ああいうタイプはギャンブルに走ったりしますし、携帯の出会い系サイトに嵌って浮気を繰り返したりします。甚だしい場合は性病貰ってきて、あなたにうつしたりします。借金だって、凄いです、そのうち、目つきの悪い男が城を訪れて、おうおう借りた金はかえす、それが人の世の理ってもんじゃねえかようと凄んだりします。子供ができたって、事態は変わりません、こういう男は子供に暴力をふるったりします。いや、暴力ぐらいならまだましで、へたしたらパチンコ屋に止めた車の中に子供を置き去りにして、熱中症で殺したりします。熱中症って知ってますか、王女様、子供の脳が熱で煮えるのですよ、煮すぎて“す”の入った湯豆腐みたいになるのですよ、悪いことはいいません、王女様、そんな男との結婚はおよしなさい」ちょっと私怨が入ってますか（笑）。

　本日は休み。であるけれども、ちょっと仕事があったので午前9時半には事務所へ。むにゃむにゃと仕事を済ませて昼飯は最近のお気に入り、丸八でラーメンアンド替え玉。やっぱりすごおくへヴィなラーメンで腹がぱんぱん。事務所へ戻ってまた電話のやりとりしてから徒歩・電車で天神へ。今日はあの『ゴジラファイナルウォーズ　本当にこれで打ち止めですか、東宝さん！』を見に行くのである。多少時間があったのでジュンク堂によって西澤保彦のチョーモーイン新刊「生贄を抱いた夜」を購う。映画館に入って座席につき、この本をちびちび読みつつ上映時間が来るのを待つ。ううむ、これは実に興奮すべきシチューエ−ション、生きてて良かったと思う瞬間であるって、そんなに大げさなことかよ（笑）。

　そうして幕が上がっていよいよ上映開始。どーん、いきなりミュータント部隊とやらのへんなアクションにのけぞり、「りゅーへーっ！」と叫ぶ。続いて出てきた轟天の艦長席にドン・フライが座っているのを見てまた「りゅーへーっ！」私東大出だから頭良いのよ、恐れ入りなさいよと出てきた女性科学者役の菊川玲のへなへなな台詞回しに三度「りゅーへーっ！」、もうここで早くも疲れる（笑）。おまけに菊川玲、徹頭徹尾科学者に見えぬ、こんなに頭が良く見えない科学者というのはゴジラ映画でも前代未聞ではないか、りゅーへーっ、あんた、どんな演出しているんだ！松岡なんたらとの言い争いも今時こんなこというのかという古臭さでこれは絶対田島先生には見せられぬ。

　覚悟してはいたけれども、ストーリーラインはあの珍作『ゴジラ対キングギドラ』を上回るほどに支離滅裂、X星人、「いやあ、宇宙の彼方から妖星ゴラスが地球目掛けてきよりますわ、うちら、それ知らせにきたんでっせ」そりゃ『宇宙人東京に現る』じゃ。でもゴラスはホログラムだった、何枚写真をとっても全部同じ、これはX星人の陰謀だって分かり易いなあ（笑）。X星人ももう少し考えた方がいいだろう。ところがこのホログラムの筈のゴラス、後半いきなり地球に降ってきてそれから新怪獣Xが現れるのである。3分経ったらもう忘れるのかよ、りゅーへーっ！ひょっとしたら怪獣が現れた隕石、ゴラスとは違うのかも知れないけれども、あの演出じゃそうとしか思えないんだもの。

　このひどいドラマ部分に比して怪獣特撮はなかなか頑張っている。特にやたら怪獣が出てくる『怪獣総進撃』的な絵は全世界がもうえらことになってますという終末観があり、大興奮。特にアンギラスの新解釈アクションは名場面と言っていいだろう・・・と喜んでいたら、おいおい、ヤンガリーかよ、りゅ−ヘーっ、そんなところからもパクってんのかよ（大笑い）。

　映画は酷かったけれども、意外と楽しめる部分があって、いや、北村一輝のX星人を気に入ったのは我ながらびっくりであった。ただし、二時間の上映時間はいかにも長すぎ。これを怪獣シーンを中心に一時間半ほどに編集したら非常にいい映画になったかも知れないが、いやいや、それはないものねだりだ、リュ−ヘー、再編集しても、北村一輝と松岡昌弘とのえんえんと続くアクションシーンを絶対削ったりしないから、りゅーへーっってそんな奴だから。

　終了後、電車と徒歩で午後4時過ぎに事務所へ戻る。ミクシィへの書き込みなどをやって午後5時半帰宅。今日は母親が習っているフラダンスの発表会で、いないので、スーパー飯。マグロ刺身とカルビ焼肉。ビールも3缶飲んでしまってどうにも成人病製造のメニューであるなあ。〆のコーヒーは如例。それから自室にてまたドラクエを午後10時まで。

　シャワーを浴びて、録画しておいた番組見ながらお酒。くいくい飲んで酔っ払い、ああ、いい休日だなと思ったことよ。就寝午前一時半。

　12月9日（木）　CIAなら手を叩こう
　ぱんぱん、あ、お前、CIAのスパイだな、ズドン、ギャ−ッ！『ゴジラファイナルウォーズ』、あれだけの駄目映画に関わらず（あれを良く出来た映画といっている奴がいて驚く）意外と楽しめたのはどうしてか、1日考えてその訳がやっと分かった。あの映画、私の大好きな『ゴジラ対メカゴジラ』の匂いがするのだ。わざわざ沖縄にやってきて鍾乳洞の中に基地を作ってしまうブラックホール第3惑星人、しかも合言葉が「アルファ」「ケンタウリ！」基地の椅子は単なる事務用の椅子を銀色にぬっただけで、しかも司令官は昼間っからブランデーぐびぐび呷っている。つれてきたロボット怪獣メカゴジラの修理ができず、あろうことか、地球人科学者を攫って熱気溢れるサウナ責め。お前らどんな宇宙人やねん！おまけに沖縄のおねえさんはキングシーサーを目覚めさせるために、「ミヤラビの祈り」を二番までうたいやがるし、このシーン、アメリカのTVでやってた時にこの歌だけは吹き替えじゃなくって、「キングシーーーーサぁー」と日本語で歌い上げられたのには驚いた、世界がぐにゃりと歪んだように思えたよ。こんなへんで安っぽい『ゴジラ対メカゴジラ』を私はこんなに愛していて、だから『ゴジラファイナルウォーズ』でもそれなりに喜んだのだ。

　でもね、龍平、君のギャグは寒すぎるわ。「南海の黒豹」レイ・セフォーが南極にいる、こんなんで笑う奴、世の中にいてへんで、これはあれや、シュワルツネッガ−の『ラストアクションヒーロー』で「どうです、シルベスタ・スタローンがターミネ−ターのカッコしているんです、面白いでしょう、笑えるでしょう、わっはっは」とやって全世界をズッコケさせたマクティアナンと一緒や。

　（株）ウンコは全世界で始めての有ウンコ休暇制度を採用している。この制度のおかげで、（株）ウンコの社員達はウンコ不足を気にすることなく、バカンスを楽しめるのだと仕事。東京行きが迫ってきたので、仕事が前倒し。いろいろあって目が回りそうになるが、これも心置きなく旅行を楽しむための備えだ、我慢、我慢。それで忙しく昼飯を食ったのは午後2時過ぎとなる。メニューは冷凍うどんの納豆ぶっかけと知り合いから頂いた高級ソーセージ。うどんは湯上げの後冷たい水でしめるべきところをうっかりしてお湯をかけてしまった。あわてて冷水に切り替えたけれどもすでに手遅れ。腰のないふやふやうどんになってしまった。ソーセージはさすがの美味さ。マスタードをつけてぽりと齧ると肉汁が口中に溢れ、知らず知らずに顔がほころんでくる。

　それから管理物件の見回り。エアコンのクレームがあったので、現地で業者と合流し、一緒に尋ねる。修理が済んでのち、TSUTAYAでDVD『セイブ・ザ・ワールド』を借りて午後4時に帰宅。長いこと事務所を空けていたので、さらに用事がたまってもう頭が爆発しそう。電話をかけまくった。

　夕食はヨコワ（マグロの幼魚）の刺身、コンビニで買って来たサラダと一口餃子。またビールを飲んでしまいました、えへへへ。刺身をどっぷりワサビ醤油につけたものをゴハンのうえに乗っけて簡易鉄火丼。塩分過多でいけないのだが、これがまた美味いんだなあ。〆のコーヒーは如例。

　その後自室にてレンタルDVDの『セイブ・ザ・ワールド』を大画面再生。マイケル・ダグラスがCIAの秘密エージェント、それが息子の結婚のため、花嫁の父と会うことになって・・・。最初のストーリーの持って行き方が出鱈目だったので、こりゃしくじったかなと思いきや、フランスのオカマ武器商人がでてくるあたりで急速に持ち直し、最終的に水と油の二人がうまくいってしまういかにもハリウッドスタイルのハッピーエンドに大喝采。

　音声はDTS。リアチャンネルの移動感が出色でカーチェイスのシーンで何度か身をすくめたほどであった。

　シャワーを浴びて、録画しておいた「踊る！さんま御殿」を見ながら酒。昨日に引き続いての飲みだが、だって、明後日から東京なんだぜ、もう嬉しくって嬉しくって酒でも飲んでないと気が狂っちゃうよ。午前2時過ぎ就寝。

　

12月10日（金）　さっちゃんはね、サッチモというんだ、本当はね
　ウソつけ。北朝鮮、出してくる遺骨がみーんなそろって別人やんけ、もうとことん出鱈目な国になっているのだなあ。私が思うに北朝鮮側には別に日本をコケにしようという意識があった訳ではなかろう。ただ、あまりに管理事務体制がめちゃくちゃで、骨だって誰のものか、もはや分からなくなってしまっているのだろう。首領様はそんなことを知らないから、「君、骨を渡したまえよ」と気軽に命令する。「イーッ！」骨係りの部下は右手を高く差し上げて命令を拝領したものの、何しろ、骨はごっちゃごちゃだ。その中からただしい骨なんか捜せるはずもない。「うーん、どうしようかなあ」骨係り悩みますね。でも骨を出さないと何しろ首領様だから処刑されてしまう恐れがある。「困ったなあ、もうまいっちゃうよなあ、誰だ、日本人拉致しようなんてこと考えた奴は」その挙句にもう適当な骨を、どれにしようかな、便所の神様の言う通りで、選んで（笑）渡したのであろう。

　こんな骨係りがいるようなめちゃくちゃな国、国交とかそんなこと考えなくていいから。韓国も複雑だろうなあ、確かに同胞であるけれども、こんな国うっかり統一しちゃったら大変だもんなあ。

　（株）ウンコの株主大会は社内食堂ならぬ社内大便所で行われる。（株）ウンコの株主たちは慌しく社内大便所に入ってくると思い思いの便器を選んで早速ぶりぶりウンコを垂れるのだと仕事。午前中は母親と東京旅行中の業務引継ぎ。それから物件シートの整理。昼飯は自宅にてインスタントラーメン。昨日の残りのアスパラきのこ炒めも少し食った。食後にデザートとして柿を四分の1個。

　管理物件の見回り中、電話が掛かってきたのだが、これがなんと入居者からの旧自社物件の玄関の鍵が壊れています、いたずらされたのでしょうかというものであった。慌てて戻る。確かにこの物件の簡易オートロック、一年のうちに二回もいたずらされて壊されたことがある。一回目はどこぞの馬鹿がドアを激しく蹴りつけて壊してしまい、二回目は驚いたことに、オートロックの電池を盗まれていたのだ（笑）。今回もそのデンかい、またどんなキチガイがどんなことやりやがったのだと思ったが、別段ロック壊れてないやん。どうやら電話かけてきた入居者の勘違いであったらしい。とんだ人騒がせであった。

　午後4時過ぎに帰社。業者を呼んでいない間の修理計画の確認。しかし一年中どこかしら修理していますな、ウチは。

　夕食は刺身と鍋。鍋はやたらにいろんなものが入っている海幸山幸鍋であったけれども、その分出汁が出ていて、実に美味し。特に豚のばら肉なんぞはあまりの美味さに泣けてくるほどでありました。ビール一缶飲んで、ゴハン一膳。〆のコーヒーは如例。

　その後自室にて録画しておいたハイビジョンの『幸福の鍵』を大画面再生。寺島進が廃業の決まった製鉄工場からさまざまな場所を歩き、さまざまな人物と出会う。彼はラストにいたるまで一言も喋らないのだが、それを補うかのように脇のキャラクターが雄弁で、ストーリーを進めていくのだ。また映画のあちこちに“死”がちりばめられているところも北野映画を思わせ、実に興味ぶかい作品となっている。

　終了後、シャワーを浴びて、ドラクエ。えんえんやりつづけて、わあ、闇の遺跡で第二形態ドルマゲスに全滅させられた！おいおい、こんなん勝てる訳ないじゃんと泣き喚き（何もなくこたぁないやな）、テレビに切り替え。ぼんやりと午前3時過ぎまで見て、ベッドに入る。ほとんど眠れず気がついたら午前5時半。さっと飛び起き、じゃあ、東京へ行ってまいります。

　12月11日（土）　さっちゃんはね、薩長というんだ、本当はね
　だからウソつけっての！午前5時半に飛び起きて、景気づけに「おりんぴあーっ」と叫ぶのは東京行きの恒例。さっとシャワーを浴びて身支度を拵え、午前6時半のバスに飛び乗る。博多駅から地下鉄に乗り換えて午前7時15分に到着。おおむね45分で到着したということになる。これがタクシーだと、20分なのだが、2,100円掛かってしまいますからな、もう絶対470円のバス・地下鉄使用になりますなって、これも毎度毎度言っております（笑）。搭乗手続きを済ませ、空港レストランの800円モーニングセットを食べる。そうして午前8時半となって僕は空の人。

　順調なフライトで予定時刻ぴったりの午前10時羽田着。そのまま、京急線、相鉄線、小田急と乗り換えてえっへっへ、相模大野に着きましたよ（余談だが、ワイルド7、「運命の7星」、だったかな、シリーズに肉鉄なる架空の鉄道会社が登場したが、あれのモデルは西鉄なのであろうか）。改札口でぴんでんさん、団長氏と合流して、焼肉屋八起に向かったのであった。そうして、食うわ、飲むわ、おいおい、昼間っから生ビール四杯かよ！ええ、破格に安い八起で勘定一人6,000円かよ（笑）。もう脳天気を絵に書いたような三人組であったが、やはり八起の肉は美味い。骨付きカルビがなかったのは残念だけど、ふかふかに柔らかくて肉汁がうらうらと溢れるスーパーロース、脂の甘味がたまらぬ、スーパーカルビ、こ、これが肉ですか、と驚嘆間違い無しのスーパー、レバ刺し、こんな店、地元に絶対欲しいよ（笑）。大満足で食事を終え、おかみさんに写真を写してもらって店を出る。そうして私は生ビールがぶ飲みの代償、強烈なる尿意のために、ぴんでんさん、団長氏と別行動、たびたび小田急線を下車、角々に小便をしって、それじゃ犬の小便だ。なんとか新宿にたどり着き、てくてく歩いて新宿ワシントンホテルにチェックイン。

　しばらく休憩した後、今度は秋葉原へ。ぴんでんさんが八起で「メイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイド」と言っていたので、メイド喫茶にいくことにしたのである。はい、メイド喫茶行ってみましたが、現在満員とのことで、15分ほど待つ。あちらでお待ちくださいと言われて階段で（笑）待つ。ようやく入場したものの、私にはメイド萌え属性がないので、ようするにフツーにコーヒーを飲んでいるだけである。これでちょっと客のメンツが岡田　斗司夫さんのコスプレ居酒屋みたいにじっとりしていればそちらの方で面白がれるのだが、意外や意外、若い女性の二人づれなどもいて、ミョ−に明るいのである。ぴんでんさんはぴんでんさんで15分も待ったのに入場して5分経過した時点で「もう帰ろう」うーん、君が「メイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイドメイド」て言ってたからきたんやで。

　メイド喫茶を出てからラジオ会館へ。海洋堂を始めとするフィギュアショップを回る。途中コトブキヤで「キング・オブ・ザ・ヒル」の輸入フィギュアを見つける。おお、これはブームハウアー・ルアンとボビーではないか、主人公たるハンクとデールがないのは残念至極だが、なんと、2,500円の正価のものがよほど売れなかったのか500円になっているぞ、うわあ、これは買うしかないではないか。一つにつき2,000円安くなっているので、三つ買ったから合計6,000円の儲けだ（儲けてない、儲けてない）！フィギュア自体の出来もいいし、これは良い買い物をしたなあ。ブリスターパック入りだから、酷く嵩張るけれども（笑）。

　その後秋葉原の駅で団長氏と別れて我々はK子先生との待ち合わせ場所である下北沢へ。午後8時に無事K子先生と女性漫画家・アシスタントの方々と合流し、虎の子へ向かったのであった。どうやら今夜の会、合コン的な意味合いがあったらしくその後さらにK子先生のポーランド語ご学友（笑）の女性も加わって女性5人という陣容になる。K子先生にやりとなさって「どうエロ、こういうのはもう10年ぶりくらいでしょ」私は憤然として「K子先生、あまり人をなめてもらっちゃ困ります、こう見えても、こんなたくさんの女性と飲むのは・・・、五年ぶりくらいですか」あまり変わらない（笑）。

　30分ほど経過した時点でシラーさん合流。しかし、依然として若い女性の方が多いという状況である。私は話を円滑に進めるために、どこまでオタクの話をしていいか確認しようとしきりに「オタクアクティブソナー」を発信。「四国で円盤捕まえた中学生」ぴこーん、ぴこーん・・・・すかっ！駄目だ、こりゃ、別の話題に持っていけ！「ウルトラマン」、あ、それ知ってます、おお、オタクアクティブソナーに感あり、これだったら大丈夫だぞ、「タイのウルトラマンが・・・」だからどうしてそこへ持っていくかな。東京まで来て何をやっているんだか。

　料理はさすがに虎の子、前回と同じくゴルゴンゾーラソースで食べるフランスパン、キャベツの豚肉の挟み煮が出色。特に前者は毎日食べたっていいくらいだ、食べられないけれども。

　そんなこんなで楽しんで午後10時くらいに解散。どうも皆様ありがとうございました。皆様と別れて私はそのままホテルへ戻る。小腹が空いていたのでどんべえカップうどんを食べる。ホテルの部屋備え付けの湯沸し、これは本来お茶を飲むためのものだったからキチンと沸騰するか心配だったけれども、ええ、なんとかなりました。シャワーを浴び、ウィスキー飲んで寝る。

　12月12日（日）　タイムマシン怒る
　皆の衆、タイムマシン様が。東京2日目。本日はと学会例会の日だ。午前9時起床、シャワーを浴びて身支度ととのえ、ホテルのレストランで朝食バイキング。前回通り、25階のマンハッタンレストランは長蛇の列だったので、呆れて（笑）、本館1階のしゃぶしゃぶ屋へ。ナスの煮たの、シラスオロシに、パン、スクランブルドエッグ、ベーコン、ソーセージの和洋風混成軍団にする。飲み物は牛乳とコーヒー。これはこれでなかなか美味しく、朝のはじめっから嬉しくなる。部屋へ戻り、もう一度例会発表ネタをチェックしたのち出発。天気は雨模様、思えば前回の例会（平成15年11月30日）も雨が降っていたんだよなあ。JR線を使って高田の馬場へ。改札口で九州組み二人（私とぴんでんさん）があまりに会場不案内、タクシーに乗って「W大」って言えばいいんでしょという暢気さに呆れて同行していただくことになったシラーさんを待つ間にビックボックスでやっていた古書店で西澤保彦の「神のロジック　人間のロジック」を求める。

　午前11時きっかりにシラーさんと合流。すこし遅れたぴんでんさんを「遅れたら駄目だろ！後頭部叩くぞ、鼻血止まるぞ」と叱ってから（笑）、タクシーで例会会場へと向かったのであった。会員ぞくぞく集まり、山本弘会長、唐沢　俊一さん、開田ご夫妻も会場入り。12時より例会の開始である。まずは恒例山本弘さん、「21世紀の大末路」らりるれろの真実、日本歴代首相の名前にはら行の文字が入っているものが多い！ああ、そうですか（笑）。また復刻されたスカイラーク、表紙絵、挿絵が所謂萌え絵になっているという・・・、次はレンズマンかなあ。

　皆神龍太郎さんはお馴染みの（笑）副島先生の新刊「属国日本史幕末編」、要するに何の根拠もなく開国に邁進した人物たちを売国奴だと決め付けただけ、の本。そんな馬鹿なと思う人がいるかも知れないけれども、本当にそれだけの本なのである。また日本を売り渡した大悪人のリストの中にグラバーまで入っているのに笑わされる。長崎県に怒られるのではないか。

　唐沢　俊一さんはやおら取り出した折り畳み譜面台のネタ。取扱説明書の中の注意書きが偏執的なまでに細かいのである。どうやらPL法からみで何かあったのではないかと思われるくらい、微に入り細をうがちあらゆる局面を想定して、あんなことするな、こんなことするなのオンパレード。この譜面台を持って振り回してはいけない。周囲の人に危害を及ぼす恐れあり、振り回さんわい！譜面台の穴に指を突っ込んではいけない、怪我をする恐れあり、だから入れないっての！さらに洋書ネタで日本の折り紙を紹介した本。ところがその折り紙というのがみーんなすけべぇなものばっかり。だからタイトルが「PORNOGAMI」なのである。そのすけべぇなものとは、精子と卵子、コンドーム、マンコ、チンコ、3-Dチンコ、それでいて巻末には「オリガミハニホンノデントウデアリマス」とぬけぬけと書いてあるのだからたまらない（笑）。

　開田あやさん、庵野モヨコ先生ネタ。オカルトの波打ち際にいらっしゃるモヨコ先生、魔術師に大ハマリ。「夫が選んだトランプを見事にあてた。魔法は凄い」はい、それは手品でございます（笑）。談之助師匠はガシャポンフィギュアのご紹介、非常に精緻な出来でその値段が信じられないくらいであったけれども、ええ、そのつまりなんだな、ロリゲーの立体化で、スクール水着ヴァージョンとか、パンツヴァージョンとか、すっぽんぽんヴァージョンがあるといえが、えい、分かるでしょ？

　志水一夫さん、ひえだ様は危ない学位ネタ。ひえだ様のところにはイオンド大学から学位授与のお知らせ。もちろんこれはいくらよこせば学位を上げますよというインチキ商売。志水先生は私2万円で海外から学位を買いましたとにこにこされておった。植木不等式さんは乃木将軍の漢詩、狂歌を紹介。呆れたことに、乃木ったら、日露戦争の旅順攻略の真っ最中にこんな漢詩を作ってやがった。「屍うずたかし二〇三高地」ってお前が読むな！個人的にこのネタが一番受けたかな。

　さて、私の発表、今回は『変態100万年』『マイティゴーガ』『サムソン対ヴァンパイアウーマン』の紹介。ビデオを流しながら適宜説明、ツッコミを入れていくというスタイル。ここにあらかじめ作って持っていった、発表内容のレジュメを載せておく。

　どうも、どうもエロの冒険者でございます。今回は私の集めているクズSFの中から世界最低をキ−ワードに紹介させて頂こうと思います。まずは世界最低Tレックス映画。

　ONE MILLION AC/DC 　変態百万年（1969年）

　ご存知サイテー映画人のエド・ウッドが脚本書いた原始時代のソフトコアポルノです。原始人たちが洞窟の中であきず乱交プレイにふける合間にTレックスに戦いを挑むというストーリーで、まあ見てください。

