The Flying Saucer (1950)

DVD発売日: 5/8/2001



　今回のお題は1950年度作品『The Flying Soucer』、いろいろ調べてみたけれども邦題は不明。私、こんな映画があるとは不勉強ながら存じませんでした。

　時はまさにアトミックエイジ、空飛ぶ円盤の恐怖がソ連のそれと同一に語られてた時代、たまに空飛んどるちゅう、あの円盤という奴は露助の秘密兵器じゃないんかい、あれがこうぱーっと飛んできて水爆をぼんと落としたりせんのかね？とはアイダホで農場を営むジェイムズ（45歳）の弁。これはそんな時代のお話です。

　全米各地で空飛ぶ円盤の目撃事件が多発。これはソ連の攻撃兵器ではないかと恐れた政府はスペッシャルエージェントのマイクをアラスカに派遣。ソ連のスパイを欺くために神経衰弱で転地療養するプレイボーイという振れ込みです。病気だから美人諜報員のヴィーが看護婦として同行するという、まるで中小企業社長のがははオヤヂがスナックのママ連れて温泉旅行に行く様なものですな。

　スペッシャルエージェントのマイク、空飛ぶ円盤なんてハナッから信じてないので、物見遊山気分で浮かれてます。ピクニックに行ったり星を眺めたりヴィーが水着で泳いでいるところをみてにやにやしたり。あまつさえ、キスなんかしちゃうんだ、この野郎が。観客、この辺で「空飛ぶ円盤はどうしたのだ」とツッコミはじめますが、さすがスペッシャルエージェントですなあ、まるで動じません。それどころか、久し振りのキスで下半身をむずむずさせたりして。お上品に申しますと、ピョコ、マカニキマカニキてぇやつでげすな、むっしっしっし。

　いよいよお床入りと言う晩、マイクとヴィーはよりにもよってこんな時に空飛ぶ円盤を目撃してびっくり仰天。スペッシャルエージェントのマイクは翌日から心を入れ替えて調査にあたるのですが・・・。とにかく展開が遅くて退屈、クライマックスも思わず絶句してしまうほどのあっけなさ。私の英語力の無さを差っぴいてもこれは本当につまらない映画でした。

　映画が詰まらなければ、DVDとしてのクオリティも最悪、モノクロは当り前として音は揺れる、画質はぼんやり、おまけにフィルムの損傷に起因すると思われるコマ飛びもあり。私、こんなのに18.74ドル（プラス送料）も払っているんです。とほほほほ。イメージエンタティメントのＤＶＤなので例によって紙製ケース、海苔弁式フタ。

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