プロジェクター　ＰＬＵＳ　ＨＥ-3100　ＰＩＡＮＯ　（ブラック）

いささかわかりづらい写真ですんまへん。うっとこではこないな風にオーディオラックの上にアングルで櫓を組んでＰＩＡＮＯを擬似天吊り設置しとります。

　このＰＩＡＮＯ　家庭用の小型ＤＬＰプロジェクター、使用感を以下に簡単に述べとります。東京弁になっとりますけど、それはまあ、かまへんでしょう？

まず、このプロジェクターの利点
・小型（235Ｗ×91Ｈ×198Ｄ）・軽量（2ｋｇ）、ファン音が静か。この大きさ、重さならどんなセッティング（床置き・天吊り）も簡単。ファン音も従来に比べると驚異的に静かで、静かなシーンでも気になりません。

・450ANSIルーメンの明るさ。上位機種には（例えばシャープZ-9000は800ANSI
ルーメン）劣るけれども、部屋を暗くできる環境ならまったく問題なし。むしろまぶしく感じられることすらあるほど。

・液晶プロジェクター特有の黒浮きがなく、黒がまったくの黒として再現される。コントラストも高いので、夜のシーンがきっちり表現できるのです。また色乗りも素晴らしく、これでみる『チャーリーズエンジェル』のドリュー・バリモアは色っぽいことこのうえなし。DVDのプログレッシブ出力には対応していないけれども、本体にプログレッシブスキャンコンバーターを内蔵しているので、絵がまろやかー。またモノクロ映像の再現性も良く、DVD『ウルトラＱ』なんか見た日にゃ、わたしゃ、イキそうになっちまいますだよ。

　逆に欠点も・・・。
・暗い場面でカメラがゆっくりパンしていくような場合、ざわざわとしたミミズのようなノイズが発生します。私の使っているような高ゲイン（ゲイン2.8）のスクリーンでは特に出やすいみたいで、これから買われる方は低ゲインのスクリーンをお勧めします。また、安価なパソコン用ノイズフィルターつきの電源タップを使ってみたところ、前述のミミズノイズがかなり目立たなくなりました。どういうしくみなのか私にはとんと分かりませんがたかだか2.500円のタップでこんなに変る。面白いものです。

2002年1月17日、電源タップ、電源ケーブルを根岸通信のZTP2（二口タップ）、ZAC-1（ケーブル）に交換しました。その効果はまさに驚くべきもの。黒がずっしりと締まり、逆に白ピークが伸びます。映像のダイナミックレンジが広がり、さらに高いコントラストの絵を楽しめるようになりました。しかし、この電源ケーブル、ちょっとしたガスホースほどの太さがあり（左写真参照）、黒のボディカラーとあいまって、プロジェクターがやけにスパルタンで攻撃的な雰囲気になってしまいました。柔らかいフォルムでインテリアに溶け込むというメーカーのデザインコンセプト、台無しや（笑）。

・色割れノイズ　これはPIANOのような単版式特有の現象で、字幕などの明るい部分に虹のようなノイズが見えることがあります。この見え方には個人差があるようですが、どうも私は見える方の人間らしい（笑）。こんな愚を繰り返さぬ様、買う時には十分な視聴をしてください。ちなみに、酔っ払ってると全然見えないのが面白いですな。

・4：3スタンダード、レターボックス画面と16：9スクイーズ画面の投射距離が違う。私はPIANOをオーディオラックの上に乗せた擬似天吊りのセッティングで使っており投射距離が変えられないので、これにはマイりました。スクリーンに16：9スクイーズ画面がきっちり収まる距離でセッティングすると、4：3スタンダード、レターボックス画面が一回り小さくなってしまうのです。PIANOにはズームレンズがないので、この絵の大きさは変えられません。スタンダードはそれでかまわないのですが、ほとんどのワイドスクリーンLDと一部のレターボックス収録のDVDの絵がちっちゃーい、私の大好きな『スターシップトルーパーズ』もちっちゃーい。悲しーい。

　
　私は馬鹿なので100インチスクリーンを使いしかもそれを3メートルの距離からみているのでこれらの欠点がなおさら目につくようです。こんな馬鹿の真似をしてはいけません。スクリーンサイズを最大でも80インチに留め、PIANOをテーブルの上にでもおいて、気楽に大画面を楽しむ、こういうスタイルならば、このPIANO、約30万円という価格からは信じられないようなパフォーマンスを示してくれるでありましょう。
　　　　　　　　　　　　　

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