　なにがなんだかよくわからないですが、とりあえず、原始人の女がTREXに襲われて食われているのと、弓矢発明した原始人がこれでTREXやっつけるという場面です。

　次にご紹介するのが食い詰めたサーカス団の団長が盛り返そうってんでアフリカまで巨大猿探しにいくというストーリーの『マイティ・ゴーガ』1969年。スタッフぜんぜん違うのになぜか『変態百万年』と特撮の技法がそっくりという・・・。

　ああ、これは動物園だけど、サーカスなんですね、こっちは見るからに動物園の動物なんですけど、実はアフリカなんです。こういう映画を見るためにはこういう見立ての心が大事なんです。

　はい出ましたTREX、こっちもひどいですねー。ライフルも音だけ。卵投げんなよ！ちなみにこれが巨大猿、ゴーガ、史上最悪のエイプスーツなんてアチラでは言われているようです。

これがほんとのゴジラファイナルウォーズ。

　この二作品、サムシングウィアードというレーベルからカップリングのDVDがでておりまして、これを買えば両方見られるという大変お得な構成になっております。もっともリージョン1ですから国内プレーヤーではみられませんけれども。見られなくってちっとも残念じゃないですが。

次に史上最悪の吸血鬼退治。ご存知、かどうか知りませんが、1962年製作のサント映画、メキシコのプロレス映画ですね、「サント対女吸血鬼」

吸血鬼のアジトに押し入ったサント、やおら松明を取り上げて・・・・。これが女吸血鬼ですね。ええ、こういうことになるという。これじゃどっちが悪者なんだか分かりません。

　　どうもありがとうございました。（こりゃレジュメじゃないよねえ）

　文字だけだと分かりづらいかもしれないが、雰囲気だけは伝わると思う。幸い、今回の発表ではそれなりに受け、かなり笑いも取れていたようだ。ようやく、これで本当のと学会員になれたとほっとする。やっぱりねえ、トンデモ本大賞にいくら出ても、例会で受けをとらなけりゃ、本来のと学会員とはいえないと私自身は思っておりますので。

　午後6時すぎまで掛かって例会・発表を終了。それから浅草の二次会会場まで電車を使って60名近い人間がぞろぞろ移動。喧しいことこの上なし（笑）。オタクは集まると喋るのである。山本さん、眠田　直さんは、いつものごとく二次会への出席はなし。30分ほど掛かって会場に到着。60名近い人間がぞろぞろと三階の座敷に上がり込む。かなり広めの座敷であったが、何しろ60名近い人間だ（それはもう分かったから）、ぎっちぎちの満員となり身動きすら不自由になるほどであった。原田実さんの音頭で乾杯、後は野となれ山となれ、いろんな人と喋って飲んで騒いでの大狂乱。料理も刺身がイセエビつきなどなかなかに豪華、鍋ものも美味かったし、ここはいい店だと思いきや、なんと料理のグレードを間違えて予算より高いものにしていたとかで、最後の雑炊がカット。それでも大赤字なのだという。この料理なら5,000円飲み放題つきでまことに適正価格なりと思っていたのでびっくり。豪華だったのは刺身だけだと思うのだがなあ（笑）。宴会幹事のIPPANさんがまたあたふたされていて、気の毒であった。

　午後9時過ぎにお開きとなり、解散。唐沢ご夫妻、開田ご夫妻とはここでお別れ。どうもありがとうございました。その後は本郷さん、ナジャさん、志水さんたちと上野まで歩いて、お茶。まただりだりと喋り、午後11時近くにお暇させて頂く。JRを使って新宿へ。また迷ってしまい南口に出られず、うろうろする羽目となった（笑）。2回道を尋ねてようやくホテル着。またカップヌードルを胃におさめ、何しろ迷って30分も世計にあるいていたからな（笑）、いいだろう、太ることはないだろう。午前一時半過ぎに就寝。

　12月13日（月）「注文の多い流離譚」
　やっぱり親は死なないとね。土地土地で女をこさえないといけないよ。今回の旅行ではとにかく新宿駅で迷った（笑）。ホテルから新宿駅というのは地下道一本だから大丈夫なのだけれど、帰る時が難物で、西口、東口あたりからどうやってもスムースにホテルのある南口に出られない。甚だしい時には人に道を聞いても迷ったままであった（笑）。だいたいだね、南口に出る階段になぜか西口とか書いてあって、いけない、そんなことしてたら迷うに決まっている。これはあれだ、田舎者で方向オンチの私を馬鹿にしているのだ、いや、全国から上京してきた田舎者を道に迷わせ、その様を嘲ろうとする東京人の陰謀なのだ、新宿駅とはそのために建設、組織された巨大謀略機関に相違ないのだ。でなかったら、なんで私がそんなに道に迷うのか。

　午前9時起床。シャワーを浴びて、朝食。今日は25階のマンハッタンレストランとやらで食べる。メニューはスクランブルドエッグ、バケット、ソーセージ・ベーコン、カリフラワー。コーヒーにミルク。ほとんど昨日と変り映えしない内容。唯一、バケットのみが違っているが、私は大変なるフランスパン好きなので、これだけでわざわざ25階まで上がってきた甲斐があった。満腹になって部屋へ戻りチェックアウト。当初の予定では本日は浅草行き、蕎麦や立ち食い寿司で酒を飲み、仕上げに神谷バーで電気ブラン・・・と思っていたのだけれど、駄目です、体調良くないです。気力が出ません。ということでパス、よって書くことはほとんどなし。

　昼飯はあの一蘭をパクって裁判沙汰になったとかいう康竜に行ってみた。店構えやまたラーメンに乗っている秘伝のタレなどなるほど良く似ている。しかしラーメンの味はまったく違っていて、一蘭のような体に悪そう感あまりなし。妙に健康的である。その分、ジャンクフードめいた、食べたら体に良くないでもこれはこれで美味しいんだという感覚が失せてしまっている。どんな評価だと言われそうだが、要するに普通のラーメンですなあ。

　ここで話は急に飛んで午後7時5分の飛行機で羽田を飛び立つ。空港では西澤保彦の「神のロジック、人間のロジック」、機内では「ブラックハウス　上」をそれぞれ読了。「ブラックハウス」ようやく面白くなってきた。午後9時過ぎに空港着。それから地下鉄、バスを使って午後10時15分帰宅。羽田を離陸するのにちょっと手間取り、当初の予定から20分近く遅れてしまった。この遅れのために、博多駅からのバスを一本逃してこんな時間になってしまったのである。へろへろとシャワーを浴び、母親に留守中のことを聞く。それから冷凍食品のシューマイでビール一本飲み、軽くお茶漬け。

　自室に引っ込んで「キング・オブ・ザ・ヒル」フィギュアを飾ったりする。東京行きが終ってしまった、次は来年6月だと思うと急に寂しさが募って耐えられなくなり、焼酎開けてしまいました。午前一時過ぎに就寝。

　12月14日（火）　「貴種リプリ−譚」

　少なくとも三匹はエイリアンぶっ殺す。先日のと学会例会で書き忘れていたこと。それは開田さんの長野花火大会、これは唐沢さんの日記に詳しいけれども、と学会の有志連合が花火大会に参加して、と学会名義でスターマインを打ち上げた時、のビデオ報告である。これがもう凄かった。一本張られたロープをガイドレールにして、シュバーっと馬鹿でっかいロケット花火のようなのが、あちらからこちらへと飛んでくる。意外と距離があって、なんだ、これはたいしたことないんじゃないかと思いきや、あああ、火花がほぼ真上から降ってきている！暗くて近くに対象物がないから距離が遠く見えていただけだったのだ。カメラのパンアップの角度を考えると、ほとんど手の届きそうなところを疾走しているのではないか。いやー、こんなの絶対火傷する（笑）。しかも花火のグレードがどんどんエスカレート、しまいにはなんだかモスラのような蝶型花火（なんて呼んでいいのかわからん）が先の花火の三倍もの火花を撒き散らしながら乱舞しておる。また昇竜花火はぶわぶわぶわという具合に花火本体をくねらせ、これもまた凄まじい量の火花をばたばた降らせるのだ。しかも、その火花の中に地元に人たちが飛び込んで、わいわい踊っているではないか。うひゃあ、すげー、と目を丸くした私なのであった。

　（株）ウンコは大企業である。だから自前の保養施設を全国各地の有名観光地に所有され、社員たちに開放されているのだ。そして、社員たちにもっとも人気があるのは、糞尿を使ったウンコ温泉なのだというと仕事。がむっと起きて、シャワー、身支度拵え、定刻に事務所入り。ふわふわとあくびしながら、たまっていた用件を片付けていく。留守中、特にやっかいな案件もなく、平穏だったのは幸運であった。

　昼飯はインスタントラーメン、マルタイ棒ラーメン九州味。自宅に何もなかったからなのだが、最近インスタントを食いすぎ、自重すべし。それから事務所へ戻って母親とあることで相談。実は裁判所から、あの件についての書類ができたとの連絡があって、それについて話し合ったのだ。さして深刻な話ではないけれども、何しろ相手が筋金入りの馬鹿だから××××、×××××××××××××××××××、×××××。これに一応の目鼻をつけて管理物件の見回り。ホームセンターにも行って買い物。午後4時近くに帰社し、またいろいろ。早いところ書類を揃えねばならぬ。

　夕食は天ぷら。牛蒡かき揚げ、シソ、エビ、ピーマン、魚（名前失念）、シイタケ、薩摩芋。これらを大根おろし＋麺ツユでぱくぱく食べていく。ビールは飲まずに麦茶のみ。これでゴハン一膳食って、はい、おしまい。おっと忘れていた、豆腐とワカメの味噌汁もあったからね。〆のコーヒーは如例。

　その後は自室で映画。最初にハイビジョン録画していた『パトリオット』を30分だけ見る。まことにハイビジョンの手本とでも言うべき高画質に引き込まれるが、何しろ次が控えておりますからな、泣く泣くレンタルDVDへ切り替えたのであります。そのレンタルDVDとは『ミッションX』、元登山家の父が登山の古傷が元で下半身不随状態に！この父親を治す方法はたった一つ、25万ドルという大金を払って特殊な手術を受けるしかない。しかし、金策のあてはなく最後の頼みであった銀行にも融資を断られてしまう。主人公の少女はやむなく得意のクライミング技術を使って銀行から25万ドル盗み出すことを決意したのであった。

　大胆な銀行強盗計画がいかにも子供らしい事情、協力する二人の男の子がお互いに嫉妬して仲たがいしたり、決行当日にいきなり弟の子守りを頼まれたりで、駄目になりそうというプロットは愉快。底抜けにお人よしな銀行の支店長のキャラもグッド。しかし全体的にありえねえという場面が多すぎる（笑）。いくら子供の話だからといって、支店長がこっそりアクセスコードを教えてくれたりするのはいかになんでもやりすぎだ。それに、幼児を抱えてゴーカートでカーチェイスするのも道義的にどうか（笑）。

　それからシャワーを浴びて、今度はCS部屋にて録画しておいた『社長えんま帳』を見る。いつもの怪しい外人ビジネスマンが藤岡琢也、それを接待する営業部長が小沢昭一という逆転の構図に噴出す。ただ今ひとつ国内トップクラスの化粧品会社という設定が生かされていないのが残念。化粧品なんだから、CMで騒動の一つ二つあっても良さそうなものだが。

　自室に戻って輸入DVDの『REVENGE OF THE CREATURE』（『半魚人の逆襲』1955年）を大画面再生。画質・音質トップクラス。特に水中シーンはハイビジョンと見紛いかねない高品位なもの。これで時々現れる縦線がなければなあ（笑）。冒頭、アマゾン上流地域をぽかぽか進む船。この船に乗っているのがジョセフ・フェイズ、以下ジョー（ジョン・ブロームフィールド）、ジョージ・ジョンソン（ロバート・ウィリアムズ）であります。彼らは昨年、アマゾンで存在が確認された半魚人を捕獲しにやってきたのでした。

　そんな二人をさんざんに脅かす船長のルーカス（ネスター・バイバ）。「旦那方、明日ブラックラグーンに着きますがね。悪いこたぁいわねえ、やめときなさい、あっしは去年科学者の先生方と一緒でしたけどね、はの字の野郎（これはどうやら半魚人のことらしい）に5人殺されたんだから。はの字はね、力がとても強くってワニだって真っ二つでさあ、因幡の白兎大喜びですよ」でも、ここで引き返したら映画は進みません（笑）。翌日問題のブラックラグーンに到着。ジョーはさっそく潜水服を着込んで水中に網を仕掛けようとします。しかしそうは問屋が卸さない。ルーカス船長が叫んだのです。「出たぁ、はの字だ、旦那あぶねえよ！」はの字、もとい半魚人はわっとジョーに襲い掛かります。船上の船長、ジョージたちはエアホースを引っつかんでジョーを引っ張りあげようとしますが、半魚人もさるもの引っ掻くもの、20人力でぐいぐいジョーを引きずり込んでしまうのであります。危うし、ジョー、しかし、なんとか彼は半魚人の手から逃れることができたのでした。しかし、潜水服はずったずた。ジョーも腕に深手を負っていたのでした。

　作戦を変更するジョ−とジョージ。ダイナマイトをブリキ缶に入れて沼中に浮かべます。「旦那ぁ、あっしの船を壊さないでくださいよ」と不安げなルーカス船長。「大丈夫だよ、水中の生き物を爆発の衝撃で失神させるだけだから」スィッチオン、どかーん、水面上で大爆発。ムチャするなあ（笑）。すると失神した魚がぷかりぷかり浮いてきます。そして、さらにうつぶせでぴくりとも動かない半魚人がぷかー（大爆笑）。「やった、やったぞ、半魚人を捕まえたぞ」って最初っからこうすりゃ良かったのに。捕獲された半魚人、哀れな、研究のためにフロリダのオーシャンハーバー海洋水族館に送られることとなります。

　「古代の半魚人を捕獲、まさに原爆以来の科学大ニュースだ」このニュースは世界を駆け巡ります。このニュースに大喜びしたのがクレーテ・ファーガソン教授（ジョン・エイガ−）。彼はさっそく海洋水族館で半魚人の研究に携わることを決意したのでした。ちなみにファーガソン教授の研究室でちらと出てくるのが若き日のクリント・イーストウッド、これは有名ですな。

　海洋水族館に到着した半魚人、たちまち取材陣が殺到しますが、肝心の半魚人は失神したまま。ぜんぜん動きません。ジョーは心配そうに「へたしたらこのまま死んでしまうかも」すると水族館のスタッフが「そんな、勘弁してくださいよ、この半魚人みたさに集まった人で50マイル以内のモーテル満室なんすから」ジョー、クレーンで半魚人を予備水槽に移し、体を抱えてゆっくりゆっくり水の中を歩き始めるのでした。。この不思議な行動を記者に向かって解説するのが、本作のヒロイン、魚類学者のヘレン・ドブソン（ロリ・ネルソン）であります。「あれは半魚人のえらに水を通して呼吸を促しているのです、鮫にだって同じことをしますわ」ジョー、黙々と歩きます。どのくらい歩いたかというと、これがもう2時間歩いたという・・・、なかなか半魚人の相手も大変でありますな。

　ぱちりと目を覚ました半魚人、たちまち大暴れ。ジョーに再び襲い掛かります。ジョーはたくみにすり抜けてプールから脱出したのですが、彼を助けようとした水族館の職員が逆に捕まってずったずたにされてしまいます。しかし、半魚人の活躍もこれまで。半魚人は人間たちが投げた網とロープでぐるぐる巻きにされてしまうのでした。大きな水槽に移された半魚人、かわいそうなことに、水底に鎖で繋がれてしまいましたとさ。でもそんな水槽の底に鎖がつなげられるなんて、そんなの一体いつ作ったのでしょうねえ。

　そうしてついに一般公開された半魚人、ジンタジンタの音楽の調べ、笑いさんざめく子供たち。「半魚人を見たら立ち止まらないですぐ動きましょう」というアナウンス。売店で売られる半魚人みやげ。海洋堂の食玩「世界の神秘シリーズ　第一弾大アマゾンの半魚人」シークレットはラゴンだよ。そのとなりで売っているのは半魚人の絵がついた半魚人饅頭だ。詰めかけた観客は水槽の中でぶすくれている半魚人を見て、「ああ、ママ、見て御覧、あれが半魚人だよ」と囁き交すのでありました・・・って、これ単なる見世物じゃん。研究するんじゃなかったの。

　ここでようやく先のクレーテ・ファーガソン教授が登場。水槽の中の半魚人をムービーカメラで撮影しております。ファーガソン、前々からの知り合いであった、ヘレンと再開して大喜び。半魚人そっちのけで彼女とディナーを楽しんだりするのでした。どうも、あんたら、もうちょっと真面目にやったらどうか（笑）。私の苦言が効を奏したのか、翌日からちょっと真面目に戻った二人、なにやら水槽に水中スピーカーを下ろし始めました。「半魚人の知性を調べるのだ」お題目は立派ですが、やり方がめちゃくちゃ。水槽に潜ったヘレンとファーガソン、半魚人にえさの魚を見せて、「ストップだ、ストップだ」と声をかけます。それでも半魚人が餌を食おうとすると、「ストップだといっているだろう」ファーガソンが電気ショック棒でばりばりばり。これを繰り返すのであります。ひでぇなあ（笑）。それに水中で電気流すと自分達も感電すると思うけど。本当に科学者かあんたらは。

　半魚人を虐待しつつ（笑）次第に仲良くなっていくファーガソンとヘレン。砂浜でデートだとしゃれ込み、「いやん、なんだかもううふん」と言いつつキスなんかしたりしております。一方半魚人も定石通りヘレンに妄執を抱いたらしく、水槽の窓からヘレンを見る眼がじっとりしておりますな。再び試験（虐待）のために、水槽に入ったファーガソンとヘレン。わあ、ついに半魚人がヘレンに襲いかかったぁ！ファーガソン「ストップだ、ストップ」電気ショックばりばり、それでも半魚人、ヘレンを話しません。ファーガソンはヘレンを取り戻そうと半魚人に飛びかかります。くんずほぐれつの水中プロレスショー。他の係員も助けに入ってついにヘレンの救出に成功します。これで半魚人怒ったね。があと唸るなり鎖を引きちぎって大ジャンプ。水槽の外へ飛び出してしまうのでした。ジョー、半魚人に飛び掛るのですが、反撃されて、ああ、殺されちゃった。大パニックとなる観客。ゆうゆうと水族館内を歩き回る半魚人。あっ、危ない小さな女の子が取り残されて泣いているぞ、ああ、半魚人が・・・、半魚人あっさりと女の子を無視して水族館の外へ出て行きます。そして怪力を発揮、止めてあった車をひっくり返し、海に逃げ込んだのでした。ここから新聞がぱたぱた回って見出しが映るお馴染みの手法。「半魚人　海へ」「半魚人、ノフォークにて目撃さる」「半魚人、今度はマイアミで」「海軍、半魚人追撃」

　上手いこと逃げ出せたのだからそのままアマゾンへ帰ればいいものを、マイアミあたりでぶーらぶら、そして半魚人たらあろうことかヘレンに対するストーカー行為を働き始めます。半魚人はヘレンの泊まっているモーテルをどうやったのか知りませんが、探り当て、シャワーを浴びている彼女の部屋に忍び込むのでありました。途中、ヘレンのペット、シェパードのクリスが半魚人に吠え掛かるのですが、がっとつかまれてきゃいんきゃいん。この声を聞きとがめたファーガソン、二人は同じスターモーテルに泊まっていたのです、がヘレンの部屋に来てみると犬の姿がありません。シャワーを終えたヘレンと一緒に外を探すのですが、やっぱり犬は見つからない。ファーガソン、「そのうち帰ってくるさ、だって犬だもの」という不人情な台詞。実はこの時、犬は半魚人に撲殺されていたというのに（笑）。

　さして犬のことを気にしないヘレン、そのまんま寝てしまいます（笑）。そして翌日はファーガソンとのデート。海洋水族館での仕事を終え、元の研究所に戻るファーガソンに途中まで付き合うことになったのであります。ボートで優雅なクルージング。船をとめて、ふたりでいちゃいちゃスイミング、あ、水中キッスをしやがった。これをじっとりねっとり見つめているのが半魚人。時々ヘレンの足に手を伸ばしたりしますが、そのまま引っ込んじゃう。ファーガソンとヘレン船に戻ってさらにクルージングを楽しみます。なんだかこの段になってじらしますな、この映画。

　ファーガソン、ヘレンは川岸のリバーサイドレストランでディナー。食後にテラスへでてまたいちゃいちゃ。「明日からあなたと3ヶ月もあえないのねうふん」「ふふふ、愛し合ってさえいればそんな時間はあっという間さ」がぁっ、半魚人が川から登場。ごすっとファーガソンを殴り倒してヘレンを抱き上げると川へどぼん！ファーガソン、その後を追って川へ飛び込みますが、泳ぎで半魚人に敵うすべもなし。あっという間に見失ってしまうのです。その後、川岸に倒れていたヘレンを地元の若者二人が見つけるのですが、あっという間に半魚人が現れて哀れ撲殺されてしまいました。再び、ヘレンを抱き上げ、川へ入る半魚人。

　さあ、これから警察による半魚人追跡作戦の開始。ヘレンの婚約者と紹介されたファーガソン（いつの間に）、警察官たちに向かって「半魚人は5分しか地上にいられません。それに明るいライトを嫌がります。各自懐中電灯を携行してください」と説明します。馬鹿でかい探照灯車を使って川辺をぎらぎら照らしますと、ああ、いた、あれはヘレンだ、半魚人だ。知らせを聞いて駆けつけてきたファーガソン、半魚人に向かって「おい、ストップ、ストップだ」どうもワンパターンですな、この先生も（笑）。半魚人思わずヘレンを落としてしまいます。その隙を狙った警官達が一斉射撃、ばんばんばばばんばばばばばばん！半魚人射殺されてしまうという、半魚人受難の物語でございました。

　12月15日（水）　平譲恐怖症
　そりゃあ、別人の骨を渡されたらね。ニフティ電子会議室（ああ、今となってはなんてレトロな響き！）、コメディフォーラムが来年2月で閉鎖。3月にはデータごと削除されるそうな。長いこと関係者の皆様、ご苦労さまでした。いろいろお世話になりました、本当に。さて、閉鎖されるのはまあ仕方ないけれども、現在困っているのがSFシネクラシックスの行き先。ここは素直にホームページ上にアップしていくのが一番なのだけれども、はじめから不特定多数の人の目に触れる場所で発表するのは実はあまり気が進まなかったりする。ニフティフォーラムを長いこと利用していたものだから、最初は閉鎖的なコミュニティで発表して、それからホームページにアップという手順に慣れきってしまっているのだ。この時点での使いやすい閉鎖的コミュニティとなれば、メールマガジン？それともミクシィ？人の集め易さを考えると断然後者なのだが、ミクシィってあれだけの長文を分割することなくアップできるのだろうか。ちょっと試しにやってみますかね。

　本日は休みであるけれども、東京旅行の後だから通常どおり営業。（株）ウンコネタのみお休みさせて頂きます。午前中は車を飛ばして簡易裁判所へ。先日の小額訴訟和解文書を取りに行ったのである。支払いが駄目になった時の○○○○のやり方を聞くなどして40分ぐらい掛かったか。それから馬鹿を仲介した○○○○○○店へ行き、事後の報告というかイヤミ（笑）。いや、客選ばないと今にひどい火傷するよ？

