The Lost Continent （1968）　魔獣大陸

　今回のお題はこの分野にしてはメジャーといえなくもない、ハマープロの『魔獣大陸』。船なのに、水に濡れると爆発する亜リン酸を10トンも積んでサルガッソー海を行く、貨物船カリタ号。乗客はアル中のピアニスト、藪医者のウェルター先生、その娘でやりたガールのユニティ（さして長くもない映画なのに、いやーん未遂2回だ）、ずっこけた独裁者の情夫だったエヴァ。この暑っ苦しい人間関係にさらに輪をかけるのが、突然の浸水に苦慮するランセン船長、汗まみれの顔のドアップで総員退艦を命令します。

　あてもなくボートでさ迷う船長と乗客達。さんざん漂流したのに、偶然、沈まなかったカリタ号に出会ってしまうのが、なんだか凄くお間抜け。そのまま乗ってりゃよかったのに。これでなんとか助かるワと胸をなでおろした一同ですが、人食い海藻に取りまかれたカリタ号は大昔のイスパニア王直系の子孫である少年王が支配しているという謎の島に漂着したのでした・・・。

　この映画の見所はなんといってもユニティと謎の島の娘、サラのエロ担当。ユニテイ、脇がざっくり切れ上がったすんごいドレス着ちゃって、こっちはいつヨコチチするのかはらはらしている。とても映画どころじゃありません（笑）。サラの胸元も必要以上にあけられてて、いったい誰がこの責任を取るというのか。正直に言いましょう、私はこの二人とハマー映画の村の宿の娘がいれば、コスプレなんかいりませんやね。

　そういう観点で見ていると、後になって登場するヤドカリ怪獣も舌先をちろちろいやらしく動かしているのが分かります。マヌケな風俗嬢のようです。さすが、『恐竜100万年』でラクウェル・ウェルチに毛皮のビキニ着せて世の男性諸氏の喝采を浴びたマイケル・カレラス監督、このエロなアトモスフィアがたまりませんな。

　アンカーベイ製作のDVD、モノラル、スクイーズ収録。このDVDもやたらに高画質。謎の島のセットを沈うつな雰囲気たっぷりに再現します。でもここまで画質に拘るのなら、せめて英語字幕をつけて欲しかった。登場人物、訛りのある奴ばっかで台詞が聞き取りずらいったらありゃしないんだから。

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