　昼飯は冷凍うどんの納豆ぶっかけ。それから管理物件の見回りをしていたらある物件の中庭に投げ込んであるカバンを発見。馬鹿野郎、こんなゴミを捨てやがってと雨に濡れてべちょべちょのそれを調べてみると、わあ、通帳が一杯入っている。あからさまな盗品だったので、近くの交番に届けることとなった。応対してくれたおまわりさん、果たして「あ、こりゃ○○日に車上荒しの届があったものですね」それも自宅のから歩いて5分くらいのスーパーの駐車場（笑）。うーむ、自分の家があるところだけれども、福岡市内の人ならば必ず「あ、そりゃいいところにお住まいで」と言ってくれる地域なのだけれども、意外と治安が悪いんだよなあ、このへん。自動車は盗まれる、ヤンキ−が駐車場でバーベキューする、ちかんは出る、車上あらしは出る、人の駐車場でげろげろべえべえ嘔吐する奴もいる。ちょっと嫌な気持ちになった。

　帰社して、保証会社の人間と会う。ここでは書けないいろいろなことを聞いて、一応納得。うん、やっぱりこの契約が一番である。

　夕食は魚の煮付け、マグロの刺身、ポテトサラダ、インスタントの味噌汁。麦茶と共に煮付けなどを食い、仕上げにびろびろに引き裂いたマグロの刺身（ちいとも美味しそうに思えませんな）をゴハンに乗っけた簡易鉄火丼。わしわしとかきこんだ。〆のコーヒーは如例。

　その後自室にてハイビジョン録画しておいたトム・ハンクスの『すべてをあなたに』を大画面再生。ヒット曲を出したバンドが人気を得てスターとなるが、人間関係のもつれで解散、一発屋で終ってしまうというストーリー。破綻がなくそつなく纏まっているが、厳格な商売人である主人公の父親が大してバンド活動に反対しないというの納得できぬ。この点だけとるならば陣内貴則の『ロッカーズ』の方がよほど良く出来ている。またラストでバンドから抜けるヴォーカルの行動はいかにも唐突で、そこにいたる彼の心の葛藤をうまく描けていない。伏線をたくみにまいて後から回収するというシステムをうまく構築できていないのだ。若者のステロタイプな夢を具現化したトム・ハンクスの手腕は認めるにやぶさかではないのだがこれではとてものこと傑作とは呼べぬのである。

　シャワーを浴びて『ザ・スパイダースのゴーゴー向こう見ず作戦』、松原智恵子がテレビでうっかり「まっすぐ私のところへきてくれた人が好き」といっちゃったものだから、それを真に受けたスパイダースの面々が本当に横浜からまっすぐ東京の世田谷を目指すという映画。建物があろうが、煙突があろうが、立てこもり犯と警察が銃撃戦やっていようが、とにかく一直線に進むのだ！いかにアイドル映画としても、これはつらかったなあ（笑）。

　自室へ戻って今度は『THE CREATURE WALKS AMONG US』（1956年）を大画面再生。こちらも見事な画質。『半魚人の逆襲』みたいに水中シーンで縦線が現れることもなくすっきりした画質が楽しめる。冒頭ハイウェイを車で疾走する女。助手席で明らかに「お前飛ばしすぎ」と思っているのは夫でしょうか。車はぎゅわんぎゅわんと走って港へ。車から降りた二人はいそいそとデラックスな調査船に乗り込むのでした。

　実はこの二人、生物学者で外科医のウィリアム・バートン（ジェフ・モロー）とその妻マーシャ（レイ・スノーデン）。ウィリアムは調査船を仕立てて、遺伝子学者のモーガン（レックス・リーゾン）、レントゲン学者のボーグ（モーリス・マンソン）、生化学者のジョンソン（ジェームス・ローリィ）、ダイバーのグラント（グレッグ・パーマー）らとともに半魚人を捕まえに行こうとしていたのであります。グラント曰く「半魚人はエバーグリーンにいるらしいんですがね、見つかるかどうかは旦那方次第ですぜ」彼らは半魚人捕獲のためにソナーを装備、また水中から半魚人を追い出すための毒薬、捕まえた半魚人にあんなことやこんなことをするために手術室さえ整えており、半魚人映画始まって以来の金持ち探検隊となっております。

　一行はまず、半魚人に襲われて体が不自由になってしまったという地元のワニ漁師、モルティノ（ポール・フィエロ）の自宅を訪ねます。顔面に恐ろしい傷跡があり、歩くのもままらないモルティノは恐怖に震えながら「あれはワニを獲っていたときでしただ、突然、水の中からわっと恐ろしいものが飛び出してきて、おら、ナイフで切りつけたけど、どうにもならなかっただ、気がついたら村のもんに助けられていただけど、それ以来こんな体に」グラント、「あっしは旦那方をモルティノが襲われた場所にご案内しますだ、おおっと言葉がうつっちまったな、こりゃ」

　船に戻った一行、ここでバートンのもうひとつの目的が明らかにされます。なんとバートン、半魚人を改造して新種の生物を作ろうとしていたのです。「これだったら外宇宙旅行にも対応できるぞ」って半魚人宇宙に行かせてどうしよってんでしょ。モーガンたちもそう思ったと見えて口々に抗議するのですが、バートン、「あ、そう、それだったらいいよ、ここから帰りなよ、でも帰りの旅費は出さないもんね、へへーんだ」お前は子供か。仕方なしに探検を続けることとなります。

　さあ目的地、エバーグリーンに到着しました。アクアラングに身を固めて例の毒薬、水中銃で武装したモーガンとグラントが水中に入りますって、あれれ、なんでマーシャも潜るの、そんな「退屈だから」ってことはないでしょ。ほら、言わないこっちゃない、半魚人がひょっくり水底の岩陰から顔を出したじゃないか。半魚人の前に女を出しちゃいけないの（笑）。ここからしばらく水中で泳ぐ三人、彼らをひたりひたりとつける半魚人のシーンが続きます。船上ではボーグ博士がソナーで三人の姿を確認。半魚人らしき別の反応が現れたので、無線で！水中の三人に警告するのですが、かえってきたのは「いやー、僕ら、何もみえないですけど」という頼りない言葉ばかり。

　さあ、いよいよ半魚人がマーシャを襲って・・・と思ったら、なんとマーシャ、深く潜りすぎて水中で失神してしまうという（笑）、こんだけ期待させといてそれはないんじゃないかと思いますが。モーガン・グラント慌ててマーシャを助けて船上に戻ります。半魚人捕獲作戦前半戦、一応終了。幸い、マーシャはすぐに意識を取り戻し、モーガンと意味深な会話をしたりしております。どうやらバートンとマーシャの夫婦、上手くいってないらしい。おまけに半魚人は船の周りをぐるぐる。隙をみて襲ってこようとしているのでしょうか。

　それにも関わらず、今度はボートで半魚人を追い詰めようとする科学者たち。ボートにソナーを積み込んで（笑）、あんな小さなボートにどうやって積むのかってんですよねえ。さらに大人4人乗っかっているのでもう沈みそうになってます。そこへ飛び出してきた半魚人、がぁっとボートの探照灯をたたき壊してしまいます。半魚人はそのまま水中へ姿を消してしまいました。「やばい、不意打ちされるぞ、ガソリンだ、ガソリンランタンをだせ」わざわざボートの上でランタンにガソリンをどっくどく。絶対燃えますね（笑）。再び飛び出してきた半魚人、がおがおと、大暴れ。ついでにガソリンタンクを頭上に持ち上げたら蓋をしていなかったのでじゃぶじゃぶガソリンを全身に浴びちゃった。わざとらしいなあ、おい。案の上、ランタンの炎が燃え移って火達磨となる半魚人、そこに麻酔薬入りの水中銃が二発命中、半魚人、捕らえられてしまったのであります。一行、船へ半魚人を運び込み、酷い火傷の手当てのために包帯で全身ぐるぐる巻きにしちゃいました。

　えらも焼けてしまっていたので、このままでは半魚人の命が危ない。幸いレントゲンを撮ってみると肺があることが分かったので、直ちに緊急手術。「喉を切開して空気を通すのだ。急げ、時間がないぞ」ばすばすと喉を切り裂いて金属栓をはめ込むと、驚いたことに半魚人は自前の肺で空気呼吸を始めたのです。「すーはー、すーはー」気持ち良さそうに空気を吸い込む半魚人。しかしその代償として彼はもう水に潜ることはできなかったのです。半魚人がもう泳げなくなってしまったのです。そんなの半魚人じゃないじゃん。見たことも聞いたこともないほど凄いアイディンティティの喪失ですな、こりゃ。バートンは船の無線で電報を発信、彼の農場に半魚人の受け入れ態勢を整えることを命じます。

　次第に回復していく半魚人の体。しかも肺呼吸を始めたことで彼のメタボリズムに変化が生じたのか、焼け爛れた鱗の下から人間に近い皮膚が現れたのです。喜ぶバートン、「彼は進化の階段を再び登り始めたのだ。大人の階段登る君はシンデレラさなのだ！」その言葉を頷けるように、ほどなく蘇生した半魚人は手首を固定していたベルトこそ引きちぎったものの、それ以上暴れることはなかったのです。さらに喜ぶバートン、「よーし、今夜は祝賀会だ、パーティだ」でもこの祝賀会が盛り上がらないの（笑）。モーガンなどは「実験をそんなに急ぐべきではない」と言い出し、他のみんなと一緒にそうそうに寝室に引き上げてしまいます。バートンがっかり。じゃあマーシャ相手にさしつさされつすててこしゃんしゃんと決め込もうとすればすげなく断られてしまう有様。かっとなったモーガン、マーシャにむりやりキスしてしまうのでありました。マーシャ、ぶちゅぶちゅぶちゅちゅーとされながら激しく拒否。モーガン、怒り狂って船室から出て行きます。

　ここで現れたのがグラント。こいつは半魚人の船室を見張っていなけりゃならないのに、にやにやしながらマーシャにちょっかいかけてきたのです。「おくさん、そんならあっしと楽しみませんかね、あんな旦那は放っといて、めくるめく官能の世界にご招待」って勝手に招待してろ！ほら、お前が見張りしてないから、半魚人ドアをぶっ壊して出てきちゃったじゃないか。ああ、半魚人、海に飛び込んだ、もはや彼の鰓は役立たずなのに。モーガン、空気ホースを持って海に飛び込みます。そして呼吸ができないともがいている半魚人を捕まえて、そのホースを口に突っ込み救出するのでした。

　さて、舞台はカリフォルニアはソーサリ−トのバートン農場へと移ります。トラックで連れてこられたのはああ、ありあわせの布で作られた服をきた半魚人。頭の形もかなり人間に近くなった印象でよたよた歩くその姿は普通のおっさんやないかい（笑）。彼はヤギと一緒に（何故？）電流の流れる檻に収容されるのであります。半魚人について研究を重ねるバートンとモーガン、「彼はもう水について何一つ覚えていませんよ。失神していた間に酸素の不足で脳がダメージ受けているのですから」「だんだん人間に近づいていくさ」この辺、最初の方に新人類を作ると張り切っていたのがウソのよう。なにのんびりしているんだか。またバートンは、マーシャがモーガンと話したりする度に嫉妬の炎をむらむら燃やす始末。だんだんおかしくなっていくのです。

　そんな中、夜中に農場の池で泳ぎはじめるマーシャ、おいおいと思っていたら今度はグラントが水着でやってきて、「おくさん、おくさん、あっしも泳ぎますぜ、あっしの河童も仰天の泳ぎを見ておくんなせえ」「見たくないから、あっちへいってよ」「そんなこと言わずに見てやっておくんなせえ」「しつこいわね、見たくないといったら見たくないの」それでもどぼんと飛び込むグラント。何やってんだか（笑）。ここで突然ピュ−マが現れます。ええ、この時代、カリフォルニアの山の中にピュ−マいたの？ピュ−マ、農場内を睥睨し、半魚人と一緒の檻に入っているヤギを見つけます。木を利用して、檻に飛び込むピュ−マ。さあヤギをたらふくと思ったら半魚人に捕まって哀ればらばらにされてしまいましたとさ。

　この騒ぎに飛び出してきたバートン達。ピュ−マの死体を見つけて「捕まえてからこっち、こんな凶暴なことをしたのははじめてだ」と驚きます。そして水着のまま震えているマーシャとグラントの姿にバートンの目がきらり。彼は着替えてベッドで寛いでいたグラントに「お前、今すぐ出て行け、わしの妻にへんなちょっかいかけやがってもうゆるさん」グラントはへらへらと笑うのですが、バートンが銃を取り出したので慌てて荷物をまとめに掛かります。バートンの銃に狙われたまま部屋を出ようとしたグラント、くやしまぎれなのか「へへ、旦那、奥方の柔肌、あれはたまらなかったですよ、ついと滑らすと吸い付くようで、へへへ、心の臓がどきどきと、奥方もまんざらじゃなかったんでげしょう、あら、三吉、およしよ、そんなことって、あっしゃ三吉じゃねえっての！」がん、グラントのお調子乗りに我慢できなくなったバートンが銃の台尻を彼の頭に叩き込んだのです。ぼっこり頭が陥没したグラント、たまらず絶命します。

　「はあはあ、当然の報いだ、この悪党め」あたりを見回したバートン、幸い誰にも見られてないことを知ってほっとします。彼は死体を担ぎ上げて、半魚人の檻へ。電流のスィッチを切って入口を開け、グラントの死体を中に放り込んで半魚人のしわざに見せかけようとしたその瞬間、がぁ、殺人の場面を目前で見せ付けられて興奮した半魚人が襲いかかってきたのであります。わあと逃げ出すバートン、半魚人はばりばりと檻を破って外に出てバートンの家に乱入します。中を荒らしまわった半魚人、ついにバートンを捕まえて二階から外へ投げ捨てるのでした。どてぽきぐしゃという音が響いてバートンもまた絶命します。半魚人、そのまま農場から逃げ出しその姿をくらませてしまったのでありました。

　翌朝、未亡人となったマーシャ、モーガンとの別れを惜しんでおります。直接的な言葉こそないものの、「喪があけたら走って行って一緒になろうよ」などと考えているに違いありません（笑）。一方半魚人、海岸から海へ。もはや陸棲型半魚人となってしまった彼が海で溺れ死ぬことが暗示されてエンドマーク。
　
　12月16日（木）　痴漢の習俗
　布刈神事で女性観光客のお尻にタッチング！突然ですが、アコースティックリヴァイブの電源タップRTP-6Eを導入することにしました。これは現在使用しているRTP-4の六口タイプ　RTP-6の発展型。RT-P6もコストパフォーマンスに優れた名電源タップと評価されているのだが、E型はさらに、電極部に-196℃の超低温処理を施した超オーディオ・グレード・コンセントCCR-DX、同じく-196℃超低温処理済みFURUTECH製無ハンダインレット、トルマリン粒子によるマイナスイオン除電効果（笑）を加えて高音質化、さらにシャーシをサイズUP（約1.4倍）し、黄銅製スパイクを追加したことにより振動抑制効果を向上させたのだという。

　改良による音質改善も大きな魅力なのだが、今回導入に踏み切った直接の原因は10月のBSデジタル導入によって接続機器が二つ増えてしまったこと。CATVチューナーとD-VHSデッキが増えて従来のRTP-4では賄えなくなってしまったのである。だからデジタルハイビジョン、DVDを楽しむのに、それぞれのコンセントを繋ぎかえる必要がでてきてしまったのだ。しばらくはこれでもいいかと思っていたのだけれど、やっぱり私はずぼらな胡桃割り人形、面倒くさくて面倒くさくて仕方なくなっちまったのですな（笑）。そしてさらに飛び込んできたのがアコースティックリヴァイブ値上げのニュース、平成15年1月15日から原材料のため一部製品が値上げされることになったのだ。RTP-6Eこの価格改定によって定価75,000円が9万円になっちまうのである。だったら今買うしかないじゃんねえ、で、私は某販売店に電話を入れて「あの、すいません、アコースティックリヴァイブのですね、RTP-6Eありますか・・・」

　え、オレ、アコースティックリヴァイブの販売戦術にまんまと乗せられている、いやいや、そんなことないって、だって、6口にしないと面倒くさくて仕方ないんだから、そんな値上げのことがなくったって買ってた・・・かなあ。

　（株）ウンコ本社社屋の受付はウンコ受付だ。（株）ウンコを訪れる人々はすべからくこの受付を通さねばならないのだが、なにしろウンコ受付であるからすみません、○○部の○○さんにお会いしたいんですけどといった瞬間、ウンコを投げつけられる。だから（株）ウンコを訪れる場合、レインコートの着用は必須であると仕事。午前中、物件内部清掃の見積もりと打ち合わせ。業者さんに具体的な洗浄方法を聞いたりする。それから物件シートの整理。ああ、このシートの配布もあと2回を残すのみだなあ。

　昼飯は急に思い立って丸八ラーメン。スープのくどさがたまらない。しかし、替え玉をするとスープが薄まってしまうようで、ラーメンのタレを加えても元の味わいには残らない。このへん、本麺（こんな言い方するのかね）、替え玉の味がそれぞれに美味い、安全食堂あたりにちっと劣ってしまうなあ。それでもスープまで飲み干してご馳走様。相変わらずのへヴィなラーメンで腹がぱんぱんになったのは前回と同じ。

　事務所へとって返して、いろいろな連絡事項。他不動産より自社物件の案内来るが、こちらは不成立だろう。ううむ、満室の踊りは年が明けてからかなあ。その後、保証会社に連絡とって、○○○なこと。まさに人生いろいろであります。

　事務所を閉めて散髪へ。いきつけの散髪屋が突然廃業してしまい（笑）おそるおそる始めての店へ行く。元来私は髪にはまったく無関心で散髪屋に行くのが時間の無駄だと思っている男である。しかし放っておけばザンバラ髪が肩まで伸びて暢気な岩窟王みたいになりかねないので仕方なしに床屋へ行くのである。だからヘアースタイルを注文したり、切ってもらっている間、店主と話をしたりするのが面倒でたまらぬのだ。ちゃっとすわって「いつもの奴ね」「へい」後は本でも読みながら出来上がりを待つという風にしたいのである。今回の店はいい意味でのプロフェッショナリズムがあって（いや前の店が悪かったわけではなく）、こちらが本を読み始めたら話し掛けず散髪に専念し、もくもくと作業を進めてくれる私の希望に合致した気持ちの良い店であった。腕も悪くなさそうだし、私の頭は親父さん、あんたにまかせた。ただ、どうも洗髪が力強すぎてがしがしやられていると頭の皮が剥けそうになるのはちょっと（笑）。今度行く時はやさしくしてネと注文してみるか。

　夕食はヨコワ（マグロの幼魚）の刺身、エビと豆腐のコロッケ二つ、生野菜、山芋の千切り。散髪を終えたばかりのすーすーする頭で麦茶をお供にどこどこ食べていく。ゴハン一膳、これが異様に柔らかかったので、お茶漬けとし、ざくざくかきこんでご馳走様。〆のコーヒーは如例。この後、事務所へ戻って残った仕事を片付ける。

　帰宅、事務所にて、レンタルDVDの『みんなのうた』を大画面再生。あの佳作『ドッグショウ』のスタッフによるセミドキュメントの体裁をとったフォークソング史映画というので大期待をして借りてきた作品。その期待をいささかも裏切ることのない傑作であった。フォークソングの立役者のプロデューサーが死去、その息子が父親を忍ぶために、過去のフォークソングスターたちを駆り集めて追悼コンサートを開く。この過程を当事者たちのインタビューを交えながら構成していくのである。

　こういう映像化は私の場合、S&Gでお馴染みなのだけれども、キャラ一人一人に対するインタビューが微妙にずれていて実におかしい。ユージン・レヴィもさすがにこの作品でアカデミーの助演男優賞をとっただけに彼の演じた奇態なフォークシンガーには大笑いさせられた。男女デュオのパートナーと大モメしてコンビを解消、出したソロアルバムの曲が「死んでしまえ」「もういやだ」とかそういうのばっかりなんだもの。ラストのオチもさわやかで年も押し詰まってから今年のベスト映画に値する作品が見つかりましたな。

　シャワーを浴びてCS部屋にて録画しておいた『この若さある限り』『ザ・テンプターズ　涙の後に微笑みを』を続けて。『この若さある限り』、浜田光夫が年上の女性教師に激しい恋情を抱く物語。高校生の恋愛感情が、年頃ゆえの性愛の強さと入り混じり先生もよせばいいのに、半ば受け入れちゃって作り上げられた混沌に酔わされる。うーん、この時代はやっぱりみんな真面目だよなあ。

　『ザ・テンプターズ　涙の後に微笑みを』、鳩を不良に殺されて嘆き悲しむショーケン、同情した神様が親しい女友達に万能の力を与えたり、ショーケンの母親がパート先のデパートの社長に惚れられ大騒動、しかし、この母親、ショーケンの実の母親でないことが後半判明するという、なんというか、ゴッタ煮をさらに3日間煮込みつづけたみたいな、乱雑さに満ち溢れたような映画。この乱雑さは必ずしもマイナスだけにはなっていないのであるが、ショーケン以外のテンプターズメンバーがどれもデクノボーなのがいけない。現代の同じようなニッチにあるアイドルグループ（SMAPとか）ならばもっと器用にスマートにやってのける筈だ。まあ、昔と今ではアイドルに期待されるものがまったく違っているではないかといわれればそれまでなのだけれども。

　12月17日（金）　グループ三途
　三途の川、みんなで渡れば怖くないって、怖いよ。半魚人映画を二本続けて思ったこと、このシリーズはもろに人間と自然との関わりのアナロジーとなっているなあ。『大アマゾンの半魚人』ではひたすらに大自然とそれに畏怖する人間を描き、『半魚人2　半魚人と秘密の部屋』では、人間がその大自然の象徴たる半魚人を我が手におさめようとする。『半魚人3　現れた人はグッドルッキング』になると人間は大自然を支配するだけでは足らず、我が手で改変（開発）しようとするのである。これはまさに驕り高ぶった人類が自分の思いのままに大自然を破壊しようとしている現状を予言しているのだって、そんなことないない（笑）。当事の製作者たちだって、考えていたのは金、金、金、だけであり、自然破壊などどうでも良かったに違いない。

　電源タップに続きクライオブレーカーの導入を決定。これはオーディオ用に特化されたブレーカーで、前にも書いたけれども、AVシステムにかなりの効果を発揮するらしい。交換には免許を持った専門の人に工事を頼まなければならないので（交換工事自体は非常に簡単だけれども。まあ、三国一の不器用ものである私がやったらどんなに簡単な工事でも×、たちまち火を噴いてしまけどな）、実際の導入は来週火曜になる予定。それまでせいぜいリファレンス用のCD、DVDを見て交換前の画質・音質を頭に叩き込んでおかねばならぬ。

　（株）ウンコのヒット商品（（株）ウンコは基本的に商社であるが、特殊なニーズに対応する自前の開発ラインを所有しているのだ）は折りたたむとポケットに入るくらいの大きさになってしまう車椅子だ。便意を催し、トイレを探したがあいにく車椅子用のブースしかあいていない。待とうとするが、もうウンコが肛門手前5センチ、今まさに漏れ出さんとすという切迫した状況である。こんな時にあなたは折り畳み車椅子をポケットから取りだし、素早く組み立てるのである。この車椅子に乗れば本来健常者が使ってはならない車椅子用トイレが普通に使えるのだ。この便利さが大受けし、生産が追いつかないほどの売れ行きとなったのだと仕事（ちょっと反社会的なネタでありますが、どうぞご勘弁ください、なにしろウンコですから）。

　午前中、事務所が入っている物件の屋内清掃。いろいろと指示するために立ち会うこととなる。この清掃、水を使ってコンクリートの床、壁を徹底的に洗浄するのだが、濡れたコンクリートというものは大層周囲から熱を奪うものですなあ。まさかそんなことになるとは思わなかった私、カーディガン姿でぶるぶる震えておりました。

　昼飯は冷凍うどんを使ったカレーうどん。腹が空いていたので、サイドメニューもつける。麺ツユで伸ばしたカレースープの残りを電子レンジで2分間破裂するまで温めた（笑）コロッケにどぶりとかけたもの。これが近年にない自炊大ヒット、コロッケのころもがふかふかとなり、とてつもなく美味しかったのである。ちょっとダイエットにはならないけれども、これはそんなささいなことを吹き飛ばすだけのお味であった。それから車で外出、病院へ薬を取りに行ったり、あるところである買い物をしたり。管理物件の見回りもして午後3時過ぎに帰社。

　また来年早々の退去者が出て少し憂鬱。この件で某不動産屋と話。後は受け取り仕事、書類の整理等々。

　午後7時過ぎからバスで天神へ出る。本日は赤坂にてしおやさん主催の宴会なのである。赤坂なのに、何故天神へ出たのかというと、『酒の細道　16巻』が天神でならば買えるのではないかと思ったからなのである。はい、ありませんでした。やっぱり明日18日まで待たねばならないか。がっくりして、てくてく歩く。10分ほど掛かって赤坂、マダムミミへ。すでにしおやさん、テーブルで待っておられた。じゃあ、どうもどうもお疲れ様です、しかしそれにしてもこの間テレビでやっていた『スペースゴジラ』は酷いねえ、そんな何年前だと思っているんですかわははは、ああ、ビールがきたきた、じゃ、かんぱーい、他の人たちが来るまでに2、3品つまみとってやってようか、そうですな、それがいいですな。

　30分ほどで残りのメンバーが集合。しおやさんのところで花火大会をご一緒にしたことがある人たち。最初こそ、私はおとなしくしていたけれども、酒が入るにつれて、「いやひどいんですよ、人類絶滅して三人だけ生き残ったという設定で早朝のアカプルコの町で映画とるんです」なんて訳の分からない話をしていたのであった（笑）。午前12時半まで楽しく飲み、解散。驚くほど安い勘定に喜びつつ、へたへたと40分歩いて帰宅。自室でしばらくぼけついた後、午前2時近くに就寝する。

　12月18日（土）　メイドの怪物
　メイドを求める男達の潜在意識がクレル人の古代機械によって実体化した！出現したメイドの怪物に男達は「萌え萌え〜、萌え萌え〜」と叫び狂いあっという間に全滅したのだという。さて、私の大好きな飯田明先生、最近はα-geniusなるコンセントがお気に入りのようである。なんでもこのコンセント、磁気の乱れを修正する力がある（どうも良くわからん）ということで、オーディオに使えば格段の音質向上が望めるというのだ。しかし、このコンセントの効能はそれだけではない。さすが飯田明先生のお勧めで、炊飯器に繋げばゴハンが美味しくなる、お米が光って立つのである。また冷蔵庫に繋げば野菜長持ち、携帯電話を充電させれば使っても頭や耳が痛くならない、ドライヤーならば静電気が発生せず髪が絡まない、パソコンを繋いだら何時間打っても疲れない（なんじゃ、そりゃ）、極めつけは洗濯機に使用した場合。なんと脱水しても洗濯物が脱水槽の周囲にへばりつかず、シャツなども絡まないのだ。洗濯機なら汚れの落ちがいいみたいな結果が出そうなものだが。そりゃあ、脱水槽から絡まりあった洗濯物をほぐしながら取り出すのはなかなか難儀なことだけれども、そんなに大層なことかね（笑）。

　いろいろツッコミどころはあるけれども、何しろあの飯田明先生のご推薦だ、日記でオーディオにも絶大な効果ありとかかれているし、ちょっと騙されたと思って買ってみるか（大笑い）。値段は9,870円、コンセントとしてみれば高いのだけれども、オーディオアクセサリーと考えればそれほどのものでもない。これで何らかの効果があればしめたもの、なに、何の効果もなくって、まったく役立たずであってもと学会例会のネタになるではないか。見るからに怪しい電磁波タップの長期使用レポート、意外と面白いものになるかもしれないぞ。

　この間発売されたシャープのHDD付ブルーレイディスクレコーダー　BD-HD100　2ちゃんねるのAV板にてたくさんのトラブルが報告されている。製品初期で、しかもハイビジョンにまつわるデジタル機器、これは十分予想できたことであった。しかし、これらのトラブル、どいつもこいつも再生中に突然止まったとか、フリーズしたとか、予約録画が勝手に解消されていたとか、細かくて再現性に乏しいものばかり。ユーザーも困るけれども、サポートセンターはもっと大変だろうなあ。トラブルの報告を受けてサービスマンが故障品を持ち帰ってもそのトラブルが再現されず結局修理できないままユーザーに返却されることとなる。当然、またトラブルが起こって以下繰り返し。1件1件が完全に解決されることなく結果的に先送りとなり、件数のみがいたずらに積み上げられていくのである。いやー、本当にみなお疲れ様です。

　まあ、こういう事情を知ってなお、もし金があれば今すぐにでも買ってみたいなブルーレイディスク、と私はこのように考えている訳で、はい。

　（株）ウンコの社内旅行は今時珍しいことに全社規模で行われる。ウンコ社内旅行なので、当然宴会時にはウンコの投げあいが始まる訳である。（株）ウンコの御用達となっている熱海の某老舗旅館は度重なる（株）ウンコ社内旅行での狼藉についに大広間を糞尿対応に改造することとなったのだと仕事。だからどんな仕事だというのはもうワンパターンですな。マクラが長すぎたので、仕事のことは簡単に。退去予定の入居者に契約の件で話す。また先ごろ入居した人の書類関係の話し合い、もろもろの打ち合わせ。懸案がするすると解決していくのはまさに快感だったりした。

　昼飯は冷凍うどんの納豆ぶっかけと昨日の残りのカレー。うどん定食みたいなものであるが、ちょっとカレーを食べ過ぎた。その後管理物件の見回り。途中山田電器によって『ハリーポッター　3　ハリーの逆襲』DVDを買って来た。

　夕食は、あ、本当に仕事のことを書きやがらない、鍋。定番の野菜に、鶏、ブリ切り身の海幸山幸鍋。正月も近くなってきて、ブリが一段と美味しくなる。きしきしと歯ごたえの良い身にしっかりとした味がついていて、まさに口腹、口腹。ゴハンを少しとうどん一玉をスープ使って食べて仕上げとする。〆のコーヒーは如例。

　その後、自室にてハイビジョン録画しておいた『陰陽師』を大画面再生。『陰陽師2　陰陽師の息子』よりはストーリーラインが分かりやすく楽しめた。野村萬斎のイヤミなキャラ、いつもながらあたふたしている伊藤英明の頼りなさも宜しくハイビジョンでこんな映画を見られるのはまさに至福の極みといって良いだろうってそんな大げさな（笑）。まあ、人魚の肉を食って不老不死になった筈の小泉今日子がちょっと老けすぎだったのは大きなマイナス点であったが。

　シャワーを浴びてから今度はCS部屋にて録画しておいた『てんやわんや次郎長道中』を見る。金山の利権渦巻く田舎町、ヤクザ、代官入り乱れて欲剥き出しの醜い争いに犠牲となる庶民。そこに現れたのがご存知次郎長親分、いよう、待ってました！　でもいくらなんでも登場人物多すぎて、最初は何がなんだか分からなかった。もうちょっとキャラクターを捌いてくれないと、あまりにも散漫で集中しかねるのだ。

　終了後再び自室にて輸入DVDの『透明人間』（『The Invisible Man』1933年）を大画面再生。イギリスの田舎町、季節は厳冬、びゅうびゅうと吹雪いております。その中を進むコートに帽子にサングラスの男。スーツケース一つ持った男は「アイピング村もうすぐ」という道しるべを確かめるとまた歩き出します。そして場面は変わってアイピング村の酒場兼宿屋の「ライオンズヘッド」　地元の人々が集まって酒を飲んだり自動ピアノの音楽で盛り上がったり、なかなか楽しそう。そんな喧騒の中、ドアがばたんと開いて入ってきたのは先ほどの男ではありませんか。突然の闖入者に驚いて静まりかえる人々を尻目に男は宿屋の女将、ジェニー・ホール（ウナ・オコーナー　ウナコーワではない）に向かって「部屋と火だ。食事も頼む」　しかしジェニーが彼のコートを乾かしましょうというと男は驚いたように「そんな気遣いはいらん、早く部屋を頼む」

　どうも変な男ですが、お客様は神様ですの精神に溢れたジェニー、男を2階の部屋に案内します。男は「この部屋の鍵は掛からないのか、むう、実際田舎の宿屋というのは困ったものだ、とにかくオレを一人にしてくれ。それとメシはまだか、オレはあのなんだ、酢豚に入っているパイナップルが嫌いだから抜いてくれ」出さんわ、そんな料理（笑）。料理を運んだジェニー、ごゆっくりと部屋をでるのですが、「あら、しまった、マスタードを忘れてたわ」この婆さん、マスタードをとって戻ってくると無神経にもドアをがんとノックしただけでバンっと開けるのです。飯を食っていた男、仰天して口元を手で隠します。「むが、な、なんば」ごくりと飲み込んで「放っておいてくれって言ったじゃないか。マスタードって、そんなものどうでもいいよ、ああ、まったく田舎者はこれだから」とジェニーを追い出してしまいました。憤懣やるかたないジェニー、階下に降りて好奇心たっぷりの村人たちに、「驚いたよ、あの人はまぁ、顔中包帯だらけで」村人、「あれはきっと刑務所から逃げてきた囚人だ、刑務所の塀を乗り越える時おっこちて大怪我したから包帯を巻いているのだ」なんて言ってます。

　再び舞台は変わってここはクランレー博士（ヘンリー・トラバース）の自宅研究室であります。ここで博士と助手のケンプ（ウィリアム・ハリガン）、博士の娘フローラ（グロリア・スチュワ−ト）の三人が1ヶ月前に失踪したもう一人の助手、ジャック（クロード・レインズ）の行方について侃侃諤諤の大騒ぎ。実はフローラ、ジャックを愛しており、自分に何の連絡もなく消息をたった彼のことを死ぬほどに心配していたのです。博士とケンプは「あいつは怪しい実験やってたからなあ」「どうも変な奴で困ったものですよ」と意外に冷淡。ケンプに至っては鬼のいぬまにとやらでフローラににじりより「お嬢さん、わたしのキモチ分かってますよね」と口説き始める始末。はい、この場面はとりあえずここでおしまい。

　再びライオンズヘッドに戻って、謎の男、列車便で取り寄せた試験管やビーカーなどの器具でさかんに実験をしております。しかし没頭するあまり食事を持ってきたジェニーを邪魔だと突き飛ばしてしまいました。せっかくの食事を飛ばされてしまったジェニーは怒り心頭。亭主のビル・ホール（フォレスター・ハービィ）に「あんた、あいつを追い出しておくれよ、あいつ、へんな実験部屋でするからカーペットが紙魚だらけだ。おまけに宿賃一週間遅れているし、もう我慢できないよ」よっしゃと腕まくりをして二階に上がったビル、「でてけ」と男にどなりつけ、勝手に荷造りを始めます。男は、最初はおろおろと「待ってくれ､これは生き死にの問題なのだ、私は酷い事故にあったので、それを自分で治そうとしているんだ、だから、待ってくれ、待ってくれったら、やい、やさしく言っているうちに待ちなよ」ビル、聞く耳持ちません（笑）。ついに怒り狂った男、ビルを階段から叩き起こしてしまいます。

　重傷を負った旦那にすがりついたジェニー、「警察だ、誰か警察をよんでおくれ！」駆けつけてきた警察官、数人の村人とともに謎の男の部屋へ押し入ります。男は「これが私を放っておく最後のチャンスだったのに、馬鹿な奴等だ」そう言い放つなり彼らの前で顔の包帯をとり始めます。「ぎゃっ」あまりの驚きに立ち尽くす警官と村人たち。男の包帯の下はまったくの透明だったからです。「アハハハハ、どうだ見たか、私は透明人間なのだ。ある特殊な薬液を一日一回ルル三錠じゃなかった一ヶ月間注射すればほれこの通り透明になるのだ。オオアハハハハフゥ」狂ったような笑い声を上げる男！男はすべての衣服を脱ぎ捨てたのでまったく見えなくなってしまいました。透明になった男は酒場へ降りると、ジョッキやコップを投げつけ、みんなを散々に脅かしたあげく自転車を奪って逃走したのでありました。

　クランレー博士とケンプはジャックが残したと思しきメモを発見します。「これは薬品のリストらしい。何、モカインだと？」「どうしたんです、博士、何ですかモカインって」と我々に代わって聞いてくれるケンプ（笑）。「これはインドに自生する植物で強力な脱色作用があるのだ。早い話がなんでも白くなってしまうのだよ。しかし、強力な副作用があって、衣類の漂白に使おうとしたら、ぼろぼろになってしまって駄目。ためしに犬に注射したら真っ白になったのだが、ってあはは酷いことするな。犬はとても凶暴になったのだ。ジャックの奴、こんな危険な薬品で何をしようとしていたのか」ジャック、ああ、もうはっきり言ってしまいましょう。あの謎の透明人間はいうまでもなくジャックだったのです。彼はモカインを使って透明薬を作ることに成功していたのです。しかし、なんですな、脱色するから透明にって、凄く安易な気がしますが（笑）。

　はい、ここで新たな展開。透明人間ジャック、パイプを吸って寛ぐケンプの自宅に現れたのであります。驚くケンプに透明のジャックは「寒い、疲れた、腹も減った」ふわふわと暖炉の火かき棒が浮き上がって「めったなことをしやがったらこれで脳みそ口からはみ出すくらいぶん殴るからな」哀れケンプ、透明人間の命ずるままに食事や衣服、顔にまく包帯などの用意をさせられることとなります。この間、ジャックはタバコを吸ったりするのですが、透明人間だから、当然のごとく空中にタバコが浮いてふわーっとどこからともなく煙が出てくるのでありました。

　そしてジャックはケンプに向かってこんなことを言い出します。「透明のパワーで世界を征服するのだ。透明のパワーを知らさしめるために、殺人だってするのだ、列車だって脱線させてたくさん殺すのだ。君はこんなパワーのあるパートナーになりたまえ。わははは、わは、わはははは、げほ、げほ」その手始めがアイピング村のライオンズヘッドから残してきたジャックの研究ノートを取りにいくことだったという・・・。ジャック、ケンプに車を用意するよう命令します。「毛布も忘れずに積んでおくんだぞ。透明人間というものは寒さに弱いからな」

　その頃ライオンズヘッドでは地方警察の警視が村人を集めて事情聴取をしていました。しかし彼は村人の話をぜんぜん信用せず「お前ら、無知な田舎者め、そんなインチキな話をおえらい、いや実際実家じゃ10年に一度の神童といわれたものさ、警視であるオレさまが信じるとでも思っているのか！」この隙をついてライオンズヘッドに潜入したジャック、するすると二階の部屋に行って、ノートを窓から投げ落とします。あ、思いっきりノートの糸が見えた（笑）。下で待っていたケンプがまんまとノートを回収。ジャック、これで大人しく帰ればいいのですが、警視にインチキ扱いされて頭にきたのか、インクツボを警視の顔にばちゃ。「これでもインチキか、ええ、どうだ」首をぐいぐい締め上げます。ばたりと昏倒した警視にジャックは椅子を振り上げて「うおりゃ！」撲殺してしまいましたとさ。透明薬の影響か、どんどん凶暴になるジャックでした。

　さて目的を達したジャック、パジャマとバスローブに着替えて、ケンプに用意された食事をぱくついております。「もぐ、もぐ、うむ、透明になっても飯の味だけは変わらないな」そうして食後1時間は透明になれない。食べたものが消化されるまで待たなければならないのだとキミの悪いことをいうジャック（笑）。また雨の日も霧の日も透明人間にとっては良くない。水滴で見えちゃうかもしれないからなのだそうです。晴天の日しか活躍できない、そんな田舎の運動会みたいな奴ですなあ。食事を終えたジャック、またさんざんにケンプを脅しつけてから、包帯を外してベッドに入ります。

　この間、組織される透明人間の大捜査網。1,000人のヴォランティアを募って夜昼を分かたず捜索することが決定。ラジオ放送も「警告せよ、透明人間現る！」の放送を繰り返します。「透明人間が暴れております。皆様、どうか戸締りをしっかりとして早めに寝てください。透明人間逮捕に繋がる情報を提供してくださった方には警察から賞金1,000ポンドを差し上げます」

　さて、ケンプ、ジャックが寝ているのを確認してからこっそりと書斎へ。彼は電話を取り上げて、クランレー博士の自宅と警察に電話。「透明人間がいます。助けてください」どうしたらいいかと思い悩むクランレー博士。しかし話を聞いていたフローラが「あたしが行って説得するわ。お父様すぐに車を用意なさって」ジャック、博士とフローラの突然の訪問に驚くのですが、とにもかくにも二人を迎え入れます。「お父さま、あたしとジャックの二人で話させてください」ここからジャック・フローラの涙、涙の悲恋物語。「ああ、あなた、どうしてこんなことなさったの。私のことはどうなるの」「許してくれフローラ、これはみんなキミのためにやったことだ。僕は君を愛している、でも僕は一介の貧乏科学者、君とはとてもつりあわぬ身分だ。だから世界を驚かす大発明をして、有名になり、大金持ちになって君を迎えに行こうとしたんだよ」そんな君のためにって言われても困りますな（笑）。フローラは涙ながらに「もうやめて、ジャック、きっとお父さまがあなたを元に戻してくれるわ」ところがここで現れたのが警察隊。窓から忍び寄ってくる警官隊を見つけたジャック、「ケンプ、裏切ったな、誓ってお前を明日の午後10時に殺してくれる」と叫んで逃げ出します。透明となって警察官の足を掴んでジャイアントスイング。ずるっと脱げてしまった警官のズボンを身につけて走り出すジャック、ズボンだけ走ってくるのをみた夫人が悲鳴を上げるというギャグあり。

　ジャックはそれから列車を脱線させたり、銀行からお金を盗みだし、「ほら、透明人間からのプレゼントだ」と路上で撒いたりとやりたい放題。捜索隊にも犠牲者が続出します。一方、ケンプは恐怖におののいています。明日の午後10時に殺すとジャックは言った。ならば奴は必ず現れるに違いない！警視庁のバード警視（ハリー・スタッブス）は彼にこんな提案をします。「明日夜、我々に守られてこの屋敷を出なさい。そうして警察署に行くのです。それからあなたは警察官の制服に着替えてこっそりと戻るのです。透明人間はあなたが警察署の中にいると思い込みますよ」まあ、こんな計画がうまく行くはずがない。ジャックはあっさりと見破って屋敷に戻ったケンプを捕らえてしまいます。警察署の塀に粉をまき、スプレーガンを持って待ち構えていた警察官の皆様、ご苦労様、わははと笑ったジャック、ケンプを縛り上げ車に放り込み、ハンドブレーキを解除。しずしずと進みだした車はがけからどかーん。あっという間に火達磨となって大爆発。ジャックは約束を守ったのです。

　しかし透明人間ジャックの活躍もここまで。彼はなんとしたことか、吹雪となった晩に暖を求めてある納屋に侵入したのです。藁の中に潜り込んで鼾をかき始めるジャック（笑）。この鼾を納屋の持ち主の農夫に聞かれて、はい、警官隊に包囲されてしまいました。「奴をいぶりだすのだ」命令一過、酷いことに納屋に火を放つ警官隊。たまらずジャック、げほげほと咳き込みながら納屋から飛び出します。積もった雪に足跡が一つ、二つ、「もうお前の好き勝手にはさせん、正義は必ず勝つ！」火を吐く警官隊の拳銃。雪がぼこりと凹みました。撃たれたジャックが倒れこんだのです。

　ジャックは病院に収容されます。もはや手の施し様のない状態で後は死を待つばかり。呼ばれてきた博士とフローラの前でついに絶命します。彼の死とともに透明薬の効果も切れて最初は骸骨、これに肉がだんだんついていって、髪の毛も現れ、おお、最後の最後に見られたクロード・レインズの顔。エンドマーク。

　12月19日（月）　クルクルパー寅次郎
　と、寅さんが発狂したんだって！魔法使いの前座となって魔法の箒で飛ぶ練習をする夢を見た。あれで魔法の箒というものはなかなか扱いづらいもので、素人がいきなりまたがってもすってんころりと転ぶだけである。初心のものは、まず箒をまっすぐにたて、あたかも恋人に対するように抱きつかねばならぬ。その状態でふぃーと空中に舞い上がるのである。そうしてのち、そろそろと垂直の箒をバランスをとりながら水平にしていくのである。これが魔法の箒教練の第一段階である。第二段階は最初から箒にまたがった状態で空に舞い上がることを目標とするが、残念、そこまで進む前に目が覚めてしまった。非常に残念であった。

　（株）ウンコでは社内ウンコ美人コンテストなどという催しをやっている。ウンコ美女だから、容姿・スタイル関係なしにどれだけ多量の糞便をひり出せるかで勝敗を決するのである。近頃、こういう催しに対してフェミニズム団体がうるさく言ってくる風潮があるが、このウンコ美人コンテストに関してだけは余計な干渉一切なし。安心して大会を実行できるのだと仕事。中途半端に寒い一日。まあ非常に寒い日よりも幾分かはましなのであるが、このところとみに寒がりとなった私としてはもうちょっとゆるいくらい寒い日であったほうがありがたい。日曜であり、様々な来客あり。いちいち捌いていく。案内あって出たのだが、途中で雨降り出し、早めに切り上げることとなった。部屋を見るのだから雨関係ないじゃんと思われるかもしれないけれども、あれはあれで日当たりの具合が重要なポイントになる場合があるのであります。

　昼飯はインスタントラーメンと昨日の鍋物の残りを温めて。残りといってもほとんど白菜などの野菜でこれにブリのかけらが数個混じっている程度。ラーメンにも博多万能ネギをたっぷり入れたので、我ながらヘルシーでんなあ。それからいつものごとく管理物件の見回り。午後2時半帰社。また某所で案内。戻ってから明日の契約に関する準備。

　夕食は母親が出かけていたのでコンビニ飯。一口餃子、生野菜、それと酢豚。こんなメニューでは是非もなし、ビールを一缶飲んでしまいました。後はお茶漬けでゴハン軽く一膳食っておしまい。〆のコーヒーは如例。

　その後、自室にてリファレンス用のCD、DVDを視聴。明日、ブレーカー交換をするため、交換前の音・画質を覚えておかねばならぬのである（笑）。それからレンタルDVDの『ユーガットサーブド』というのを大画面再生。しかしなんとしたことか開始10分で再生不能となる。DVDプレーヤーを替えても同じ現象が発生したので、これは間違いなくディスク側の問題だな。よし、TSUTAYAで「おうおう、ねえちゃん、このDVD再生できんかったんで、どうしてくれるんねん、レンタル代の200円」だな（笑）。仕方ないのでハイビジョン録画の『パトリオット』を大画面再生。1時間で終了（笑）。うん、前にも書いたけれども、長尺のアメリカ独立戦争映画、主演がメル・ギブソンでおまけにハイビジョンで見る。普段は垢抜けないエメリッヒ演出が極上と思える瞬間である。その後、録画しておいた「SAMURAI7」を見た。

　シャワーを浴びてから今度はCS部屋にて録画しておいた『ザ・タイガース　世界はボクらを待っている』を見る。生を受けてから40年、汚れに汚れちまったワタシの魂はタイガースの面々が五色に色分けされたマンションで共同生活なんて場面を見ると、ついついあっちの方を想像してしまう。いや、あるいはファンの女の子を連れ込もうとして他のメンバーに見つかって「ヤッたヤラない」で大騒ぎに・・・って、最近の私はこればっかりでございます。変な宇宙服を着た天本英世は愉快、愉快。彼だけがこのつまらない映画の中で光っていた、かな？

　自室に戻って今度は輸入DVDの『The Invisible Man Returns』を大画面再生しようとしたら、ひー、画面が緑だよ。慌てて他のディスクをかけてみると、ひいい、こっちも緑色だ。Sケーブルでプロジェクターに入力してみると、今度は正常な画面が移る。わああ、根布産業製の色差ケーブルが断線しちゃったんだあ！ということはギャ−ッ、ハイビジョンが見られないじゃないか。一刻も早く新しいケーブル買わないと。ああ、これで、飯田明先生ご推薦の電磁波コンセント、今月買えなくなってしまったなあという騒動があって映画の始まり始まり（笑）。

　ここはイギリスのあるところ、ジェフリー・ラドクリフ（ビンセント・プライス）のラドクリフ屋敷。ラドクリフ炭鉱会社社長のラドクリフは弟のマイケルを殺したという罪で投獄されていました。今まさに処刑されんとすという立場の彼を心配する婚約者のヘレン・マンソン（ナン・グレイ）、ジェフリーの親族であるリチャード・コブ（セドリック・ハードウィック）、ジェフリーのご贔屓で炭鉱会社の中に実験室を持っている科学者のフランク・グリフィン博士（ジョン・サットン）。コブはヘレンに「よし、わしの最後のコネを使ってみよう」電話してしばらく喋ったコブ、首を振って「駄目だ、コネとなる人物はアフリカに行っているそうだ。これで望みは断たれた」

　そんな時、刑務所に向かったのがフランク。彼はジェフリーとの面会を希望します。そして、フランクが帰っていった後、ジェフリーは忽然と刑務所から姿を消してしまったのです。看守の証言。「ああ、私は彼と天気の話なんかしておりましてな、どうも最近はじめじめしていけないなんて言ってたんです。それがどうしたことかふいといなくなっちまったんで。後に彼の服が残っていたので」スコットランドヤードの警視サムプソン（セシル・ケラウェイ）は呆れて「そんなべらぼうなことがあるもんかい」と怒り狂います。

　その頃、森を進む怪しの気配。人の姿などないのに草が踏みしだかれ木の枝がかささと揺れます。そして、姿の見えない何者かは印のつけられた木の下にトランクを発見。我々はここから透明の手が中に入っていた服を摘み上げ、透明の体に着せていく様をじっくりと見せられることになります。ジェフリーの脱走をしったコブ、ヘレンに「君は彼の行方を知っているのだろう。私も助けたいから教えなさい」と迫りますがヘレンは首をふるばかり。またラドクリフ炭鉱会社のグリフィンの実験室にサムプソンが現れ、次のようなことを言い出します。「あなたにはご兄弟がおられましたなあ。ジョン・グリフィン。彼は9年前、インドのハーブ、デュケオンを使って人体を透明化する薬品を発明した。ところが、元に戻ることができず、また薬の副作用で凶暴になり結局非業の死を遂げた。どうもお気の毒なことですな」サムプソン、くわっと目を見開いてグリフィンを睨みつけます。「あなた、ご兄弟の研究を引き継いだのではありませんか。この9年の間に薬の副作用を克服し、また解毒薬を作ることにも成功した、どうです、そうじゃないんですか？」グリフィンは黙して語らずですが、ええ、だいたいサムプソンの疑い当っておりまして・・・。

　透明人間となって刑務所から逃れたジェフリー、ヘレンと共に別荘に潜んでいたのです。ところがここの管理人ベン・ジェンキンス（フォレスタ・ハーベィ）の犬、タウザーが何かの気配を感じたのかもう吠える、吠える。ジェフリーはあのクソ犬をどっかにやってくれとヘレンに言うのでした。あわれタウザー、別荘から遠く離れた木に一晩中繋がれることになってしまいます。ジェフリーはたかが犬の鳴き声にこれほどいらいらする自分に恐怖して「ヘレン、これはへたしたら透明薬の副作用かもしれない」「大丈夫よ、グリフィンがきっと解毒薬を作ってくれるわ」そんなヘレンの慰めも耳に入らないのかジェフリー、暗い顔で「私はマイケルに頼んだ。私が狂ったらチェーンでぐるぐる巻きにしてくれと」

　そのフランク（笑）、研究室で透明モルモットを元に戻そうとしています。透明モルモットをベルトで板に固定して開発中の解毒薬を注射。おお、モルモット見事に現れました。一瞬喜ぶフランクですが、それもつかのま、モルモットはすぐに死んでしまいました。ため息をつくフランク。先はまだまだ長い、ジェフリーが凶暴化するのが早いか解毒薬ができるのが早いか、「ふふふ、死のマッチレースだな」なにカッコつけてんだか。

　翌朝、通り掛かったおまわりさんが森の中に繋がれてワンワン吠えていたタウザーを発見。「どうしたのかね、お客でもきたのかね」と別荘にやってきてしまいました。ベン、大慌てで「いや、そんなとんでもない、お客なんて、今の時期に来るはずがないずら」「じゃあ、だったらタウザーを森の中に繋いでいたのだ」タウザー、ジェフリーとヘレンがいる二階の部屋の窓に向かってなおもワンワン。ワンワンワンワンうるさい犬だなあ。花咲爺さんのポチだってこんなに鳴かないっての。不審に思ったおまわりさん、ベンを押しのけて二階に登り部屋のドアをばんと開きます。そこにいたのはジェフリー、ガウンに手袋、顔中包帯巻いておまけにサングラスという異様ないでたちですからおまわりさんびっくり。おまけにジェフリーに「これはプライバシーの侵害だぞ、巡査、出て行きたまえ」びびって逃げちゃいました（笑）。

　おまわりさん、階下の電話ですぐに警察署へ連絡。サムプソン飛び上がって「馬鹿、何暢気なこといってる、服脱ぐまえに捕まえるのだ」「大丈夫でさあ、レディがいますから、服なんて脱ぎませんよ」「いいからとっととつかまえろ！」この間にジェフリーはヘレンに「私は逃げる、後で屋敷で合流しよう」どんどん服を脱ぎ包帯もとって完全な透明になってしまいます。その様子を目を丸くしてみていたヘレン、ついにうーんと失神してベッドに倒れ込むのでした。ジェフリーは彼女を残して窓から逃げ出します。この後で部屋に飛び込んできたおまわりさん、「あ、あいつ服脱ぎやがった」ベッドの上のヘレンをみて「ご夫人が卒倒する筈だよ」何細かなくすぐりいれてんだか（笑）。この現場よりジェフリーの指紋が採取されやっと彼が透明になって逃げたというからくりが暴かれるのです。

　ジェフリー、次にグリフィンの研究室に現れます。「フランク、私の正気はあとどれくらい持つのだ」グリフィン、顔を苦しげに歪めて「それがわからないんだ、1日か2日か、あるいは一週間か」どうも頼りないですな、このうらなりの先生様は。ここで突如現れたのが、最近リチャード・コブの引き立てによって夜回りから現場監督に昇進したといスピアーズ（アラン・ネイピア）が現れます。彼は酒臭い息をグリフィンに吹きかけると「ひっく、もう先生もこの研究室もいらなくなったから、へへへ、荷物を纏めておくのですな、ひっく」なんとコブじきじきの命令で研究室が閉鎖されるらしい。スピアーズは驚いているフランクを尻目にふらふらと研究室をでて会社の車で帰途に着くのでした。しかし、この酔っ払い、従業員一人跳ねちゃったぞ（笑）。幸いたいした怪我じゃなかったようですが、随分と乱暴な話ですこと。

　このスピアーズの車が突然故障します。ぶつぶつひっくひっく言いながら修理しようとするスピアーズでしたが、その彼の目の前でエンジンのコードが見えない何者かによってぶつぶつ引き抜かれてしまうのです。「ふふふ、スピアーズ、修理はできないよ」「わぁ、出たあ！」突然声をかけられて飛び上がるスピアーズ、はれほれひれはれと逃げ出します。しかしその声は彼をどこまでも追ってきて、「わたしはジェフリー・ラドクリフの幽霊だ」「ひやー、ナンマンダブ、ナンマンダブ」「私は霧の中刑務所から逃げ出してのだが、うっかり底なし沼に落ち込んでしまったのだ。ずぶずぶ一センチ刻みに沈んでいったのだ。酷い死に方だったぞう」「お、お助けを」「お前は何か隠しているだろう、喋れば助けてやるぞう」スピアーズ、がたがた震えながら「はい、はい、マイケルさまを殺したのはコブの旦那です。あっしは喋ると殺すって脅かされたんです」あっさりと真相を白状して一目散に逃げ出すスピアーズ。走って自分の家へ逃げ込み、一安心したのですが、ジェフリーは許してくれなかった。彼はロープを使って彼をぐるぐる巻きにしてしまったのです。「じゃあ、スピアーズ、大人しくしていろ。私はコブと会う約束があるのだ」スピアーズこれで映画のラストまで放っておかれるという・・・。

　さて、ラドクリフ屋敷、またコブがヘレンを問いただしております。「ヘレン、君、彼の行方を知っているのだろう。教えたまえよ、悪いようにはしないから、助けてあげるから」そこに現れた、ええ、透明人間に現れたという言葉を使うのも何かおかしな話ですが、とにかく、ラドクリフが来た！「うおりゃっ」透明の拳で殴られて鼻血をぶーっと噴出したコブ「なんだ、一体何をするのだ」「つりゃ」今度は腹に蹴りが決まって先ほど食べた食事を全部えろえろと出してしまう。涙を流しながら苦悶しているコブの前に紙とペンが漂ってきて、「おら、コブ、お前の悪事を告白せんかい、警察に手紙を出さんかい、すべて分かっているのだぞ」コブ、「ええ、こうなりゃやけだ」ああ、英語ですからこの場合は「ええい、こうなりゃデスペレートリィ！」といいますな。書斎の置物をラドクリフがいると思しき場所に向かって投げつけ、懐から取り出した拳銃をずどん、ずどん。この銃声で外を見張っていた警官隊が駆けつけてきて、もう上へ下への大騒ぎ。

　サムプソンもやってきてコブに「まあ、どうぞ、落ち着いて葉巻でもおすいなさい」そういうなり自分が吸っていた葉巻の煙をぷーっ。何もない空間にぱっと人の形が浮かびあがります。「そこだ、それ捕まえろ」さらに警官隊の秘密兵器。屋敷中にガス噴射機で白いガスを振りまいたのです。しかし、透明人間ラドクリフ、ガスマスクをつけた警官をぽか、部屋に引っ張り込んで制服装備を奪ってしまったのでした。そして、ヘレンを抱きかかえ「このご夫人がガスを吸い込みすぎました。外へ出します」まんまと逃げてしまいます。後から下着姿でしばられた警官が発見されて悔しがることしきりのサムプソン。

　この後、グリフィンの自宅に逃げ込むラドクリフです。この頃から馬鹿陽気になるラドクリフ、酒も飲んでいないのに小皿叩いてチャンチキおけさなどと浮かれております。そのうちに、「わはは、お祝いだ、一杯きゅっとやろうじゃないの」とか言い出してグリフィン、ヘレンと三人で夕食会。その席でも「ぬははは、ぬはは」と笑っているラドクリフ、グリフィンがすまなそうに「実はまだ解毒薬の目途がついてないんだ」と言っても平気の平左。「わははは、解毒薬なんていらない、いらない。透明人間は無敵だ、透明でさえあれば私は独裁者になれるぞ」ああ、ついに狂ったか（笑）。グリフィンは彼のワインに睡眠薬をぽちゃん。「いやあ、やっぱり透明は凄いね、たいしたもんだよ、透明さん、憎いね、大統領、女だって、あら透明の旦那ってよってくらあ、まったく羨ましいよ、コンチクショー、透明に乾杯だ」とヨイショしながらたくみにワインを飲ませてしまいます。ばったり倒れるラドクリフ。グリフィンは約束通り彼を鎖で拘束するのでした。

　しかしこのまま大人しくしているラドクリフではありません。彼はグリフィンが持ってきてくれた水をばしゃん、彼の顔に引っ掛け襲い掛かります。そして、鎖の鍵を奪ってあっという間に逃走。この騒ぎを聞きつけて外を見張っていた警官隊が突入してきますが、すべては後の祭だったのです。衣服を脱ぎ捨て透明となったラドクリフはそのままコブの自宅へ。ベッドに寝ているコブのピストルを奪って（あっ、糸が見えた！）「おはよう、リチャード」仰天して飛び起きるコブ。「うう、お前は姿は見えないがラドクリフだな」「そうだ、手を上げろ、余計なことをしたらズドンと行くぞ」コブはリチャードに拳銃で脅されて車に乗せられます。そして運転させられてついた先がラドクリフ炭鉱会社。何も知らない従業員達が「おはようございます」と挨拶するのに、引きつった顔で返事をするコブがいとおかし。

　そうして連れ込まれたのはスピアーズの自宅。スピアーズ、後手に縛られ、首に縄をかけられて小さな椅子の上に立たされております。少しでも動けばがたん、椅子が倒れて首がキュウとなる仕掛け。その彼をみて立ち尽くすコブ。「ほら、何をしているスピアーズの猿轡を外すのだ」、コブが震える手で言われた通りにすると、スピアーズが叫びだしました。「あんただ、あんたがレンチでマイケルを殴り殺したのだ。あんたはわしに金と地位を約束するから何も喋るなと言ったのだ」コブ、スピアーズの足の下の椅子を蹴り飛ばしてしまいました。スピアーズ、ぶらーん（笑）。コブは電気を消して、「ほら、どうだ、これでわしも透明になったと同じだ」それから続くくんずほぐれつの取っ組み合い。がたんどたんどてぽきぐしゃという音を聞きつけて集まってきた従業員たち、「何だ､スピアーズは何と喧嘩しているんだ」「おおかたピンクの象でしょ」

　コブ、家から逃げ出します。彼を追う透明人間。この奇妙なおっかけっこに工場は騒然となります。警備の警察官たちも集まってきて、透明人間がいると思われるあたりに拳銃乱射。しかし、ジェフリーには当らない。コブ、石炭をタンクに運び込むための台車に隠れます。この台車、ロープでどんどん引っ張られてタンクの上へ、そこで回転して石炭を落とす仕掛けとなっております。これでこれからどうなるか分かりましたね（笑）。そう台車に隠れたコブにジェフリーが飛び掛って「おい、ここでみんなに告白するのだ。私がマイケルを殺したと、さあ、言え､言え」ズダーン、銃弾がジェフリーを襲います。解放されたコブですが時すでに遅し、台車がくるりと回転して石炭とともにタンクの底にまっさかさま。「びわーっ」コブ、瀕死の重傷を負ってしまいました。そしてようやく心を入れ替えたコブ、ヘレンに「わしがマイケルを殺したのだ。同時にジェフリーに罪を着せてこの会社を我が物とするために・・・、ぐふっ」ドラクエの一場面のように絶命します。

　その頃ジェフリーは荒野を彷徨っております。彼は銃創の出血と餓え・寒さに弱りきっていました。彼は案山子に向かって「なあ、案山子さん、服を貸してくれないか、寒くってたまらないんだ。おれは人殺しだけど、案山子さん、怖がらなくてもいいよ。服が欲しいだけだから、おっと、この帽子も貸してもらうね」案山子の服があっちへよろよろこっちへよろよろ。そして、ジェフリーはラドクリフ炭鉱会社に戻ってくるのです。

　直ちにグリフィンによって傷の手当てがされ、従業員諸君の好意によって輸血が行われるのですが、ラドクリフの容態は回復しません。内出血が酷く輸血が間に合わないのです。「くそ、手術さえできれば彼の命を救えるのに、でも透明な体をどうやって手術しろというのだ」頭を掻き毟るグリフィン。彼はついに決意します。「未完成の解毒薬を使おう。危険が大きいがこのまま彼を死なせるよりましだ」あああ、顔を覆うヘレン。しかし、その時奇跡が起こりました。ラドクリフの体が見え始めたのです。まず太い血管、大動脈、大静脈が見え、次に毛細血管、骸骨、顔、頭髪、そしてついに現れたビンセント・プライスの顔。グリフィンは呆然としてつぶやきます。「輸血された血が解毒薬となったのだ」「ああ、あなた」とヘレンがラドクリフにすがりついたところでエンドマーク。でも、結局この後手術しなけりゃならないんだよね（笑）。

　12月20日（月）　予備校がすんでる良い町は
　親富孝通りのことか。余談だが、この親富孝通り、数校の予備校があるということで親不孝通りと呼ばれていた。せっかくこんなユニークな名前があったのに、「不孝は縁起が悪いから」と改名してしまったのだ。まったくもってオヤジ的な寒い発想でこんなのが1000人もいたら地球は氷河期に突入するね。母親との会話。母親「お父さんがね、病院行くってえらく早起きしてがさがさ用意してね、うるさいといったらないのよ」俺「呼んでも呼んでも起きてこないよりはいいじゃん、死んでたら大変だぜ」「そうよねえ、警察に事情聴取されたりするからねえ」そっちの方が心配かい！思わずくりいむしちゅーの上田的なツッコミをしてしまった。

　透明人間映画いいよねえ。想像していたよりずっと面白いねえ。それにDVDの画質が凄く綺麗なのがいい。70年も前の映画がこんなにきれいに甦る、科学の進歩たるや凄いものがあるねえ。それに続編のタイトルもいいねえ、「透明人間の逆襲」「透明夫人」「透明スパイ」もうこういうタイトルを見るだけで続々するねえ。

　（株）ウンコ社員の憧れはあの中国である。56歳ウンコ総務部部長の糞井尻太郎はこういうのである。「中国、すばらしいじゃないか、君、あちらでは講習便所で大便ブースの仕切りがないのだよ。ぶりぶりひりだしながら隣の人と世間話をしたりできるのだよ。さすが中国4000年の歴史じゃないか」この話にウンコ総務部員たちはいっせいに頷いたのであったと仕事。来客が集中して午前中からあたふたする。これが済んで保証会社へ連絡。先日依頼した件についての確認。

　昼飯はすいません、また丸八ラーメン行っちゃった。今月四回目だよ、俺。多少スープが安定していない感じがあるけれども、下品なラーメン食おうと思ったらここが一番だな。また事務所から近く、駐車場もあるというのがいい。ゆきみ家や富ちゃんみたいに車を止められず引き返さざるを得ないなんてことがないもの。ただし、ラーメンはいつものごとくへヴィであるから、ずーっと腹がはったままになった。僅かな便意すら感じるほどであった。ただしこの便意、便所に行くほどではなく、言わば残尿感ならぬ残糞感みたいなもの。なんじゃ、そりゃ。

　午後2時過ぎに帰社。それからもいろいろ来客。午後4時過ぎに父親の用で医薬用品会社へ買い物にいったりする。帰社後、自宅よりクライオブレーカー交換の工事が終了したとの連絡あり。

　夕食はおでん。おでんだけであるので、これは是非もなくビール。飲んではならない日であるが、おでんだけの食事を麦茶ですませるとあまりに悲しくなってしまう。酒飲みはこうして酒を飲む口実を見つけ出すのである。糸コンニャク、ごぼうてん、竹輪、卵等のネタを二皿食って、オシマイ。〆のコーヒーは如例。

　それから自室へだだだと駆け上がり、竹内まりや師匠の「ヴァラエティ」を使ってクライオブレーカーによる音の変化をチェック。うーむ、確かに違いはあるのだが、楽曲によってその印象がさまざまだなあ。音場の透明感があがったかわりに高音がきつくなった、或いは楽器のひとつひとつが自己主張を始める所謂“生意気な音”になった、音が済んだ代わりに味が薄くなった、等々が感じられ、不可解なことに相反する要素すらあるようである。これはもう少しエージングが進むのを待たねばならないか。

　今度はプロジェクターを起動させて『ジュラシックパーク』DVDを再生してみる。映像に関してはあれ、逆に汚くなってないか（笑）。ところがその分映像のリアリティが増したようで、ははあ、これはとても画質がいいとはいえぬこのDVDの欠点をほじくりだしてしまったのか。一方サラウンド再生に関しては、はっきりとクライオブレーカーのアドヴァンテージが感じられた。今まで聞こえなかった極小音が聞き取れるようになったのだ。これにより『ジュラシックパーク』冒頭の虫の数が二倍になった。

　テストはここまで。昨日再生不能となった『ユーガットサーブド』のディスクをTSUTAYAで交換してもらっていたので、これをDVDプレーヤーに滑り込ませる。チャプターを使って再生不能となったところまで飛ばして視聴開始。なんだ、随分考えすぎて逆に起伏を失っている脚本だなあ。あれなら何も麻薬の運び屋なんて要素をかませる必要性がどこにもない。ただ単にダンス大会における、敗北と仲たがい、リユニオンして最終的な勝利をおさめるというフツーのストーリーで良かったのである。超絶的なダンスという絵があるのだから、それを最大限生かすことに腐心するべきであった。

　シャワーを浴びてお酒。録画しておいた二週間前の「銭金」見て、へれへれと酔う。午前一時過ぎ就寝。

　12月21日（火）　スフィンクスしなけりゃ意味ないべ
　ピラミッドだけじゃ駄目だぁ。この洒落ほんの2〜3分前に考えたもの。即席でぱっと思いついた割にはなかなかイケている駄洒落ではないかと自負するものである。こんな風に何の努力もなしにふいといい駄洒落が出てくるときもあれば長い時間呻吟し、頭脳細胞のすべてからしぼりだそうとしても、出てくるのは「奥の放送禁止道」とか訳が分からないものばかりなんて時もある。駄洒落というのはかように奥が深いものなのである。

　（株）ウンコの社長はもちろんウンコ社長だ。彼はあの伝説的なウンコ大学社長の弟だという噂があるが、さだかではない。何しろ弟ではないかという憶測の根拠が「社長もウンコ好きである」ということだけなので、怪しいといったらないのだと仕事。午前中新入居者の契約、受金。火災保険の契約も一緒に済ませる。これが終って椅子に座ってどたー。そして丁寧に入れた香たかいコーヒーを啜ってしばしの休息を貪った私なのであった（そんな大げさな）。

　昼飯は冷蔵庫にあった生醤油ラーメンとやら。これにメンマ、焼き豚、博多万能ネギ刻みを入れてずるずるやる。後は昨日の残りのおでんを温めて。ごぼう天、ちくわ、糸コンニャク、卵を食った。それから事務所へ行ってまた来客の応対。駐車場の件での話し合い。そうするうちに別の入居者の引越しが始まって、まああたふたしたことよ。午後3時過ぎから管理物件の見回り。郵便受けのうえに山積みとなっていたチラシの類を片付けて回る。ンモー、みんな自分のところに来たチラシなんか自分で始末してよね。何も郵便受けのうえにどさどさ置いていくこたないんじゃないの。

　夕食は甘エビ刺身、生野菜、出来合いのハンバーグ、キノコソース添え。ナメコとワカメの味噌汁。ビールは飲まずに麦茶のみ。どれもそれなりに美味しくて、ついついゴハンをお代わりしたい衝動に駆られたが、なんとかこらえることができました。せっかくビールを我慢しているのにゴハン二膳食ったら同じになっちゃうから。〆のコーヒーは如例。母親からコンビニでおせちを予約したといいだす。その商品名が三段重（さんだんじゅう）。何の気なしに聞いていてびっくりしてしまう（笑）。

　それから自室にてレンタルDVDの『クリムゾンリバー2』を大画面再生。画質・音質の非常に優れたディスクで特に座りのいいDTS音声は今までのベストではないか。画質も映画冒頭、暗いシーンの諧調表現能力を問われるDLPプロジェクター、DVDにとって厳しい局面なのだけれども、なかなか頑張っている。万全とはいえぬものの、きちんと暗明の微妙な差を出してくるのに大感心。ストーリーも『インディアナジョーンズ』みたいなラストを除けばほぼ満点。ただクリストファー・リーにはもう少し頑張って欲しかった。

　このディスクの高画質・高音室、どうやらエージングが進み始めたクライオブレーカーの力もあるらしい。終了後、『ガメラ3』を再生してみたら、暗部が浮き気味になるけれども、全体としての画質は明らかに向上していたからである。サラウンド音声も昨日の『ジュラシックパーク』と同じく細かな音までしっかりと出してくる。うん、ブレーカーを交換してよかったと思うぞ。

　シャワーを浴びてCS部屋にて録画しておいた『紅の流れ星』『機動捜査班　無法地帯』を続けて。『紅の流れ星』は粗野な流れ者渡哲也と浅丘ルリ子の奇妙な交情を描いた秀作。巧みな会話を積み重ねていくことにより、流れ者と会社社長令嬢の水と油のカップルが成立していく過程に見所あり。ちょっとだけ出てきて渡哲也に蜂の巣にされ、「むがっ」とうめいて死んでいく宍戸錠も強烈な印象を残す。　『無法地帯』、転落した女たちの描写がいい。ああいうドライで暗いタッチの映画じゃないと、「パン助」などという言葉は栄えぬのである。

　終了後自室に戻って久しぶりのドラクエ。とりあえずレベル上げ、レベル上げ。午前3時過ぎに就寝。

　12月22日（水）　マブチ売りの少女
　モーターはいりませんか。元ネタのマッチ売りの少女、考えてみたら酷い話である。大晦日の夜、靴を無くしてしまって裸足で歩き回る少女、彼女が持っているものといえばわずかばかりのマッチだけ。彼女には一応帰る場所があるが、マッチを売らないことには帰れない。なぜなら鬼のようなお父さんにぶたれてしまうからだ。彼女は餓えと寒さに苛まされながら寒い寒い大晦日の雪の町をあてどもなくさまようのである。

　少女は思い余ってマッチをつけてせめて手だけでも暖めようとする。シュッ、マッチがついた、ああ、なんときれいだろう。そして少女は炎の中にストーブを見つけるのだ。足を暖めようとするがああ、すぐに炎が消えてしまった。少女はもう一本マッチをする。シュッ、ああ、今度は炎の中にご馳走が見えたではないか。少女は思わず微笑む。しかし、これとて、凍死寸前の少女の脳が苦痛を和らげようとして作り出した幻覚に過ぎないのだ。ウルトラセブンにおけるポール星人みたいなものである。

　そして翌朝、少女はかちんこちんに凍りついて街角に座っていたのである。まるで、『シャイニング』のジャック・ニコルソンのように。こんな酷い話が何故感動のストーリーになるのか。ただ一人の少女が貧乏と暴虐な父親のために、町中で凍死してしまうという、それだけの話ではないか。私は声を大にしていいたい、こんな悲惨な話を小さな子供に聞かせるな。私は子供の頃、このマッチ売りの少女の話でトラウマになったんだぞ（笑）。

　本日は休みであるけれども、午前9時半から事務所へ詰めていろいろ仕事。昼飯は冷凍うどんの納豆ぶっかけ。これに焼いたソーセージを3本ほど。それからまた事務所へ戻って午後4時過ぎまで仕事。ようやく解放されてのち、車でお出かけ。TSUTAYAで『ヴァン・ヘルシンク』のDVDを借りてきた。帰宅してから夕食時までドラクエやる。とりあえず薬草の洞窟まで進んだ。

　夕食は母親が出かけていたので、冷蔵庫にあったもので済ませる。白菜の炒め醤油掛け（マ、マズそう）にソーセージを焼いたもの（ま、またかい）。これでビールを一缶。後はレトルトのカレー。〆のコーヒーは如例。

　その後自室にて『ヴァン・ヘルシンク』、吸血鬼伝説を完璧にアクションヒーローものとして解釈した潔さに拍手。フランケンシュタインの怪物の絡ませ方はもうひとつであったけれども、まずはみて損のない娯楽大作である。ディスク自体の画質・音質も良く、これならば買ってもいいかと思わされるレベルであった。でも、ハイビジョンでみたらもっと素晴らしいので（笑）、DVDは買いませんが。

　シャワーを浴びて今度はCS部屋にて録画しておいた『機動捜査班　東京午前零時』を見る。広告を押し付け、広告料をせびりとる新聞社、その実体は女のコロガシ屋を兼業する企業ヤクザであった。その幹部が心ならずも一人のホステスと心通わすこととなり・・・。1時間20分程度の映画だが、あまりにも多くのことを詰め込みすぎている。しかしその割にストーリーのダイナミズムにかけているという具合で少し眠くなってしまったのであった。

　自室へ戻って録画しておいた『銭金スペシャル』をみる。あの占いの師匠に爆笑。ピエロ占いのネタで十分に引き出し、さらにそれを上回る師匠がホテルの控え室に座っている。これくらい笑ったのも久しぶりではないか。

　今晩はちょっと早めに午前一時半頃就寝。意外とすんなり寝られたか。

　12月23日（木）　シナトラのリスト
　「サムワン・トゥ・ウオッチ・オーヴァー・ミィ」「セプテンバー・ソング」「誰も奪えぬこの想い」・・・。今日の日記はちょっと異色である。祭日でも休日でもはたまた東京旅行でもないのに、なぜ異色になるのかというとそれは根布産業から色差ケーブル、アコースティックリヴァイブから電源タップ、RTP-6Eが届いたからである。この二つが届いたから私は嬉しさのあまり気が狂わんばかりである。だから日記も通常のものになり得ないのである。

　（株）ウンコは骨董品取扱も始めた（もうとっくに忘れた人もいるかもしれないが、そもそもこの会社は総合商社なのであった）。骨董品といっても何しろ（株）ウンコが取り扱うものであるから、ウンコ骨董品なのである。源頼朝の便器、小野小町の便器、クレオパトラの便器、まあそういった品々であると仕事。仕事と書いたが前述の理由によりとてもその内容を記す余裕などないのである。だから皆さん許されよ。

　飯についてのみ簡単に記す。昼飯は母親が作っていたスパゲティナポリタンを貰ってくう。せっかくいいスパゲッティ（断じてパスタなどとは書かぬ）とレトルトのナポリタンソースがあるのに、万事大雑把なうちの母親は一袋全部のスパゲッティを鍋に投入、指定茹で時間より2分ばかしも余計に茹でてしまうのである。母親はさらにその茹ですぎのスパゲッティにナポリタンソースをどばどばかける。普通ならとても美味しいソースなのであるが、何しろスパゲティの量が多すぎるので、味が薄くなってしまうのだ。私は塩コショウをして味を調え、一皿全部食っちまったのであったって文句を言いながらも結局みんな食べちゃうのですな。

　夕食は豚汁と天然ぶりの刺身。豚汁は間違いのない美味さでこれは変わらない。特筆すべきなのが、ブリ刺身で、これは東京あたりで食ったら十切れで1,500円くらい取られるのではないか。それが二パックでおおよそ1,000円なのだから、この時期の福岡恐るべしなのである。この刺身に釣られてビール一缶飲んじゃった。ゴハン一膳も食って〆のコーヒーは如例。

　食事終了後、だだだと自室に上がってケーブルと電源タップRTP-6Eのテスト。まず最初にリファレンスのCD、竹内まりや師匠の「ヴァラエティ」、再生し始めてすぐに「これは凄い」。私は今までRTP-6Eの前モデルRTP-6の四口コンセント版、RTP-4を使っていた。だから正直言ってRTP-6Eを導入してもコンセント数が増えるだけで音質的なメリットは少ないのではないかと思っていたのだ。ごめんなさい、これは私の予想違いでした、RTP-6E、恐ろしく進化しています。

　とにかくこの電源タップ、音色が濃厚。クライオブレーカーでも同じ傾向がみられたけれども、これはさらに上を行く。特にベースの唸りが顕著に増えて、奏者の指の動きが見えてきそうなくらいである。この濃厚な音場ではともすれば微小音がマスキングされがちであるけれども、この電源タップではまったくそんなことがない。いやそれどころか、今まで聞こえなかった音を掘り起してくるではないか。いやまったくなんというタップであろう。使い始めでこれほどの効果があるのだ。これでエージングが進めばさらに凄くなると思うと私はチェシャ猫のような笑みを浮かべてしまうのであった。

　続いて色差ケーブルについて。まず最初に謝らなければならないことがある。19日の日記で記したプロジェクター画面が緑色になってしまった件だけれども、これはケーブルの断線によるものではなかった。私がうっかりプロジェクターのリモコンで色差入力をRGBに切り替えてしまったことが原因だったのだ。要するに新しいケーブルを頼む必要などなかったのである（笑）。でも頼んじゃって届いちゃった。これは特注品なので返品することもできないからとにかく繋いでみる。ああ、ハイビジョン映像がさらに進化したぞ。このケーブル今まで使っていたものから線材が変更されており、まったく別物になっているようで素晴らしいヌケの良さに仰天。以前のケーブルにはハーモニクスのR-333チューニングベルトを巻いていたけれども、新しいケーブルはらくらくそれを凌駕してしまった。ハイビジョンの『サラマンダ−』を再生してみると、はあ、いやこれは冗談でもなんでもなく、あまりの画質の良さに自然と涙が零れてしまったほどであった。

　わあ、凄い凄いとうめきつつ、レンタルDVDの『メダリオン』を大画面再生。ストーリー的にはなかなか良かったけれども、ジャッキー・チェンのアクションにワイヤーが使われているのが大いに興ざめ。壁を使って門を乗り越える、それも単純に乗り越えるのではなく門の小さな穴を使って体を通すあたり実にジャッキーらしいアクションなのだが、それもワイヤー一本で台無し。おしい、残念と百回呟いた。

　映画終了後、シャワーを浴び録画しておいた「トリビアの泉」を見ながら酒。酔っ払って大いに馬鹿になりまたぞろ『猟奇的な彼女』のHV録画を取り出す。そうして大画面で見て（画質が良くなっているものだからみていて実にキモチいいのである）、わははと笑ったのであった。就寝午前2時。

　12月25日（金）　『ラバウルの動く城』
　さらばラバウルよ、また来るまでは、しばし別れの涙がにじむって、ぜんぜん関係ないじゃんねえ。お知らせです。ニフティフォーラム廃止に伴い、オタクアミーゴス会議室19で続けさせてもらっていたSFシネクラシックスをミクシィの自分のコミュニティに移動します。コミュニティ名はそのまんま「SFシネクラシックス」、公開の掲示板となりますので特別に登録しなくても読むことができます。でも参加人数が少ないと寂しいので、皆さん、適当に登録してくださいね。なお、現在アップしているのは『透明人間』『半魚人の逆襲』など3本でありますが、フォーラムが完全廃止となる来年2月くらいまではニフティのアミーゴス会議室とのマルチポストとなります。どうかご了承ください。

　（株）ウンコの社屋は当然のことながらウンコビルである。屋上にはウンコのモニュメント（普通のとぐろスタイル、たかっている蝿つき）、1階ロビーにもウンコのモニュメント（こちらは下痢便を模したもの）、各階のエレベーター前にもウンコのモニュメント（水分の少ないコロコロウンコで、一見したところ小石のようにしか見えない）、とにかくウンコのモニュメントがいたるところにあるのだと仕事。だからどんな仕事やねんという突っ込みはワンパターンも極まれリなので止めておく。午前中業者と物件清掃の件について打ち合わせ。後は年賀状準備など。昼飯は自宅でインスタントラーメン、これに昨日の残りの豚汁を組み合わせた。

　事務所へ戻って来客応対。午後4時過ぎから車で外出、管理物件見回りととある不動産屋で○○○の話。銀行で振込み確認してみるが、奴はまだ入金しておらず。はい、あと1ヶ月で強制執行です（笑）。

　夕食はマグロ・ハマチ・スズキの刺身、薄味で煮付けた白菜、ステーキ。ビールは飲まず麦茶で片付ける。これにゴハンを一膳。〆のコーヒーは如例。食後どたばた自室に上がってまたオーディオのテスト。他のCDをかけてみるが、やはり濃厚、濃厚。ゲップが出そうなほどの音である。また打楽器のチーン音がいつまでも伸びるのには驚かされてしまった。「むひひ、むひひ」と笑いながら音楽を聴いていたらわあ、しまった「SAMURAI7」見るの忘れてしまったぁ！

　気を取りなおして今度は『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』DVDを大画面再生。あれあれ、最後の最後まで大して盛り上がらずあっさりと終ってしまったなあ。アズカバンの囚人の正体はまるっきり意外性がなかったし、ロンのネズミについてもあまりに唐突で面白がれなかった。あちら版ネズミ男には笑わされたが、こいつも気がつかないうちにどっかいっちゃったしな（笑）。これはなんだ、『帝国の逆襲』みたいなもので、大エピソードの隙間にあたる作品なのかもしれない。

　シャワーを浴びてから今度はCS部屋にて録画しておいた『続東京流れ者　海は真っ赤な恋の色』を見る。さすらいヒーローの様式美を極めた前作とは違っておおよそ平凡な出来。渡哲也が出所後、カタギになって一緒に働こうと誓った兄貴分が実はいまだにヤクザのままで・・・というワンパターンは嫌いではないのだけれど。

　終了後、今度は自室で輸入DVD『THE INVISIBLE WOMAN』（1940年）を大画面再生。ここは大富豪リチャード・ラッセル（ジョン・ハワード）のお屋敷。執事のジョージ（チャ−ルス・ルグルス）はご主人さまに新聞を見せようとするのですが、昨夜のご乱行の後らしい転がった酒壜を踏んづけて階段から転げ落ちてしまいます。「なんだ、なんだ、うるさいな」と顔を顰めるラッセルにジョージは新聞見せて「ショーガールにちょっかいかけて10万ドル払わされたそうですな！もうあなたは破産ですぞ」愕然とするラッセル。居間のピアノのうえに今まで関係した女の写真がところせましと並べてあるというギャグがあって、ラッセルがいささかお金にも下半身にもだらしのないプレイボーイであることが分かります。

　「もうお金がないのか、こまったなあ」もうひとつおまけに心配事。実はこのラッセルの家、父親の代からお抱え発明家、ギブス教授（ジョン・バリモア）に援助しておりまして、屋敷のすぐそばに研究室をたててやっていたのです。「教授から研究費3,000ドル追加してくださいっていわれたけど、駄目になっちゃったぞ」この知らせは家政婦のジャクソン夫人（マーガレット・ハミルトン　『オズの魔法使』の悪い魔法使いで有名ですな）を通じて教授に知らさせるのでした。教授はあわてて、「こりゃ、急いで広告を変更しなけりゃ」ギブス教授、車で町にでて広告店へ飛び込みます。彼はそこで「勇敢なる冒険者求む。透明志願者、謝礼3,000ドル」と出していたのを「透明志願者　謝礼なし」に変更。どっちにしてもあんまり変わらないような気がしますが（笑）。

　研究室へ戻った教授、ラッセルを呼んできて、「喜んでください。わしは長年の研究の結果、ついに人間を透明化する技術を発明したのです。これで莫大な利益があなたのもとに転がり込みますよ」喜んだラッセル、屋敷を立ち退くために荷造りをしていたジョージに向かって「すまないけど、みーんな荷物元にもどしてくれるかい」ジョージ、憮然とします。

　さて、こんな広告でも応募してくる人がいるのですなあ。その名はキティ・キャロル（ヴァージニア・ブルース）、コンチネンタル・ドレス社にモデルとして勤めている女性でした。彼女は雇い主グローリィ氏（チャ−ルス・レーン）の横暴な振る舞いにハゲシク怒っておりまして、透明になって彼に復讐してやろうと考えていたのであります。彼女はギブス教授から届いた採用の通知に大喜び。「私が透明になったら」などという歌を歌いつつ会社に向かうのでありました。しかし浮かれすぎて二分の遅刻、さっそくグローリィ氏から「時給1時間カット」を申し渡されてしまいます。さらにグローリィ氏風邪気味のほかのモデルさんに向かって「いいこと、お客様の前でくしゃみなんかしたらクビですよ、クビ！」なるほど確かにこれは酷い（笑）。

　お客の前で最新のドレスのモデルとなるキャロルたち。心無いお客様が「あれ、この布は薄いわねえ」ひっぱったものだからビリっ！するとグローリィ氏が飛んできて口から唾を飛ばしつつ「あらあらあなたなんてことやってんのこのドレスいくらすると思っているのまったく近頃の若い娘ときたらなにお客様がひっぱったのですってまーあなたお客様のせいにするつもりお客様は神様ですよ三波春夫もいっているでしょまったくほんとうにどうしようもないんだから」あまりのことにキャロル、“切れて”しまいました。「透明になったら覚えていらっしゃい」と変わった捨て台詞を残して帰っちゃいましたとさ。

　キャロル、その足でギブス教授の研究所へ。てっきり応募者は男性とばかり思っていた教授はびっくりしますが、ジャクソン夫人を立会いさせて実験開始。まずキャロルについたての向こうで服を脱いでもらい、裸になったところで透明促進薬を注射。そして、妙に大げさな透明化マシーンを作動させるのでした。ばりばりばり、定石通り電気のスパークが飛び散ってチーン、はい出来上がり。キャロル、見事透明となったのです。大成功だと大喜びをする教授、「よーし、ラッセルを呼んでこよう」しかし残されたキャロル、ジャクソン夫人が止めるのも聞かずに「ほほほほほ、グローリィ待ってなさい」と叫んで逃げ出してしまいます。ラッセルをつれて戻ってきた教授、「キャロル、キャロルどこだい」返事がありません。「はて、もしや透明化の悪影響で気絶して床に倒れているのかな」ごそごそ床をはいまわりはじめる教授。ラッセル呆れて物も言えません。教授はなおも床の上をはいずりつつ、「キティ（kitty）、キティ、キティ、どこだい」すると子猫（kitty）が寄ってきてニャ−「お前じゃない」と払いのけるギャグあり。ラッセル怒って帰ってしまいました。

　透明となったキャロル、コンチネンタルドレス社に乗り込んでやりたい放題です。ドレスを着てお客様の前に現れ死ぬほど驚かすわ、控え室の備品を残らず叩き壊すわ、グローリィ氏の頭を窓枠で挟んでおいてからけつっぺたに蹴りを何発も入れるわ、今までの鬱憤をいっぺんに晴らすかのよう。さんざんに暴れてようやく満足したキャロル、また教授の研究室に戻ってくるのでありました。

　ここで新たな登場人物。ギャングの三下、フォグホーン（ドナルド・マクブライド）、フランキー・ハマーヘッド（シェンプ・ホワード）、あと一人（名前なし）のトリオであります。彼らはメキシコにいるボス、ブラッキー・コール（オスカー・ホモルカ）のために透明技術を手に入れようとしていたのであります。このブラッキー、メキシコに潜伏中なのですが、アメリカに帰りたい、ホームシックになっちゃったようと毎日泣いているという・・・。そこで透明になって官憲の目を潜りアメリカに戻ろうとしていたのですな。三人は広告代理店の係員を脅して教授の住所を聞き出し、早速向かったのでありました。そして三人のうち、フォグホーンがメキシコからきたハードウィックスペンサーという人物にふんして教授をメキシコに誘い出そうとするのです。「教授、当地ではあなたを大歓迎しますぞ、あなたは英雄ですぞ」しかし、先ほどから三人の様子を見ていた透明のキャロルがふいに「教授、騙されちゃだめよ、この人たち銃を持っているわ」ギャングたち、いきなり誰もいないところから声が聞こえたので仰天しますね。「この人たちギャングよ、羊の皮を被った狼って奴よ」ギャングたち、たまらず逃げ出します。

　さてこの後、薬と機械の効用が切れてキャロル、再び見えるようになります。しかしギブス教授、キャロルに再び透明になってラッセルに実験成功の証明をしてくれと頼むのでした。「分かったわ」キャロル、頷いてグローリィ氏に電話。「あのー、私明日お休み頂きたいのですが」以前ならばグローリィ氏、ヒステリックに「駄目よ駄目よ休むなんてそんなに休みたかったら永久にやすませるわよ」と喚くところなのですが、あの騒動以来心を入れ替えたようで「そう、分かったわ、ゆっくりしていらっしゃい。なんだったら週末まで休む？」てな具合で妙にやさしくなっているのです（笑）。これでOK、教授とキャロル、ラッセルとジョージが滞在している湖畔のロッジに向かうのでありました。

　すでに透明となっているキャロル、服を脱いで教授の後からロッジへ入り込みます。しかし山の寒気はきびしく、裸のキャロル、さかんにクシャミをするのでした。教授、必死に自分もクシャミしてごまかそうとします。あいにくラッセルは釣に出かけており、一人残っていたジョージはやたらにクシャミをする教授に怪訝な顔。さらにキャロル、体を温めるために、ブランデーをグラスについでぐい。ジョージ、空中に浮かび上がったグラスをみて「ギャ−ッ幽霊だ」ようやく戻ってきたラッセル、この騒動で教授の透明化技術が本物だったことをとうとう理解するのであります。　しかしキャロル、酒をどんどん飲んだので酔っ払ってしまって、もうめちゃくちゃ。「ういー、あたしはねえ、透明なのよ、透明ったらねえ、見えないのよ、ほほほほ、ひっく」ラッセルに向かって「うふふ、見たわよう、あなた大変なプレイボーイですってね」彼とちょっといい雰囲気になるのですが、さらに酔いが進んで「ああ、目が回るわ、頭がいたいわ、うう吐きそう」とうとうベッドに押し込まれてしまいました。

　一方、教授の研究室に忍び込んだのはギャングトリオのフォグフォーンたち。彼らはジャクソン夫人を戸棚に押し込め、透明化装置を分解してトラックに積み込みメキシコのブラッキーのアジトへ運びこんでしまったのであります。

　翌朝、大二日酔いで目を覚ますキャロル。「あ、あたたた、頭がいたい、むかつく、うう」彼女はもうろうとしながら鏡を見て「ギャ−ッ、まだ透明のままだわ！」いっぺんで目が覚めた（笑）。どうやら多量に摂取したアルコールの作用で予想以上に透明効果が持続しているようなのです。ギブス教授、「だから酒を飲みすぎるなといっただろう」と渋い顔。急いで実験室へ戻り、教授が作ったアルコール分解薬を注射することになりました。実験室へ入った一行はびっくり。がちゃがちゃに荒らされて透明化装置が盗まれていたからです。しかし教授はにやりとして、「肝心なのは透明化薬さ、あれなしで機械を使ったらトンデモないことになる」この時、まさにブラッキー一味が組み立てた機械を試そうとしていたという・・・。どうも悪のボスというものはわがままでして、ブラッキーは最初の実験台にフォグフォーンを指名。「そんな透明になるなんて、女と透明人間にだけは気をつけろというのが先祖代々の家訓なんですが」むりやり装置に押し込まれてしまいます。ブラッキーのお抱え科学者フェルナンデスがスィッチをオン。またびーびーびりびりスパークが走って、フォグフォーンの姿が・・・、そのまんまです（笑）。フォグフォーン、透明になるかわりに声が子供のような甲高い声になってしまっていました。教授の言っていた「トンデモないこと」とはこれだったのですね。ああ、つまらない（笑）。

　さて、キャロル、教授のアルコール分解薬を注射されてようやく元に戻るのでした。大喜びのキャロルでしたが、ここでまたギャングたちが出現。教授と彼女をサラってしまったのであります。そのことを知って呆然とするラッセルとジョージでしたが、ここに現れたのがフォグフォーン、ボスのわがままによって声を変えられてしまった彼が怒って裏切ったというわけですね。彼はラッセルとジョージに向かって甲高い声で「キョ−ジュトキャロルサンハメキシコニツレテイカレマシタ」って場所まで喋っちゃう。「よし、メキシコだ、急げ」とラッセルたち駆け出したのでありました。

　一方、アジトに連行された教授とキャロル、ブラッキーに「透明化の秘密を教えるのだ」と迫られます。キャロルは一計を案じ、実験テーブルの上に置いてあった薬用アルコールをがぶがぶ。それ、メチルじゃねえの、目ェ潰れても知らないよ。アルコールの作用でみるみる透明になるキャロル、服をばっと脱ぎ捨てギャングたちに襲い掛かったのでありました。ハンマーを振り上げて当るをさいわいぼかりぼかり次々と殴り倒していきます。この時追っかけてきたラッセル達が到着、さらに大騒ぎ。フォグフォーンはブラッキーと取っ組み合っているうちに、「こらてめえフォグフォーン　コラバカヤロナニスルカ」「ボスヨクモ実験台ニシやがって、この恨みはらさでおくべきか、あ、あれ」とお互いの声が入れ替わったりしておりますな（笑）。

　ようやく事件は解決。キャロルとラッセルは結婚して目出度し、目出度し。数年後に玉のような赤ちゃんが生まれます。その赤ん坊をジョージがローションでマッサージしていると、あれ、みるみるうちに透明になってみんなびっくり。壜のラベルにアルコール入りと書いてあったというオチで映画は終わります。

　12月26日（土）　ダンケ左膳
　ありがとう、こけ猿の壷！エロチック怪談というものを考えた。やや唐突であるが、皆様、性交に励む男女がたまたま69の態勢に入ったと思われよ。69、シックスナインと発音し（まれにシクスティ・ナインとも発音されるようだ）、互い違いに重なりあって、それぞれが相手の性器を愛撫するという性戯のことである。どうもこう書いてしまうと味もソッケもないが、両人一生懸命に快楽をむさぼっていると思って頂きたい。この場合、男が下になっており、己の男根に加えられる刺激に耐えつつ、女性器を愛撫する形になっている。（さあ、ここからが怪談の始まりだ）。女性器を懸命に舐めている男、ふと目をあける。すると女の肛門から妙なものが生えているではないか。男はその異形のものを確かめようとして目を凝らす、そして彼は絶叫した。その異形のものとは小さな男の上半身だったからである。その怪奇なミニ人間はなぜかスーツとネクタイ姿、メガネまでかけており、実直なサラリーマンそのもののいでたちだ。そしてそいつは腕を組み、まったくの無表情で女性器を舐めている男をじっと見つめていたのだ・・・。ね、どうでしょ、恐ろしいでしょ、もうたまらないでしょ、これから一生69などするものかって思ったでしょ。私としては憎たらしいカップルの奴ばらめがこの怪談を読んで震え上がり、それまでセックスのたびにやっていた69をとうとうやめてしまったなんてことがあったら嬉しくてたまりませんな。

　（株）ウンコのお歳暮は当然のことながらウンコ詰め合わせだ。このために（株）ウンコと契約している某大手デパートは専用の工場まで作ってオリジナルのウンコ詰め合わせ商品を製造しているのだと仕事。さすがに案内依頼がめっきりと減って、社内仕事ばかり。午前中、母親交えて計理士さんと打ち合わせ。後は一切書けぬけれども、まあそれなりにうまく動いているということだ。

　昼飯はまた行っちゃった、丸八ラーメン。そしていつもと同じく替え玉してスープもほとんど飲んでしまいぱんぱんの腹になって帰ってくる。こうなると私のひ弱な胃腸はすぐに悲鳴を上げて、軽い下痢。トイレを済ませても始終便意を感じているような状態で、こういうのを残尿感ならぬ残糞感というって、それ前も言ったじゃん。午後2時にアポイントがあって、ある不動産屋から欠落していた書類を受け取る。これが済んでのち、再び外出して、管理物件の点検。午後5時過ぎに帰社して、書類の整理やネット書き込み（笑）。

　帰宅したら開田さんより特撮同人誌「特撮が来た」が届いていた。大いに喜びさっそくぱらりぱらりと捲ってみる。うう、私の原稿、なんでこんなミスに気づかなかったのかなあ。二発で乱射とは言わないぞ、フツー。何のことやら分からないかもしれないが、まあ、皆さんご自身で件の同人誌をお買い求めの上、ご確認ください。ちなみに今回の私の原稿タイトルは「裏切りの回廊」ますますなんのことやら分からなくなるか。

　夕食は昨日に引き続いてステーキ、芋と竹の子の煮物、ゆでもやし。ビールは飲まず麦茶だけ。ステーキを大きめに切って口中いっぱいに頬張りながらがつがつゴハンを食った。インスタントの味噌汁も作って、品数の割には楽しめた夕食であった。それから自室にてレンタルＤＶＤの『ランダウン』を大画面再生。プロレスラーのロック主演作品ということでたいした期待はしていなかったけれども、巨大な露天金鉱で無数の人間がわらわら蠢いている様など特撮にも手抜き一切なし。ロックのキャラクターも良く考えられていて、名作傑作とまではいかないがまずまずの良作と言えるのではないか。これでもうちょっと、ショーン・ウィリアム・スコットのバカがきちんと徹底していればよかったのだが。この役者、笑い顔が間抜けなために（本人が間抜けということではないよ）中途半端な馬鹿だとみているこちらが落ち着かなくなってしまうのである。

　シャワーを浴びてドラクエ。薬草の洞窟をクリアして海賊の洞窟へ。あとクリアまでどれくらいかな。午後12時までゲームをやり、その後はレンタルDVDの『僕らの7日間戦争2』、どうしてこんなの借りてきたのかというと、いやはは、馴染みのレンタルショップが2日間のみ100円のセールをやっていたものでさ（笑）。映画自体はとりたてて評価するようなものではない。どうにもあの中学生達の行動は子供らしい正義感の現れといっても非現実的に過ぎるし、いきなり沖縄の環境問題を絡ませるのもどうかという。当時の人気子役・アイドルの水着姿が見られたのがたった一つの救いであったか。中学生くらいの少女だから、こりゃ、もうロリコンの人にはたまりませぬな、うっひっひ。

　終了後、さらにドラクエやって午前3時過ぎに就寝。

　12月26日（月）　Gショック足りて礼節を知る
　近頃の若いものは時計でもやらないことにはろくすっぽ挨拶もしやがらねえ。DVDレコーダー雑感。私はオタクとして珍しいことにハードディスク付DVDレコーダーというもの所有したことがない。10年前と同じくビデオでしこしこ録画している。数ヶ月前、そろそろと思ったけれども、その矢先にハイビジョン対応、それを劣化なしに録画・録音するために、今更ながらD-VHSを導入してしまった。結局DVDレコーダーを飛び越してしまった訳だ。ぴんでんさんあたりから「なんですか、そんなに滅び行く斜陽のメディア買って」と笑われるけれどもD-VHS、画質や音質は良いし、メディアの安さも特筆もの。恐ろしく使いづらくて不安定であるけれども、ハイビジョン録画のコストパフォーマンスはそれらを補ってあまりあるアドヴァンテージだ。しかし、やっぱり所詮はテープ、かさばるんだよねえ、ごてごてしてみっともないんだよねえ（笑）。本棚に並べているのを取り出すとき、うっかりして隣の奴を落としたりしちゃったりするんだよねえ。

　D-VHSの他にハイビジョンをそのまま記録・保存できるメディアとしてはブルーレイディスクレコーダーがある（ハイビジョンHDDレコーダーのREC POTは記録するだけ）。最近、シャープからHDDつきブルーレイディスクレコーダーという非常に興味深いものが発売されたばかり。オープン価格で当初の実売予想は32万円、ああ、そんなの買えない、買えない、対象外だと安心していたのだが（笑）、意外と値崩れが大きく現在販売店によっては24〜25万円の値をつけているところすらある。こうなるとブルーレイディスクも私のAV機器の範疇に入ってくるか・・・、いやいや、入らぬ、入らぬ、機器本体はなるほど非常に安くなっているけれども、まだまだブルーレイメディアは高い、2時間半で凡そ2,500だ。こんなもの買ってしまったら、これから一生メディア代に追いまくられること間違いなし。やはり、メディア自体が現在の半額くらいにならないとブルーレイレコーダーには手が出せないなあ。え、何、そこまで待っていたらHD-DVDかブルーレイROMか分からないが、次世代DVDが出てくるって？そんなこと言ったって金がないんだから仕方ないじゃないか。

　（株）ウンコの営業マンは元気である。彼らは（株）ウンコから「ウンコ行ってきます」（別にトイレに行くわけではない）と元気よく飛び出し、「ウンコこんにちわ」とユーザーのウンコ販売店を訪問するのである。対するウンコ販売店の店主もこれまた元気良く「ウンコいらっしゃい」と叫ぶのだと仕事。午前中、仕事関係の年賀状用意。打ち込むべきリストをみただけでうんざりするが（笑）、そこは長年の日記書きで鍛えたキーボード捌き、かたかたかたかた、軽機関銃のようなタイピング音が響いて2時間で凡そ100件入力したのであった。これをがりがり印刷させてなんとか午前中だけで終らせることができた。

　昼飯は冷凍うどんの納豆ぶっかけ。年賀状用意で疲れていたので（笑）、ついつい二玉食ってしまいました。一玉でやめよう、やめようと思いつつ、冷凍うどんのきゅっとした腰に誘われちゃうのであった。それから車で出かけて管理物件の見回り。午後3時から清掃の予定が入っていたのでその点検もかねて。そのまま業者を迎えて作業の指示をし、始まったところで帰社。今年はこのように外部委託で清掃をしたので、私は事務所の掃除をやるだけでよかったりするのである。午後3時半帰社、もろもろの雑用、なんだかんだあることです。

　夕食はハマチやマグロの刺身、後は雑炊（笑）。これじゃあ仕方ないってんでビールを一缶飲む。何が仕方ないというのか、お前は、そうやって結局飲んでしまうのだ。雑炊はぐらぐらに煮立てて、あつあつのをどんぶりにつぐ。その中に余ったはまちの刺身を入れて、しょうゆでちょいと味を補給してざっくざっく貪り喰らったのであった。〆のコーヒーは如例。

　その後、自室にてレンタルDVDの『二重誘拐』を大画面再生。ロバート・レッドフォードとウィリアム・デフォーの丁々発止のやりとりが見物・・・なのであるが、ウィリアム・デフォーが誘拐したレッドフォードを長々連れ回す意味なし（笑）。幸せだった生活が誘拐という事象によってそれまでとはまったく違った様相を見せるというドラマとしてみればよく出来た映画と言っていいかもしれないが、誘拐事件としてのオソマツさがどうしても鼻についてしまう。

　終了後、録画しておいたハイビジョンの『Swept Away 』を途中まで。ハイビジョンで綺麗な画質でなかったら10分とみていられねーよ、こんな映画（笑）。もうマドンナが派手な親戚のおばさんといった風情で君たち、親戚のおばさんの水着姿とかラブシーンとか見たいか？僕は見たくないぞ。おまけにマドンナ、無駄に筋肉鍛えていて（実際劇中でもエアロバイクを盛んに漕いでいる）出てくるたびに「ほうら、見なさい、あたしのこの体脂肪の少なさ、何、見たくないっての、この世界のマドンナの肉体を」と迫ってくるもので、げんなりしてしまう。

　シャワーを浴びて後はドラクエ。鳥をおっかけてばたばた走り回る間抜けなシチュエーションに疲れる。そんなに早く飛ぶなよ、お前、焼鳥にするぞ、こら。それと度々夢の中で「あの泉に連れて行って」と頼んでくるお姫様、ふっふっふ、お姫様、そうはいきませんぞ（笑）。午前2時半過ぎに就寝。

　12月27日（月）　山藤さんちのツトム君
　山藤章二先生のご子息はツトム君でしたかな。ここ2日ばかりネットが重くて仕方ない。過日ADSLを導入したばかりだというのに、やたらに他のホームページを開けるのに時間がかかる。いや、まだ見られるだけましか、中には写真がまったく表示されないサイトまであったりするのだ。パソコンの方に問題があるのかと思って再起動かけてみたが効果なし。寝ている間に治るだろうと思っていたけれども、2日たってもまったく変化なし。どうにも困ったことである。ひょっとしたら学生が冬休みにはいってネットの利用者が飛躍的に増えたから？などとも思ってみたが、こればっかりはどうなるものでもないし、ああもう面倒くさいや、考えるのやーめたっと。

　（株）ウンコの販売店は販売店主の家族経営が大半である。みんなウンコが好きで好きでたまらぬから、めったに廃業することもなく長く続くケースが多い。中には親子四代で明治時代から続いている販売店すら存在するのだと仕事。午前中、管理物件の見回り。通常午後やる仕事だが、昨日の掃除の結果を確かめる必要があって早めとなった。よしよしどの物件もまあぴかぴかとはいかないが、それなりに綺麗になっている。特にガラス部分は私が拭くのとは段違い、やっぱりプロは違うなあ。午前11時過ぎに事務所へ戻って、請求書などの整理。これが今年最後の大規模支払い（そんなたいした額でもないくせに）となるかな。

　昼飯はもらい物のニハ蕎麦を茹でて。本来ならば年越し蕎麦にするのだけれども、保存に難がある品物だったから。さすがにニハらしく、茹でてかけそばにするとなかなか美味い。しかし、食っている側からツユをどんどん吸い込んで膨張しつづけるのには笑ってしまった。おかげで食い終わるころには麺がずるずるになってしまい、お箸ですくうとぶちぶちきれるほどであった。これなら冷たい水でしめてザルソバにするのであったと後悔しきり。それから車で外出して買い物いろいろ。早いうちにやっとかないと、これからホームセンターはどんどん混んでくるからね。午後3時過ぎに事務所へ戻って、あの仕事。寒い、寒い、寒い。

　夕食は唐揚げとかつおの叩き、そして生野菜。いつものごとく唐揚げは醤油にレモン汁と胡椒を混ぜたタレで。カツオ叩きは味ぽんとマヨネーズ、生野菜には少量のマヨネーズと醤油。塩分高めだけれども（笑）鳥から、生野菜とあっちゃこうしないわけにはまいりません。缶ビール一本飲んでゴハンを一膳、〆のコーヒーは如例。

　それから自室にてハイビジョンの夕べ。まずは昨日途中までみたマドンナの『スエプトアウェイ』、わあ、マドンナの乳みちゃった、わあ、ぺっぺっ、そんなもん見せるなあ！映画自体も酷いもので、中途半端な南洋賛美映画。40年遅れておるわ（笑）。だいたいだな、あれだけ贅沢な暮らしをしていた女がそんな無人島に耐えられるものか、男がついてきた魚を塩焼きにしてぱくぱくなんて絶対ウソだあ。

　次にみたのが先日録画しておいた『ドリーム・キャッチャー』改めてみると、この映画なかなか良く出来ている。特に前半の得体の知れない怖さが実にいい。山で拾った男を山小屋に入れたら死ぬほど臭いゲップをげふげふ、おならぷりぷり、挙句に尻から気持ち悪いことこのうえない怪物がびゃっ。なんでこうなるのかと観客に思わせる演出の冴えに酔わされる。ただ、それだけに怪物の正体がエイリアンと判明すると盛下がってしまうんだよねえ（笑）。ハイビジョンの画質は優秀。だから、トイレのシーンがDVDの時より10倍キモチ悪くなった。

　風呂に入ってそれから酒。いい具合に酔ったところでまたHV版『猟奇的な彼女』をうつして、じっと見る。我ながら不気味である（笑）。午前一時過ぎに就寝。

　12月28日（火）　ど根性カメルーン
　根性でサッカーを頑張るのだ！インド・東南アジアを襲った大津波、人的被害が5万を越えるという情報もあり、その凄まじさに驚いている。一方、こんな大災害が起きるたびに出てくるのが「私はこの事件を予知していました」という自称予言者の人たち。放送禁止和子など、早速に地震を予知していたと言っているそうで、どうにもさもしいことであるなあ。またドンキホーテ放火事件を夢で予知していたと大得意の飯田明先生、この大津波については何の夢も見ていないようで、こちらはこちらで役に立たない能力である。

　（株）ウンコ販売店ではウンコ配達のアルバイトの人たちを対象にウンコ奨学制度というものを設けている。一定量のウンコを無利子で貸し付けるというもので、家族が少なくてウンコの量が足りないというアルバイトたちに大変喜ばれているのだと仕事。さすがに案内の客・依頼はなし。他社不動産からの連絡もなく社内仕事に終始する。昼飯はカレーうどん、ネギと一味を多量に投入してすすりこんだら体がぽっかぽか、これでどんなに寒くなっても平気だな、ぼかぁ。

　午後から挨拶周り。業者関連三社ほど訪問して、やあやあ、今年はどうもどうも来年もよろしくどうかひとついえいえこれはつまらないものですがなんてやる。ついでに管理物件の見回りして、午後4時過ぎに帰社。請求書関係の整理をして明日の支払いに備える。先日の支払いが今年最後と思っていたのだが、じつはもう1件残っていたという・・・。いや、別に金に窮しているなんてわけではないのですが（笑）。

　夕食はもつ鍋。もつ、ニラ、キャベツを市販のもつ鍋用スープで煮るという実にシンプルなもの。寂しかったので、冷蔵庫にあったかまぼこを切って板わさとする。ビール一缶飲んで、後から入れたチャンポン一玉で仕上げ。〆のコーヒーは如例。

　その後自室にてレンタルDVDの『ショーン・オブ・デッド』を大画面再生。ギャグの切れの良さにほうっと感嘆の声を上げてしまう。ゾンビのように歩いてぞろぞろいるゾンビたちの目をごまかすのだが、デブのボンクラの携帯電話がぴぴぴぴぴ、ゾンビに気づかれてしまうのだ。おまけにその電話の内容がバイトでやっていた大麻売りのことだったから思わず吹き出してしまった。

　ただ、どうも場面の展開がのろく、ストーリー運びがもたつく傾向あり。ラストの言わずもがなのオチもなかったほうが断然良かったと思うが、それでも優れたギャグのおかげで楽しい映画となっている。お勧め、これは『ドーン・オブ・ザ・デッド』と続けざまに見た方がいいかも（笑）。終了後、またハイビジョンの『ドリーム・キャッチャー』夜に降りしきる雪が実に美しい。この画像だけで、映画が30倍くらい良くなっている（笑）。

　それから再びDVDに切り替えてお馴染みの『プッシーキャッツ』　RTP-6E（そろそろエージングも進んだことだし）による画質・音質の向上を確認したかったのである。10分ほどさまざまな場面を見て、うむ、画質はコントラスト感がさらにアップしており、絵の見通しが良くなっているな。音のほうは以前はスクリーンにへばりついていたバンドのヴォーカルが前に浮き出てきたという印象を受ける。またいままで聞こえていなかったギターの音も確認できて、もう私は暗い部屋の中でにっこにこ（笑）。画質・音質の変化は何度経験しても楽しいものなのである。

　シャワーを浴びて、また酒。どうも飲んでばかりですみません。録画しておいた『踊る！さんま御殿』を見つつご機嫌に酔って午前一時過ぎに就寝。

　12月29日（水）　エイリアン・ムーブメント
　別に間違ってはいない。ちょっとあれなホームページを見つけた。いわゆる健康法のたぐいで実際に本を著している人なのであるが、いわゆる、にがり嫌悪論者。自然塩のにがりを取りすぎると早死する。このことは波動測定でも明らかだ（笑）。にがりは腎臓・内臓・細胞を硬化させてしまうのだ。1番いい食べ物はなにか、コメだ、魚も肉も短命の原因だ、完全無農薬有機栽培された米と野菜を食っていれば長生きができるのだ！肉ばっかり食っているヤバンなアメリカ人には米食を教えてやるがよかろう！

　この人の筆は食い物だけには止まらぬ。戦争で死んだ人を調査したら病気を持った人が戦死しやすく、弾が当った個所を調べると、心臓が悪い人には心臓に弾が当っている確率が高いのだ！また日航機の死者の生年月日を調べたら、驚いたことにみんながみんなほとんどの人が長く生きられる運命になかった。運の強い健康な人は搭乗直前にキャンセルして乗らなかった可能性がある！おっさん、これ、日航機の遺族の前で言えるか？よくもまあ、こんな無神経なことを言えるものだ、というか、馬鹿ではないのか、コイツは（笑）。

　この人は当然ながらアメリカの911テロもアメリカを裏で支配するエゴ集団の陰謀と断じる。戦争を起こし、軍需産業を設けさせるためにやったのだ。さらにこの集団は草取りが大変だからという農家のエゴ（おいおい）を利用して猛毒の除草剤を開発、世界中に売りさばいている。この除草剤がガン・アトピー・難病の原因となっているのだ。はい、こういうトンデモの人はなぜか「ガン」「アトピー」をひとくくりにしてしまいます。それとやたらに除草剤なんかを嫌いますね。

　除草剤はガンの原因になるけれども、ガンを切ってはいけない。ガン細胞は体を守るためにできた非常浄化装置のようなものだ。切ると別に浄化装置を作らなければならない、これがガンの転移だ（がーん！）。体内の血液を浄化していけば自然にガン細胞は使命を終えて小さくなっていく。ガンは毒素から体を守るため第二の肝臓のような浄化装置として働いている。だからガンに感謝しなければならないのだ！だから、おっさん、ガン患者、その家族の前でもう一度言うてみい。そしておっさん、ガンになっても絶対切るなよ、抗がん剤も使うなよ、そうして「ガンさん、ありがとう」って言いながら死んでいけ！

　すさまじい誤解・思い込み、そして他者に対する激烈な差別意識、困ったトンデモさんの典型で、読んでて実にいやな気分となってくる。この気分を晴らすためにはこのおっさんの本を買い、と学会例会で発表して受けをとるしかないのだが、でもこのおっさんに少しでも儲けさせるのはイヤだなあ、古本屋とかで買えないかなあ（笑）。

　本日は水曜日であるけれども、普通どおりに出社。普段と変わったのは（株）ウンコネタがないことだけか（笑）。午前中、受け取り仕事と支払い。どちらも滞りなく済んだ。午後から管理物件を回り最後の点検。午後4時過ぎに戻ってきて事務所の掃除。とりあえず、今年の営業はこれでおしまい。まあ、明日30日もなんやかやあるのですが、気分的にはということで。

　昼飯はカレーと冷凍うどん一玉。カレー食ってたらどうしてもどうしても納豆が食いたくなったんだよ。納豆とくればこれはやっぱりうどんも食わねばならないということで（ということでじゃねえよ！）こんなオオメシになった次第。その反省で夕食は軽く軽く、塩鯖とかつおの刺身、生野菜、ナメコの味噌汁、これにお茶漬けでゴハンを一膳。ビールはなし。〆のコーヒーは如例。

　その後自室にてレンタルDVDの『クルーエル・インテンション3』を大画面再生。アメリカの学生はいつでもどこでもばこばこファック、やっぱり戦争に勝った国の人は違うのう、エロチック恋愛サスペンス映画の第三弾。ヒロインたるキャシディ（クリスティーナ・アナバウ）、大金持ちのお嬢様で大学の女王という設定なのに、めちゃくちゃ安い。見ていて思わず鼻息が荒くなってしまいました。しかしそれを除けば罠にかける相手のパトリックの描写が浅く、ストーリーの運び方に説得力が伴っていない。どうしてゲームをエスカレートしてキャシディに狙いを定めるのかがあまりにも曖昧であるからだ。いや、安い美女を見られただけでレンタル代200円の価値は十二分にあったのだけれども（笑）。

　終了後、録画しておいたHVの『パイレーツ・オブ・カリビアン』をちょっとだけ。船の船首が画面から飛び出してくるようにさえ思える立体感に驚愕。色のりも良く、ヒロインがきれいなこと。いや、英語ではいい女をゴージャスというが、その理由がわかったような気がしましたですね。

　その後シャワーを浴びてドラクエ。ようやく神鳥のたましい手に入れる。でもその前のレティスのセリフ「ああ、私の赤ちゃんがこなごなに！」に大爆笑。なんかああ、桜木さんがひき肉に！みてえ。

　午前12時より輸入DVDで『Invisible Agent』（1942年）を大画面再生。夜、ひっそりと営業しているレイモンド印刷店。そこにどやどやと数人の男が訪れます。ドイツ人のコンラッド・スタッファー（セドリック・ハードウィック）と日本人のイキト男爵（ピーター・ローレ！）そして彼らの部下たちでした。「いらっしゃいませ、どういう御用でしょうか」愛想良く迎える店主のフランク・レイモンド（ジョン・ホール）。「そうだな、レターペーパーでも貰っておこうか」「へへへ、毎度有難うございます」もみ手をするフランク。「レターペーパーにお名前をおいれしましょうか」スタッファーはにやりとして、「そうだな、いれてくれ、名前はフランク・グリフィン」ぎくりとするフランク、「君の本当の名前だ」

　このフランク、実は初代透明人間ジャック・グリフィンの孫でありまして、密かに祖父の発明した透明薬を持っていたのであります。スタッファーとイキト男爵はそれぞれドイツと日本の工作員、彼らは透明薬を兵器として用いるために、やってきたのであります。「フランク、大金をやるから透明薬を我々に引渡したまえ」フランクが躊躇っているとみるや、印刷物の裁断機にフランクの手を挟んで「おら、大人しく出さないと指全部切り落とすぞ、朝顔洗えなくなるぞ」と脅します。フランク、「わあ、待った、待った、薬だすからやめてくれ、まったく朝顔を洗えなくなるなんて、なんて恐ろしいこと考えるんだ」フランク、隠し物入れから箱を取り出すとみせかけて、がん、反撃開始です。印刷を生業とする人なのに、強い、強い、部下たちをぼかぼか殴り倒すと、さっと窓から飛び出して逃げてしまったのです。

　透明薬を狙っているのは何もドイツ、日本ばかりではありません。イギリス、そしてアメリカも透明薬の秘密を提供したまえとフランクに迫るのです。しかし、フランクはがんとして首を振らず「あの薬はもっと前に廃棄してしまうべきだった」しかし、直後に第二次大戦が勃発、新聞に「真珠湾爆撃さる！」「宣戦布告なき開戦」「ジャップをぶっ殺せ！」（笑）という見出しが躍りますな。ついにフランク、イギリス、アメリカ両国に対して透明薬の提供を申し出るのでした。しかし、その条件というのが「私自身が薬を使って透明になりドイツへ潜入します」無理やりな展開だなあ（笑）。でもそうじゃないと薬を使わせないとフランクが頑張るものですからみんなしぶしぶ承知しちゃった。「よし、フランク、頼むぞ、ドイツのアメリカ攻撃計画、アメリカ国内におけるサボタージュ計画の詳細、こんなことをできるだけ調べてきてくれ！」

　フランク、飛行艇でロンドンへ。それから輸送機でベルリン上空へ侵入します。どんどんぱんぱんどんぱんぱんどんどぱんぱどどぱんぱどんぱんぱと対空砲火が炸裂する中フランクはパラシュートで降下、途中で服を脱いですっぽんぽんになったのでドイツ兵は目をぱちくり、双眼鏡のレンズを一生懸命磨いている奴もいます。すっぽんぽんのフランクはちんちんをぶらぶらさせながら地上に着地、すばやくパラシュートを外してちんちんをぶらぶらさせながらドイツ兵の包囲網をかいくぐり夜の闇に姿を消したのでしたって、もう姿最初っから消えているのですが。フランクはちんちんをぶらぶらさせながら、ドイツ国内のスリーパー、アーノルド・シュミット（アルバート・バサーマン）の店へやってきます。大工で棺桶づくりが得意なアーノルド、床のおがくず踏みしめて透明人間が来たのに仰天。寒さに凍えたフランクに、コーヒーやタバコを振舞うのですが、いちいちカップが宙にういた、わあ、タバコがふわふわ漂っている、うるさく騒ぐのであります。ここで小休止したフランク、アーノルドから教えられた協力者、マリア・ソーレンソン（イロナ・マッセイ）のお屋敷へ。

　うまいこと屋敷に入り込んだフランクはちんちんをぶらぶらさせながら好き勝手に歩き回り、マリアの寝室にも入り込みます。「うほっ」フランクびっくり。当のマリア（凄い美女）が着替えしようとしているではありませんか。思わずじっとりと眺めたフランクですが、不覚にも「へくしょん！」マリア仰天します。フランクはまたタバコを吸ったりしてみせて、自分が自由陣営から派遣されてきた透明スパイであることを説明するのです。マリア、彼の説明に納得するのですが、「でもなんて間の悪い時にきたの？今日はゲシュタポの副官　カール・ハイザ−（J・エドワード・ブロムバーグ）を夕食に招待しているの」フランク、じゃあそれまでにということでバスに入ってご機嫌。鼻歌歌いながらシャボンまみれになっております。

　やってきました、カール・ハイザ−、もう美人の未亡人を今日こそものにするぞと大変な意気込み。「マリア、今日はいろいろ珍しいものを持ってきましたぞ。ほら、オランダからチーズ、フランスのシャンペン、ノルウェイのエビ、ソ連のキャビア、ヨーロッパを支配したナチだからこそ可能なこの荒業、凄いでしょ」お前はクール宅急便の産直グルメセットか。そしてマリアと鶏肉をメインとした夕食を食べ始めるのですが、ここでフランク、いろいろちょっかいを出し始めます。鶏肉を奪ってむしゃむしゃ食べてしまったり（空中でばらばらになる鶏肉の特撮が出色　糸見えているけど）、シャンペンを注ぐはしから飲んでしまったり。その度にマリア、ごまかすのに必死になります（笑）。さらに食事の最中でも迫ってくるハイザーをかわさなければならないし、アメリカ攻撃計画も彼の口から聞き出さないとならない。実に忙しいのであります。

　ついに計画の一端を口にするハイザー「わっはっは、わたしはヒトラー総統に相当気に入られておりますからな」ここでフランクが小声で「ガミラスに下品な男はいらん」「アメリカを攻撃する、さようその計画は確かにあります」ぐぐぐっと身を乗り出すマリア。しかしハイザーはぱっと彼女の手をとって「マリアさん、あなたは私のハートに火をつけたのだ」そのとたん、ばしゃんと倒れてくるワインクーラー、そして、テーブルがなぜかひっくり返ってハイザー、上着をシャンペン、エビ、キャビアなどでびしょびしょにされてしまいました。怒ったハイザー、部下にマリアをこのまま軟禁するよう指示して帰ってしまいます。マリア、怒るまいことか、「もう少しで秘密を聞き出したのになんてことするのよ！」フランクは「いやあ、へへへ」などとごまかしながら顔にクリームを塗り始めました。これにバスローブを羽織って「ほうら、これが僕だよ、マリア」「まあ、なんて好ましい殿方」寡婦の暮らしを余儀なくされてきたマリア、たちまちフランクにぽーっとなるのでした。フランク、ちょっと休ませてもらうよというなりカウチでがーがー鼾を立て始めます。

　オフィスに戻ったハイザーは愕然。なんと上官のスタッファーが戻ってきていたからです。スタッファ−はハイザーをじろりと見ると「お前、わしが留守中にわしの地位を奪おうとしていたな」スタッファ−、部下にハイザーの逮捕を命じます。哀れ連行されるハイザー。そして、スタッファ−、逮捕する前にハイザーから聞いたマリアの屋敷の話、「な、何だか知らないけれども、急にテーブルがひっくり返ったのです」を確認するために自ら屋敷へ向かいます。マリア、突然現れたスタッファ−にびっくり、フランクを起こそうとするのですが、すでに彼はまた姿を消していました。マリアを尋問するスタッファ−、「ま、余計なことを考えないことですな」マリアの軟禁は依然として継続されたまま。スタッファ−はオフィスに戻るのでした。

　ここから急展開、スタッファ−のオフィスのドアが誰もいないのにばたんと開いて、また閉じます。にやりとした兵士、オフィスの鍵をかけちゃった。実はこれ、スタッファ−による罠でした。オフィスに侵入したフランク、机やロッカーの書類を漁り始めるのですが・・・「おはよう」スタッファ−だ、スタッファ−が現れた。彼はにやにやと「透明スパイも年貢の納め時だね。どうだろう、君、いまからでも遅くはない、透明薬の秘密を渡すのだ」フランク、とっさに卓上ヒーターを使って書類に火をつけます。そして、どんどん書類をくべたものだからたまらない、オフィス大火事になってしまいました。慌てるスタッファ−、部下を呼んでフランクを捕らえようとするのですが、フランクは強い、強い。ぼかぼか部下を殴り倒し、またインターカムを使って消防隊を呼んだのです。消防車のはしごがするする上がってきたのを見たフランク、一冊の手帳を掴んではしごに飛び乗り、そのまま逃走したのであります。

　フランクが持ち出した手帳、実はアメリカ国内で活動するドイツと日本のエージェントのリストだったという・・・。分かりやすい機密ですな、これは（笑）。この大失態でスタッファ−とイキト男爵が決別。男爵、自らフランクを追うこととなりました。一方、フランクはちんちんをぶらぶらさせながらアーノルドのところに戻って「オヤジさん、イギリスに連絡とってくれ」

　ここで場面は変わって可哀相に刑務所で元の部下たちにさんざん苛められているハイザー。飯一つ食うにも「何、食欲がない、へ、この似非グルメめ、文句を言わずに食うんだ、豚！」などと罵られております（笑）。そこに姿を見せたのがってだから何度も言っているでしょ、透明なんだから姿見えないんだから、フランク。フランクは怯えるハイザーに向かって「アメリカへの攻撃計画を教えてくれたらここから脱走させてやる」と持ちかけます。ハイザーは渡に船、なんのためらいもなくぺらぺらと「ニューヨークを多数の爆撃機で爆撃、呼応して国内のドイツ工作員が破壊工作を開始してアメリカを混乱の坩堝に陥れるのです。計画の開始は今夜、さあ逃がしてちょうだい」どうも、このおっさん、軽いよ（笑）。二人はハイザーを銃殺しに来た将校二人を襲って服を奪いまんまと脱走するのでありました。早く空港へ行こうと焦るハイザーにフランクは「待て、ドイツの飛行機でイギリスに戻るんだ、あらかじめ連絡しておかないと撃ち落されてしまう。まずアーノルドのところで連絡をしよう」

　ところがアーノルド、フランクのことを電話でマリアを伝えたのがアダとなって、スタッファ−に捕まってしまっていたのです。マリアの電話の通話記録を調べられたのですな。アーノルドの自宅はゲシュタポによって見張られています。おかしいと思って一人で忍び込んだフランクはマリアを見つけてある恐ろしい疑惑を抱いたのでありました。「アーノルドが捕まった、貴様薄汚い二重スパイだな」「フランク、そんなことはないわ、誤解よ」懸命に言い募るマリアですが、フランクは信用しません。ちんちんをぶらぶらさせながら「貴様、殺してやる」そこにふあさっと降ってきたのが張り付きの網。フランク、網をかぶせられておまけに針がぐさ、この針にどうやらシビレ薬が塗ってあったらしくて「いて、いてて、あつ、針がささった、わあ、動けない、むわあわあ」フランク、マリアもろともイキト男爵ら日本人工作員たちに攫われてしまったとさ。

　イキト男爵たちは棺桶に二人を隠してゲシュタポの目を誤魔化すとあらえっさっさで日本大使館に運び込んでしまいました。ここでフランクの意識を取り戻させ、透明薬の秘密を聞き出そうとするイキト男爵。フランクは当然ながら拒否。しかしイキト男爵は余裕たっぷりに笑って「まあいい、これから貴様を日本に連れ帰ってゆっくり研究してやるわ」ここで飛び込んできたのがスタッファ−以下のドイツ人部隊。フランクとマリア拉致の模様を見ていたハウザーが電話で連絡していたのです。戦うドイツ人と日本人。この隙をついてフランク、マリアを助けて脱出します。イキト男爵は刀でスタッファ−を殺害。そしてフランクを逃がした責任をとるべく和服に着替え、仏像の前に正座してはい、ハラキリでございます（笑）。

　トラックに飛び乗り空軍基地を目指すフランクとマリア、彼らをおうハウザー、ハウザーを追うゲシュタポ隊員、三つ巴のおっかけとなります。このレースを征しいち早く基地にのりこんだフランクとマリア、ガソリン給油車を爆発させ、警備の兵士たちを撹乱、まんまと爆撃機を奪うことに成功するのでした。うわーんと飛び立つ爆撃機、ようやく基地にたどり着いたハウザーが「おーい、わしも連れていってくれー」その後から追いかけてきたゲシュタポ隊員、機関銃でずどどどど。「びわーっ」ハウザー絶命してしまいました。

　さて、飛び立ったフランクとマリア、行きがけの駄賃とばかりにずらりと並んでいるニューヨーク攻撃用の爆撃機群にどんどん爆弾を投下。ちゅどちゅどちゅどどどーん、ここにナチスドイツのアメリカ攻撃計画は潰えたのであります。そしてイギリスへ向かうフランクとマリア。イギリス軍はそらドイツ軍の爆撃機が飛んできたということで対空砲火をどんどんぱんぱん。悪いことに透明薬の副作用かフランク失神してしまいます。マリア、懸命に彼の体を引きずりパラシュートをつけさせます。あ、危ない、対空砲火が命中したぞ、火災が発生した！危ういところで機外へ飛び出すマリアとフランク。二人は地上に着地、そしてイギリス軍によって無事保護されたのでありました。

　翌朝、病院でフランクを見舞うマリア。ベッドに寝たフランク、依然として透明のままなのか顔にクリームを塗っています。そのフランクに上官のアルフレッド・スペンサー大佐（ホルムズ・ハーバート）が「マリアは我が軍随一の腕っこきスパイなのだ」と説明します。「そうか、そうだったのか、二重スパイなんて疑ってごめんよ」「まあ、そんなことはいいのよ、ダーリン」誰がダーリンか。マリア、ちょっと残念そうに「でもあなたが透明なままなのは残念ね」するとフランク、彼女の手をとって「クリームをふき取ってごらん」するとクリームの下から現れたフランクの顔、「ああ、良かった、元に戻っていたのねダーリン！」二人はひしと抱き合い熱烈なキス、ぶちゅぶちゅぶちゅちゅちゅー。ここでエンドクレジット。

　12月30日（木）　サファリ案内は気楽な家業と来たもんだ
　二日酔いでも寝ぼけていても車ででかけりゃライオンいるし、どうにかカッコがつくものさ。ちょっくらちょいとぱあにはなりゃしねえ。ケーブルテレビのセットトップボックス用に買った根岸の眼鏡電源ケーブル、ご存知の通り（えっ、知らないって？）このメーカーの電源ケーブル、一見こりゃガスホースですかと言われるくらい、重くて太くて硬くて黒い！そのケーブルがただでさえ脆弱な眼鏡コネクターで薄くて軽量なセットトップボックスに繋がれる。ヘタしたら電源ケーブルの固さでボックスが浮き上がったり、あるいはケーブルの捩れの力に抗しきれずすっぽんと外れてしまうのではないかと危惧していた。しかし、案ずるより産むが安し､子供が働かされるのを安寿と厨子王ってんだ、コンチクチョー、つないでみたら、そんな心配することなど一切なかったのである。現在セットトップボックスの電源を入れっぱなしにしてケーブルのエージング中、さあ、これからどんな絵と音になっていくか、私は楽しみで仕方ない。

　30日で一応本日より年末休みのつもりなのだが、通常どおりに事務所詰め。受け取り仕事や挨拶の応対。たいした量ではないのだが、だらだらえんえんと続きます（笑）。昼飯はなぜか母親が飯を炊いていたので、ソーセージを炙ってインスタント味噌汁や納豆とともに食べる。その後車で外出し管理物件の見回りやると、ああ、年末のゴミ収集は昨日が最後なんだよ、それなのに、たっぷり生ゴミだしやがって、一週間そのままになるだろうが。一旦倉庫に次の収集日まで収めておこうかと思ったが、アホらしくなってやめる。そんなことして、倉庫が生ゴミ臭くなってはかなわぬ。事務所へ戻ってそのまま6時過ぎまで。

　夕食はハマチの刺身、生野菜、豆腐とワカメの味噌汁。明日から弟家族が来るので、それに備えて本日は緊縮態勢なのである（笑）。ビール一缶飲み、適当にゴハン一膳食って、〆のコーヒーは如例。

　その後、自室にてこの間録画しておいたハイビジョンの『パイレーツ・オブ・カリビアン』を最後まで。きりりと尖がった刺激的なまでに鮮鋭な絵に酔わされる。AACは重低音が良く効いていて、とりあえず不満はなし。呪われた海賊どもが月の光にあたるたびにいちいち骸骨になる手抜きのない特撮も嬉しいし、何より大予算をかけたハリウッド大作をハイビジョンで見るのは究極の贅沢なのだ・・・、でもやっぱり時間長すぎ（笑）。特にあの宝の洞窟が二度も三度もでてきて同じような場面が繰り返されるのがつらい。少し途中で寝てしまいました。

　シャワーを浴びてだらだらテレビ見ながら酒。いやー、明日は恒例のぴんでんパーティだろ、楽しみで楽しみで、酒飲まなきゃコーフンして寝られなかったのだ。午前2時過ぎに就寝。急速に寒くなってきた。

　12月31日（金）　カナダ藪そば
　あの藪がカナダに支店を出した。カナダの気候的な条件が意外とあって、美味しいそば粉が栽培されているのである（ウソ）。はい、本日は恒例のぴんでんパーティの日であります。私は午前8時半におきだし、素早くシャワーを浴びる。あまりにも寒かったので、浴室の窓からちょいと外をのぞけばおまえさん、雪が積もっているではないの（笑）。仰天する。そりゃあ、昨日東京で大雪が降ったことは知っていたけれども、まさか福岡でこの時期に積雪があるとは。浴室を飛び出して身支度を拵えテレビや電話で情報収集。新幹線は大丈夫らしい、すると弟家族は大丈夫だな。しかし都市高速、九州自動車道は通行止めの模様、こりゃ獅子児さんが危ないな（結局残念なことに不参加となってしまった）、西鉄電車はダイヤに乱れがあるものの、なんとか動いているみたいだ。じゃあ、とりあえずぴんでんさん宅まで行こう、行けば分かるさと決意した。

　自宅からてくてく歩き出す。いまだ歩道には雪がたくさん残っており、歩きにくいこと夥しい。この状態で習慣のウォーキング代わりだ40分歩くべえと高宮の駅まで行ったのだから我ながらたいしたものである。ただ、体が冷え切っており、震えが止まらぬ状態。ホームで熱いコーヒーを買い口中に流し込み、なんとか事なきをえる。ふう、まったく危ないところだった。あと5分もあの状態が続けば体が低体温症となって命の危険すらあったところであった。20年前グリーンランドでガイドのイヌイット　ペケリと共に南極ヘラジカを追っている時に大吹雪に見舞われたことがあったが、あれと同じくらい危なかった。

　ダイヤの乱れはあったものの電車の運行そのものは同じ。最初は普通、最寄駅で特急に乗り換え30分ちょいで西鉄K駅へ。それからさらに普通に乗り換えて福岡に向かって一駅戻ると、そこはぴんでん宅もよりの西鉄K駅であった。はっふはっふと白い息を吐きながら歩いて5分ほどでぴんでん宅到着。すでに本日のメインディッシュ、すっぽんが到着しておった。若干の片づけをしてから、ぴんでんさんと二人で買出しへ。夢タウンで肉やら野菜やら刺身やら卵焼き（笑）やら、ソバやら、とにかくいろいろ買い込みました。夢タウンのあと、ホームセンターへ行って、ガスコンロや焼き網などを購入する。急いで戻ると、はい、ZUBATさんも到着しておりました。

　その後しおやさん、団長氏も到着。わいわい言いながら下ごしらえして、午後2時過ぎからパーティ開始。食べましたもの、スッポン鍋、スッポン唐揚げ、豚肉・鶏肉鍋、まぐろすき身、卵焼き、馬刺しのいいところ、七輪でやいた豚ばら肉。飲みましたもの、ビール、日本酒、数日前から割り水していた焼酎、話しましたもの、「ぴんでんさん、デビルマン見ましたって、あんた、騙されているんだよ」「ってどんな騙し方やねん！」「しかしなんだね、すっぽんを食べると精がつき放題って、俺たちには関係ないね」「あんた、何一緒にしているんですか！」えんえん食ってました、えんえん飲んでました。

　午後7時ごろから連れだってカラオケへ。私はもういい加減酔っ払っていたので、1.2曲歌ったところでダウン。午後11時過ぎの終了時間までグースカ寝てました。ここが3,000円。寝てばっかりだったのでちょっともったいなかったかな（笑）。店を出てあまりの寒さにタクシーを拾いきゃあきゃあ言いながらぴんでん宅へ戻った。それから鍋を暖めなおし、そばをいれて年越しそば。さらにスッポンの雑炊などを食って、げっぷげっぷ言っているうちに新年のカウントダウン。みなさん、やあやあ今年も宜しくお願いします、いやもうあたしは飲めません、おやすみなさーいで午前2時過ぎに寝たのかな。

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